皆殺しの掟
ギャングの世界で育った義理の兄弟が組織のボスである義父の跡目を継ぐことに。決定権はボスにあるのだが、それに素直に従えなかった兄が敵対組織を巻き込んである行動に走り、血みどろの抗争が繰り広げられることに。ネタバレあり。
―2018年公開 加 88分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:「ハンガー・ゲーム」のアクションチームが手掛けたスタイリッシュなガン・アクション。ギャングのボスに育てられた孤児のジョンとリーは、やがてボスの右腕、左腕として頭角を現す。ある日、ジョンが組織の跡継ぎとして指名されると、リーは強く反発し……。監督・脚本・編集は、「ザ・サイキック 覚醒の賢者」のジェームズ・マーク。出演は、「デンジャラス・ミッション」のジャン・アイディン、フォン・チャン、チャー・リー・ユン。(KINENOTE)
あらすじ:孤児だったジョン(ジャン・アイディン)とリー(フォン・チャン)はギャングのボスに拾われ、義兄弟として育てられる。2人はまったく違う性格に育つが、ボスの右腕、左腕として頭角を現していく。ある日、組織の跡継ぎとしてジョンが指名されると、ファミリーへの忠誠心が強いリーは強く反発する。それはやがて、組織を巻き込んだ抗争を引き起こす……。(KINENOTE)
監督・脚本:ジェームズ・マーク
出演:ジャン・アイディン/フォン・チャン
ネタバレ感想
前知識なしで鑑賞。勝手に犯罪組織同士の抗争を描いた作品なんだろうと思っていたら、ちょっと違った。
ボスである義父が跡目に選んだのは主人公であるジョン。彼の義理の兄貴であるリーは自分こそがボスにふさわしいと思っていたので敵対していた組織を巻き込んで、弟殺しを企む――というのが適当なあらすじ。
義理の兄弟間の争いを描いた作品なんだけども、人間ドラマに主軸を置いているというよりはアクションが見せたい作品なんだろうなと思わせる内容だった。しかもそのアクションとは『ジョン・ウィック』のような、ガンフーだ。
主人公はクンフー使いらしく、確かに敵との戦いでは銃とマーシャルアーツを融合させたような戦いを見せる。なかなかスピーディでキレもあるのでかっこいい。だからアクション作品としてはそこそこの出来とは言えなくもない。
だけども、人物の描き方が適当すぎる感じ。主人公が己の心情をさほど吐露しないので、組織を抜けたいのはわかるんだけども、その行動が何とも中途半端に見えてイライラしてくる。
しかもこの兄弟、格闘術の強者のようにみせておいて、冒頭の黒人には一対一では勝ててないし、何だかあんまり強さが際立つ描写がなくて、弱そうなんである。
物語の展開も適当で、彼らを育てた義理の親父はけっきょくは彼らを操っていただけの情のない人間だったことがわかるし、ラスト、主人公の恋人も裏があるのだ――みたいなことを刑事みたいな奴が主人公に告げるんだけども、けっきょくその裏がなんだったのかが判明せずに物語は終わってしまう。
なんなんだよそれ、そこを思わせぶりにする必要がどこにあるんだよ。
アクション好きな人は、多少満足できる人もいるかもだけど、おススメしたいような内容ではなかったな。
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