ローグ・シティ
オリヴィエマルシャル監督お得意の汚職警察映画。犯罪多発都市、マルセイユの警察で犯罪組織と戦う主人公のウロンスキーだったが、仲間のためにやったことがドツボにはまり、どっちが犯罪組織なのかよくわからないことになっていき、果たしてどうなっちゃうのかという話。ネタバレあり。
―2020年製作 仏 116分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:オリヴィエマルシャルが監督、執筆し、ラニックゴートリー、スタニスラスメラール、カーリスが主演する2020年のフランスのアクション映画です。 2020年10月30日にNetflixでリリースされました。 (ウィキペディア英語)
あらすじ:腐敗した警察と敵対するギャング組織がはびこるマルセイユで、信じられるのは己のみ。そう心に刻み込み、正義に燃える刑事はチームとともに悪に立ち向かう。(Netflix)
監督・脚本:オリヴィエ・マルシャル
出演:ラニック・ゴートリー/スタニスラス・メラール/カーリス/ダヴィッド・ベル/パトリック・カタリフォ
ネタバレ感想
この作品はわかりづらい。どうわかりづらいかというと、犯罪組織が2~3出てきて、警察側にもいろいろな思惑の奴らがいて、裏切り者だとか事件の鍵を握る犯罪者だとかが劇中で右往左往するために、誰がどっち側の人間だか把握するのが難しいのだ。
その辺をある程度は理解していけば、終盤からラストにかけての展開もなんとなく何が起こったかがわかる。正直なところ、俺も細部のあらすじの詳細を網羅しきれるほどには理解が及んでない。しかしまぁ、その辺は、他のブログできちんとネタバレしてくれてる人たちがいるので、このブログでは手抜きをしてしない。というか、繰り返し観ないとそれができないし、その労力をかけるほどの情熱を本作品には持てなかったのである。ゴメンな。
てなことで、主人公のウロンスキーはそれなりに職務に忠実でありながら、情もある正義漢なので、冒頭のように移送中の犯罪者の大物の頼みで、彼の奥さんの入院する病院へ寄ってやったり、虫の息で死にたがっているその大物の奥さんの願いをかなえてやりたりという大物の望みを見て見ぬふりをしてやったりする。そして、いつも行動を共にしている部下3名のこともきちんと面倒を見てやっている、要するにいい奴なのだ。
しかしそのウロンスキーが、警察内部に犯罪組織の犬がいる疑いが浮上し、内部調査が入ってきたことで、彼自身は潔白なんだけども、立場が危うくなってくる。その中でも上司で友人のジョルジョとともにいろいろ組織同士の抗争の捜査を進めていくうちに、仲間をかばう形でジタバタしているうちに、自分が犯罪者のような違法行為をするようになっていくのだ。
で、いよいよ立場が危うくなってきたときに一発逆転を狙って犯罪組織に取引をもちかける。それが結果としてうまくいき、彼は仲間を一人失うことになったけども、大金を手にして部下や友人に分けることができ、さらに自分は職を辞して身重の恋人と新たな世界で旅立っていくことに成功するのだ。
ところがしかし、ラストで、ウロンスキーも彼の部下も上司のジョルジュもその他いろいろ、事件に関係した主要な人物はすべて、抹殺されてしまう。その粛清事件について裏で手を引いていたのは、警察でウロンスキーらを怪しいと睨んでいた黒人刑事であった。
彼はあまりにも正義感が強かったせいか、ウロンスキーらの行動を黙認できず、犯罪組織に情報リークすることでウロンスキーらを暗殺させるのである。
というのが、まったく細部に情報が入っていない大筋のネタバレである。
この作品の警官はみんな何かしら違法的な捜査を進めているか、脛に傷を持っているような奴らだ。あろうことか、警察署長なんて犯罪組織のボスの奥さんと不倫しちゃってるから。ジョルジュも部下の汚職警官の奥さんと不倫しちゃってるし。
ちょっと上のほうで触れたけども、ウロンスキーはどちらかというとキレイな身で仕事をしてたけども、犯罪者スレスレの行為に手を出さざるを得なくなってくる。ラストの黒人警官は、その正義感ゆえに仲間を売り、正義を貫くために自分が犯罪に手を染めていく矛盾。
――そうした警察の闇を描くところにテーマがあったということだろう。
この作品は、ネットフリックスで鑑賞できます。
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