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映画 フロムダスクティルドーン3 ネタバレ感想 ビアス失踪事件のラスト

フロムダスクティルドーン3
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フロム・ダスク・ティル・ドーン3

1900年代のメキシコで強盗と処刑人の諍いがあって、そこに移民と旅人が絡んできて、そいつらが全員、シリーズでおなじみの「おっぱいぐるぐるバー」に集うことになり、ヴァンパイアと血みどろの戦いを繰り広げることになるシリーズ第三弾。ネタバレあり。

―2001年公開 米 94分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:タランティーノとロバート・ロドリゲスを中心とするバイオレンス・ホラーの傑作「フロム・ダスク・ティル・ドーン」の第3弾。本作は時代を遡り、19世紀初頭のメキシコを舞台にウェスタン仕立てで描く「誕生篇」。(KINENOTE)

あらすじ:1900年代、西部開拓時代のメキシコ。絞首刑を受ける強盗ジョニー(マルコ・レオナルデイ)は、壮絶な銃撃戦を経て、処刑人(テムエラ・モリスン)の娘エスメラルダ(アラ・セリ)を連れて脱出に成功する。そして行き着いた所は怪し気な宿場「ティティ・ツイスター」。しかしそこは恐ろしいヴァンパイアの城だったのだ…!!(KIENNOTE)

監督:P.J.ピース
出演:マルコ・レオナルディ/マイケル・パークス/レベッカ・ゲイハート/ダニー・トレホ

ネタバレ感想

久しぶりに3作目を鑑賞。これ、酷かった2作目と比べるとある程度は持ち直した感のある内容だ。2作目が酷すぎたら大体は3作目も似たようなもんだけど、そう考えるとなかなかに珍しいケースなのかも。

何で内容がマシになったかというと、あえて展開を変えてきた2作目と異なり、描く時代を昔に変えただけで、大筋は1作目と似たような感じに戻したからなんではないか。

あとは、実在した人物である作家でジャーナリストのアンブローズ・ビアスを登場させたところに工夫がある。この人は物語内で言及されるように、ある男が絞首刑になる瞬間を描いた短編、「アウルクリーク橋の出来事」がけっこう有名で、他の代表作と言えば、『悪魔の辞典』がある。

俺は後者を読んだことがあるんだけど、これは辞書みたいな感じで、いろいろな言葉に対して、皮肉やブラックユーモア的な意味を与えた内容になってて、箴言的な読み方ができなくもない面白い読み物だ。日本では作家の筒井康隆氏がこれを真似た作品を出している。

で、実際のビアスは晩年になってメキシコ革命に参加し、パンチョ・ビリャと行動を共にしたことがあったとされていて(メキシコに行ってない説もあるみたい)、その後は謎の失踪をしてしまった人として知られている。

この作品では、まさにビアスがパンチョビリャの軍に合流しようとしている最中に起こった話で、彼がなぜ失踪したのかということについては、エンドロール後のラストでわかる。

てなことで、いきなりネタバレすると、彼はラストで強盗のジョニーと生き残りはしたが、実はヴァンパイアに噛まれてて、吸血鬼になってたということみたい。

実にアホらしい話だが、このシリーズは常にアホらしい内容なので、それはそれでいいんではないか。別にあんなオチをつける必要もないっちゃないけど。

映画ではビアスがパンチョビリャの軍に射殺される幻覚みたいのを見るシーンが出てくる。あれは何なのか。彼がヴァンパイアになってしまった後に起こることを予知していた?――などと考えることもできるが、このシリーズは常にアホらしい内容なので、そんなもっともらしい解釈をする必要はないだろう。

また、1作目のヴァンパイアの女王みたいな立ち位置だった、地獄のサンタニコがどのように誕生したかも描かれている。そんなん描こうが描かれまいがどーでもいいんだが、このシリーズは常にどーでもいいことが描かれているとも言えるので、それはそれでいいんではないか。

でまぁ、物語に絡んでくる主人公たち登場人物については、登場する必要があったのかどうかという奴らも含めて、行動が支離滅裂な奴らが多い。特に主人公と思われるジョニーは、冒頭で自分を助けてくれた殺人鬼の少女を殺そうとするなど、けっこう鬼畜な奴。

そもそも、仲間たちは別のところに潜んでたみたいだけど、何で助けにこなかったのか。実は人望なかった? あの殺人鬼少女がライフルで絞首刑寸前のジョニーを助けなかったら、彼は処刑人に殺されてたと思うんだけど。まぁ、この作品はそういう細部は適当なところが多いので、いちいちそんなこと突っ込んでも仕方ないんだけど。

ついでに言うなら、あの殺人鬼少女はレジェンドな存在になりたかったようだが、家族などを殺しまくっているという意味ではすでにレジェンド級の存在だし、なんでジョニーに憧れて悪者になりたかったのか、ようわからん。

だって、そもそも悪者なんだから、やりたいように人殺ししてればよかったじゃん(笑)。しかし、しつこいけどこの作品はそういうことを突っ込むだけ野暮な内容なので、俺は野暮な人間なのだ。

であるからついでに言っておくと、処刑人はどのようにヴァンパイアと関わり、どうして人間との混血であるエスメラルダをもうけられたのか、そして、ヴァンパイアからどのように逃れて娘を自分の保護下においたのか、よくわからん。

殺しても死なない娘に対して、愛情をもって折檻してたというのは、何となくわからんでもないけど、理路整然とした解釈をするには、この作品は…以下略。

その他、盲目と難聴コンビとか、なかなかヘンテコなキャラがいて、これはなかなかイイ味出してたので、強盗団よりも、こいつらがヴァンパイアと戦う展開のほうが面白かったのではないかと思わなくもない。

あと、移民である牧師とその妻。牧師は酒癖の悪い奴で、どうしようもない奴だったのはけっこう意外な展開でよかったな。

さらに、シリーズ通して唯一の皆勤賞となった、ダニートレホも当然出てくる。今回の彼は笑顔を見せてくれたりして、なかなかチャーミングな存在であった。

とかまぁ、前作と比べると言及したくなるキャラがこれだけいるのは、やっぱりそれなりに面白いからなんである。

映画『フロムダスクティルドーン』ネタバレ少し ゲッコー兄弟の珍道中が描かれた傑作 
めちゃくちゃ面白い作品なので内容を紹介。未見の方は、以下を一切読まずに先に鑑賞することをオススメしたい。そのほうが作品をより楽しめるので。ネタバレあり。―1996年公開 米 119分―
映画 フロムダスクティルドーン2 ネタバレ感想 評価は低めで
前作の設定が活かされてはいるが、関連がさほどあるわけでもない続編。内容についてはどうかというと、物語的におもしろくなりそうな要素あるのに、何かグダグダ感があって、あんまり楽しめない残念作品

コメント

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