クライマーズ
―2020年公開 中 125分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:エベレスト登頂を目指す中国登山隊の実話を基にした山岳アドベンチャー。1960年。ファン・ウージョウ率いる登山隊は、北稜からのチョモランマ世界初登頂を成し遂げるが、国際社会では認められなかった。15年後、くすぶっていたファンは第2次登山隊を結成する。出演は「戦狼 ウルフ・オブ・ウォー」のウー・ジン、「グランド・マスター」のチャン・ツィイー。ジャッキー・チェンが友情出演。監督を「ドラゴン・ブレイド」のダニエル・リーが務める。(KINENOTE)
あらすじ:1960年。ファン・ウージョウ(ウー・ジン)率いる3人の中国登山隊は、世界で初めて無謀ともいわれた北稜からのチョモランマ登頂に成功。だが、途中、仲間のソンリン(チャン・イー)が雪崩による滑落の危機に遭い、ファンはカメラより彼の命を救うことを選択する。映像という証拠を失った彼らの偉業は、国際的に認められることはなかった……。15年後、身をやつしたファンはボイラー室で働いていた。そんなある日、冬の時代が明けた中国が、チョモランマに再挑戦するという朗報が届く。早速ファンは、婚約者である気象学者のイン(チャン・ツィイー)やソンリンとともに第2次登山隊を結成。カメラマンのリー・グオリャン(ジン・ボーラン)、測量士のヤン・グアン(フー・ゴー/ジャッキー・チェン)ら新しい仲間たちも加わり、ファンはチョモランマ再登頂に挑むのだが……。(KINENOTE)
監督:ダニエル・リー
出演:ウー・ジン/チャン・ツィイー/チャン・イー/ジャッキー・チェン
ネタバレ感想
実話をもとにした作品ってなことだけど、どこまでが本当かがかなり怪しい山岳アクション。監督のダニエルリーて香港の人だよね? その割に中国万歳プロパガンダ臭が全開。主演のウージンは自ら監督した『戦狼』シリーズなどでも中国万歳してたなぁ。この作品を含めて彼の主演作はかなり中国でヒットしているらしく、もはや香港の映画俳優ではないんだなって感じ。
にしてもこの映画、かなりぶっ飛んでますな。登山映画というよりは、ウージンがありえないくらいに超人的活躍をする、ヒーロー映画みたいな感じ。
登山中、岩壁をよじ登るためにチームのメンバーが組体操みたいな感じに梯子をつくって「うぉーっ」てやってるシーンとかギャグにしかみえない。雪崩に巻き込まれた仲間を助けるためにジタバタするアクションとかも、どっかの栄養ドリンクのCМかと思っちまう。
ところどころに挿入されるウージンとチャンツィイーのプラトニック恋愛シーンとかも物語に興を添えるどころか邪魔でしかない。そのほかの隊員との申し訳程度に描かれる人間関係についても、どうでもいいやって感じ。
とにかくそんなんよりも、ウージンが超人であることを見せつつ、中国人は熱血で、不屈の精神とド根性を持つ国民なのだ! ってのを過剰な演出でこれでもかとアピールしてくる汗臭い内容。
チョモランマを登山しているのに、そんな寒そうにも見えないのは演出がCGだからだろうか。こんな現実離れした内容にするなら、途中からテロリストでも登場させてウージンと雪山で殺し合いをするカンフー映画にしたほうが面白かったかも。、
ラストのジャッキーチェンは、誰だか忘れたけど、ウージンの隊にいた若者がベテラン登山家になった姿らしい。でも、なんで元の役者をメイクで加齢させずに、ジャッキーを使う必要があったのか、理解に苦しむ。
どうせジャッキー出すんなら、ウージンとカンフー対決させてほしかったなぁ。
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