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映画 クライングゲーム ネタバレ感想 サソリが人間のサガか

クライングゲーム
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クライング・ゲーム

サスペンス的なラブストーリー。ネタバレを知ってから鑑賞すると、この作品の面白味が減っちゃうかもなので、ご注意を。ネタバレしてる感想です。

―1993年公開 英 112分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:元IRA(アイルランド共和国軍)兵士と、彼が死に至らしめた男の恋人との、危険で甘美な恋を描いたサスペンスタッチのラヴストーリー。アメリカでは最初、ニューヨークで単館上映されたが、次第に話題となり拡大公開し、ヨーロッパ映画としては異例の大ヒットとなった。九二年度アカデミーオリジナル脚本賞受賞。監督・脚本は「スターダスト」のニール・ジョーダン。製作はスティーブン・ウーリー。エグゼクティヴ・プロデューサーはニック・パウエルと、ジョーダン作品でおなじみのコンビ。撮影は「エドワードII」のイアン・ウィルソン。音楽は「フィル・コリンズ in バスター」のアン・ダッドリーで、同名の主題歌は元カルチャー・クラブのボーイ・ジョージがそれぞれ担当。出演は「狼の血族」のスティーブン・レイと、本作が映画初出演のファッションモデルのジェイ・デイヴィッドソン。共演は「バード」のフォレスト・ウィテカー、「ダメージ」のミランダ・リチャードソン、「ヒア・マイ・ソング」のエイドリアン・ダンバーら。キネマ旬報ベストテン第四位。(KINENOTE)

あらすじ:(このあらすじは、最後までネタバレしてますので注意!!)英国軍に捕らえられた仲間たちを釈放するための人質として、黒人兵士ジョディ(フォレスト・ウィテカー)がIRAの一団に誘拐された。アジトに幽閉されたジョディの見張りにはファーガス(スティーブン・レイ)という男が当たった。二人きりで過ごすうちに、いつしか彼らはお互いに友情を抱く。ジョディはファーガスに「あんたは親友だ。それがあんたの性なんだ」と語る。ジョディは、自分が殺されたらロンドンにいる恋人ディルに会って「愛していた」と伝えてほしいと頼む。ジョディは救出にやって来た英国軍の装甲車にひかれて死亡し、IRAのアジトも軍の急襲を受けて炎に包まれた。かろうじて逃げ延びたファーガスはロンドンに赴き、美容師のディル(ジェイ・デイヴィッドソン)に会う。ファーガスは、夜はバーで歌うディルの美しく不思議な魅力にひかれ、二人は急速に接近する。だが服を脱いだディルを見た彼はディルを拒絶する。ディルは男だったのだ。ディルを傷つけたと感じたファンガスは謝罪し、ディルも彼を許して2人はやがて和解するが、幸せは長くは続かなかった。死んだと思われたIRAの女性メンバー・ジュード(ミランダ・リチャードソン)とリーダーのピーター(エイドリアン・ダンバー)が現れ、ファーガスに要人暗殺計画に参加するよう強制した。断るとディルの命はないと脅迫され、ジェンドに屈したファーガスは、ディルの髪を切って男装させ、ホテルに隠す。意を決したディルはファーガスをベッドに縛りつけ、何もかも聞き出す。ファーガスの遅延のためにピーターは死に、計画は失敗。怒りに燃えたジュードは二人の元にかけつけるが、ディルの銃弾を浴びて死んだ。ファーガスはディルを逃がし、身代わりに自首する。数か月後、ファーガスのいる刑務所に面会にやって来たディルの姿があった。(KINENOTE 冒頭の注は俺)

監督・脚本:ニール・ジョーダン
出演:スティーヴン・レイ/ジェイ・デイヴィッドソン/ミランダ・リチャードソン/フォレスト・ウィテカー/エイドリアン・ダンバー

ネタバレ感想

淀川氏が脚本を褒めていたので鑑賞

なんかの動画で、日曜洋画劇場の名解説でおなじみの故・淀川長治氏がこの作品の物語展開(脚本)をほめていたので鑑賞。確かに驚きの展開があるんだけども、個人的にはサスペンスアクション的内容を勝手に期待してたので、ラブストーリー要素? が強くなっていくところが期待はずれ(作品のせいではない)。

以下、重要なネタバレします。

人間はみんなサソリか

驚きの展開ってのが、ディルが男だったという…(笑)。彼というか彼女と言うべきなのかよくわからんが、ディルがファーガスの前で全裸になるくだり。ディルの下半身にモザイクがかかっていることもあり、ファーガスが何に切れているのか、最初はよくわからんかった(笑)。

サソリの性(サガ)ってのがこの作品のテーマなんだろうなと考えるに、ファーガスはカエルなのかなと思えるけど、最初は激怒してたくせに、そのうちディルを受け入れていくようになることを考えると、サソリだったようにも思える。

要するに、人間なんてどっちに転ぶかわからんということなんではないか。アブノーマルだと知っていたって、それを拒否する気持ちがあったって、ファーガスみたいにその世界に流されていく人間もいるわけだから。そういう、自分にもコントロールできないカオスな内面を持っているというのが、特定の個人ではなく、人間みんなのサガなんかもしれない。

あと思ったのは、ファーガスって人間的に悪いやつではない(優しい)けど、仕事に関しては有能ではないよね。その割にはピーターたちに頼りにされているというか、腕を買われているような感じがするんだけど。なぜだろうか。使い勝手がいいから?

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