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映画 ザ・ビーチ ネタバレ感想 ディカプリがタイのビーチで人生勉強

ザビーチ
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ザ・ビーチ

―2000年公開 米 119分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:現代の若者の倦怠と狂気を美しいリゾート地を舞台に描いたサスペンス・ロマン。アレックス・ガーランドの同名ベストセラー小説の映画化。監督は「普通じゃない」のダニー・ボイル。脚本は「普通じゃない」のジョン・ホッジ。撮影は「エビータ」のダリアス・コンジ。音楽は「隣人は静かに笑う」のアンジェロ・バラメンティ。出演は「仮面の男」のレオナルド・ディカプリオ、「愛の悪魔」のティルダ・スウィントン、「プレイバック」のヴィルジニー・ルドワイヤンほか。(KINENOTE)

あらすじ:リチャード(レオナルド・ディカプリオ)は退屈なアメリカを飛び出し、刺激を求めてバンコクへ。その夜、リチャードはダフィ(ロバート・カーライル)と出会い、秘密の孤島「ザ・ビーチ」の伝説を聞く。ある日、ダフィが自殺。リチャードの部屋のドアには孤島の地図が貼りつけてあった。リチャードはフランス人のカップル、エチエンヌ(ギヨーム・カネ)とフランソワーズ(ヴィルジニー・ルドワイヤン)を誘い、孤島へ渡る。島にたどりついた3人が見たものは、20人ほどの若者が暮らすコミュニティだった。楽園のような暮らしを楽しむリチャードたち。だが、次第にコミュニティの影の部分が明らかになる。さらに、リチャードが島の地図をコピーして他人に渡していたため、都市からさらに若者たちがやってくる。それを見たコミュニティのリーダー、サル(ティルダ・スウィントン)はリチャードを追放。リチャードは孤立するが、農民たちが新しくやってきた若者を射殺したのを見てフランソワーズとエチエンヌを呼びに戻る。3人で島を出ようとした矢先、農民たちがコミュニティにやってきて「出て行きたくないならリチャードを殺せ」とサルに迫る。銃の引き金を引こうとしたサルに全員が信頼を失い、サル以外の若者は島を捨てる。アメリカに帰ったリチャードは「楽園は自分の中にしかない」と気づくのだった。(KINENOTE)

監督:ダニー・ボイル
出演:レオナルド・ディカプリオ/ティルダ・スウィントン/ヴィルジニー・ルドワイヤン/ロバート・カーライル

ネタバレ感想

リチャードはクズ人間

5年に一回くらい、なんとなく観ちゃう作品。長尺に感じなくもないけど、それなりに楽しめる。

この当時のディカプリオに俺はあんまり興味なくて、このあと、『ブラッドダイアモンド』でシリアスな役を演じているのを観てから、好きな役者になった。この作品ではかなりバカで軽薄な兄ちゃんを演じているが、この役柄にはあまり感情移入ができない。

てなことで、主人公リチャードは自分探し系の青年なのか、海外でいろいろ体験して、それを自分の肥やしにしていこうという感じの若者。で、あるときに謎のビーチの存在を知ることになり、知り合ったフランス人カップルを誘ってそのビーチに向かう。で、そのビーチのある島でドタバタが起こるのだが…。

ビーチについて以降の展開は、人間同士のエゴがむき出しになっている感があって、楽園で過ごすことの裏に、住民たちの身勝手さが垣間見える。それはリチャードもそうだ。

リチャードは自分が地図を渡した奴らからそれを取り返すよう命じられて以降、ほぼ自分から進んで孤立するようになっていく。この辺の展開も突然すぎる感があるけど、ともかく、トチ狂ったディカプリオは意味不明な行動して、そのおかげで自分が島におびき寄せたとも言える4人組を意図的に死なすことになる。

しかし、その惨劇を目の当たりにして正気に戻った彼は、フラソワーズとその元カレと逃げようとする。で、その際に、サメに足を食われてた重症患者を足手まといなので自らの手で殺害。この行為も完全なエゴによるものだ。ちなみに、この足食われた人を看病してたのはフランソワーズの元カレで、こいつは恋人奪われたり踏んだり蹴ったりだが、最後まで一人、良心的な男であったなぁ。

その後、クズリチャードはコミュニティのボスであるメス猿と対決するにいたり、たんなる偶然と運で生き残ることになる。

アメリカに帰国して以降の彼は、平然と学生生活みたいなんを送っている。そして、フランソワーズから、あの頃が懐かしいねというような雰囲気の写真付きメールにほくそ笑むリチャードの顔でエンド。こいつら、頭おかしすぎだろ。特にリチャードはトラウマ級の惨劇を見て、しかも、人を殺してるんだよ。腹立つわぁ。

ビーチは村社会

ビーチに住み着いてる奴らは、協調性がないし、こらえ性がない割には人と群れて暮らしてないと安心できない中途半端な奴らなんである。もしかしたら、こういう自由を求めて人とは違う生活をしちゃっている奴らもそういうさびしん坊であることを表現しているのかも。

ともかく、閉鎖的排他的な島での生活には、あの、サルとかいうメス猿のせいで、一度入ったら出てこれないわけで、存在を知って、コミュニティに参加したい奴と同時に、本心では出ていきたい奴もたくさんいたのだろうと思われる。

というか、あのコミュニティが何を目指している集団なのか分らん以上、そこに言及せずに暗黙の了解でいつまでもあそこでヌクヌク生活し続けられる奴らがどれだけいるのかってのを描かない部分には、多少の疑問も感じる。

リチャードがフランス人のフランソワーズと恋仲になったあと、その噂が明るみになるところ、猿と寝た後の、浮気が広まるところ。その辺もこうした閉鎖コミュニティ村社会にありそうな話。というか、こいつらにはそういうことしか話す話題がなくなるんだろうね。毎日同じ奴らと顔を合わして、変わらぬ生活をしているんだから。そこがやっぱり、村社会的なのである。

でも、それでもこの作品、なんだかおもしろいのである。なぜかはよくわからん。

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コメント

  1. カール より:

    毎度、タノシク拝見させていただいてます。
    自分もこの作戦は何度も見てます。
    たぶん、映像と音楽のせいですね。
    今のような寒い季節は、気候的に温もりを感じることができる
    ザ ビーチやフロムダスクティルドーンを見て暖まります。

    • hanori より:

      カールさん、コメントありがとうございます。確かにこの映画を観ていると、暖かいタイに行きたくなります。フロムダスクティルドーンも物語の舞台になるところは暖かいですよね。砂ぼこり酷そうですけど(笑)。にしても、“この作戦”って表現がいいですね。

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