美しい湖の底
火曜日に起こった事件をその週の週末、つまり金曜日から木曜日、水曜日―ーとさかのぼって描写することで事件の全容を明らかにしていく、犯人はお前か! 的なクライムサスペンス。なかなか笑えるシーンもあるんだけど、なんか物足りない内容であった。ネタバレあり。
―2017年製作 米・加 83分―
あらすじ・スタッフとキャスト
あらすじ:小さな町で発生した銀行強盗事件と3人の容疑者。そのうち1人は自分の兄弟だった…。真相の解明を目指す保安官の姿を描いた時間逆行型クライム・スリラー。(NETFLIX)
監督・脚本:オーレン・ウジエル
出演:ベンジャミン・ウォーカー/ワイアット・ラッセル/レイン・ウィルソン
ネタバレ感想
物語への興味を持続させられるのは、時間を遡って事件を描くから。仮に、これが発端となる火曜日から始まっている内容だったら、最初からネタバレなのでこのストーリーを楽しめないだろう。そういう意味では工夫されたつくりになっているとはいえる。
でも、金曜日あたりの話では事件のことがさっぱりわからんので、けっこう退屈なんである。それでも頑張って木、水と物語についていけるかどうか。まずはそこが勝負である。何と戦っているのかはよくわからんが、俺は最後までついていけた。オチについては火曜日の銀行強盗シーンがお粗末すぎるところで、ようやく誰が真の犯人なのかがわかる始末だったが、わかる人なら、もっと早く気付くだろうなと思わせる。考えてみると、それなりの伏線はあったので。
その辺は感心しなくもないんだけど、やっぱり全体的には平板な印象がしてなんかね。あと、俺は保安官の兄貴ともう一人、頭の弱そうな男が、息子殺しにどう関与していたのかが、イマイチよくわからんかった。それはたぶん、水曜日か木曜日あたりの描写のところで一回眠ってしまったからなのかもしれない(笑)
てなことで、犯人は主人公と思われる保安官であった。ちなみに、鑑賞中、なんだか『ファーゴ』みたいな作風だなと感じた。つい先日鑑賞した『カットバンク』にもそういう印象を持ったんだが、『ファーゴ』を未見の方は、ドラマ版も映画版もどちらも面白いので、この作品または『カットバンク』を見るよりは、『ファーゴ』をお勧めします。
この作品はネットフリックスで鑑賞できます。
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