ラプチャー 破裂
蜘蛛が嫌いな人間に、蜘蛛から逃げられない状況を与え続けるとどうなるか―ー。うまくいくと、破裂しちゃうんです。そして破裂すると、進化できます(笑)。進化できても嬉しい要素が全くないので、ハタ迷惑な事、この上ない。ネタバレあり。
―2017年公開 米 102分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:「プロメテウス」のノオミ・ラパス主演による異色ホラー。蜘蛛が嫌いなシングルマザーのレネーは、ある日、見知らぬ男たちに拉致され、謎の隔離施設に監禁される。そこでは、被験者にいちばん嫌いなものを与え続けるという拷問のような人体実験が行われていた。(KINENOTE)
あらすじ:蜘蛛が嫌いなシングルマザーのレネー(ノオミ・ラパス)は、ある日突然、見知らぬ男たちに拉致されてしまう。謎の隔離施設で目覚めた彼女を待っていたのは、いちばん嫌いな物を与え続けるという人体実験だった。拘束され、動けない状態で、執拗なまでの“蜘蛛攻め”の果て、レネーの身体は驚愕の変化を見せ始める。この異様な実験は一体、誰が何のために行っているのか……。(KINENOTE)
監督:スティーヴン・シャインバーグ
出演:ノオミ・ラパス/マイケル・チクリス/ピーター・ストーメア/ケリー・ビシェ/レスリー・マンヴィル
ネタバレ感想
人間の進化の可能性は恐怖を克服することにある
面白く観られたんだけど、あの施設のセキュリティってかなりザルだよね(笑)。あんだけたくさんの人間を実験に使っているんなら、主人公のレネみたいに施設内を逃げ回れる人がもう少し出てきそうなもんだけど。まぁそれはいいか。
なんかものすごいトンデモ設定で驚いた。だって、恐怖を与え続け、それを克服した人間が新しい生物に進化できるとか、なかなか考えつかないでしょ。別に怖くも気持ち悪くもグロクもないんだけど、その設定に好感を持った。
人間は日々、恐怖心と闘っている
なぜかというに、人間てのはある程度、恐怖を克服することでしか生きていけない部分があるから。仕事なり、新しい生活環境に適応することなり、日々の暮らしをするうえで、恐怖心ってのは何かしらあるもので、それらを乗り越えた時に、人間は成長を実感できる。そう考えると、日々、自分の苦手を克服していくように頑張っている人は、成長してるだけでなく、人間的には進化しているのかもしれないですなぁ。
進化した生き物たちは、地道な実験により仲間を増やすだけではなく、レネのように進化後も子どもを妊娠できる仲間を持つことで、人間以上に繁殖することを狙ったんだと思われる。
ただ、進化後の彼らの目的って何なんだろうか。感情をほぼなくした人間が仲間を増やしたいとか思うもんなんだろうか。目的を持って何かをすることなんて、できるんだろうか。
この作品では能面みたいなツラした奴らが、グループで協力し合って実験を進めているわけだから、チームワークとかはあるんだろうけど。
感情のない人間たちの交流ってどういうふうになるのか、よくよく考えてみると、それってゾンビみたいに人を食い続ける以外は何もできないような存在にならざるを得ないような気も。
ラストは結局進化させられちゃう
ラスト、レネは人間よりも進化した生き物にさせられちゃうわけだけど、息子を逃すことができたということは、ある程度は人の心を残せていたってことだよね。あのラスト以降、何が起こるのかってのも想像を掻き立てられるけども、続編をつくるような内容じゃないと思う。
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