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映画『ノクターナル・アニマルズ』ネタバレ感想 ラストについて個人的解釈

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ノクターナル・アニマルズ

サスペンス的な展開が面白く、いろいろ解釈もできつつ、さっぱりわけがわからないという内容でもない。非常に楽しめる作品でした。ラストについて、個人的解釈と、愛し続けることなどについて考えてみた。ネタバレあり。

―2017年公開 米 116分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:ファッションデザイナーのトム・フォードによる7年ぶりの監督作。新しい夫と共に暮らすスーザンのもとに、20年前に離婚した元夫エドワードから、彼が書いた小説が送られてくる。その小説に非凡な才能を読み取ったスーザンは、元夫と再会を望むようになる。出演は、「メッセージ」のエイミー・アダムス、「ライフ」のジェイク・ギレンホール、「ドリーム ホーム99%を操る男たち」のマイケル・シャノン、「ザ・ウォール」のアーロン・テイラー=ジョンソン。第89回アカデミー賞助演男優賞ノミネート(マイケル・シャノン)、第74回ゴールデングローブ賞助演男優賞受賞(アーロン・テイラー=ジョンソン)、第73回ヴェネチア国際映画祭審査員グランプリ受賞。(KINENOTE)

あらすじ:経済的には恵まれながらも心は満たされない結婚生活を送るスーザン(エイミー・アダムス)のもとに、20年前に離婚した元夫エドワード(ジェイク・ギレンホール)から、彼が書いた小説『夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)』が送られてくる。その小説はスーザンに捧げられ、暴力的で衝撃的な内容だった。才能のなさや精神的弱さを軽蔑していたエドワードの小説に、それまで触れたことのない非凡な才能を読み取ったスーザンは、彼との再会を望むようになる。エドワードはなぜスーザンに小説を送ったのか……(KINENOTE)

監督・脚本:トム・フォード
原作:オースティン・ライト:(『ノクターナル・アニマルズ』(ハヤカワ文庫))
出演:エイミー・アダムス/ジェイク・ギレンホール

ネタバレ感想

役者がいいですね

エイミー・アダムスって『メッセージ』に出てた人だよね。なんかずいぶんイメージが違って同一人物には見えなかった(笑)。ジェイク・ギレンホールはいつもどおり、安定の役者ぶりである。あの眼が特徴的だ。『ドニー・ダーコ』に出てたころと比べると、だいぶオッサンになったけど。あと、保安官役のマイケル・シャノンがよかったな。

引き込まれる展開

てなことで、オープニングからいきなり度肝を抜かれる映像が。あれが芸術的に何を表してるのか俺にはさっぱりわからんかったが、見ていてあまり気分のいい映像ではなかったなぁ。何でだろうか。

物語では現在と過去、そして小説内という3つの世界が描写される。特に小説内世界の展開が非常にきになるし、それを読み続けることで打ちのめされているような印象を受けるスーザンがどのようなラストを迎えるのかなど、いろいろ考えさせられて、グイグイと引き込まれていく内容であった。要するに、面白い。

ラストの解釈

てことで、エドワードはなぜスーザンに小説を送ったのか。個人的解釈。

1.君にすげー傷つけられたよ俺は。子どもも勝手に殺してくれたしな。小説を読ませることで、そのことをすごく後悔させてやる。そして、お前が仮に俺に会いたくなっても、俺はお前に会いになんていってやらん。

2.君は結局、自分の可能性を信じずにリスクを恐れてブルジョワ世界での暮らしに戻ったが、俺の小説を読んだことで、自分を信じるということがどういうことかわかっただろう。つまらなそうな生活をしてるみたいだから、もう一度自分と向き合って生きるといいよ。

――という2つのメッセージがこめられているのではなかろうか。

ちなみに、エドワードは小説を書いた後、自殺したという解釈もあるんだとか。なるほどね。確かに作中の主人公も自殺してたし、そういう考え方もあるんだなぁ。

で、俺の解釈だけど、1.のエドワード、フラれたことだけに限定した復讐なら、かなり器の狭い男だなぁとは思う。どんだけ引きずってるんだよと(笑)。だから、自分の子どもを中絶されちゃったことのほうがショックだったのかも。そして、そうされてしまうくらい、自分は愛されてなかったことに絶望したのかな。

いずれにしても、「自分のことしか書けない」とスーザンに言われたエドワードは、その後も20年間、自分のことを書き続けたわけだ。で、その中でスーザンに読ませた作品があれだと。ものすごい執念。でもまぁ、書くって行為はそのくらいの狂気を帯びたことではありますわな。

愛し続けるには忍耐も必要

で、エドワードは「愛すること、愛し続けることが大事」だみたいなことを、スーザンにフラれそうになったときに言っていた。確かにまぁそうなんだよね。それなりの期間を一緒にすごしてきた恋人同士と、先々もずっと助け合って生きていくのだとしたら、愛し続ける必要がある。つまり、忍耐も必要だってことだ。

しかし、スーザンはあの時点では、別の人間に恋をしてしまっているわけで、それはそれで酷いし、その恋が結局20年後には冷めた愛になってしまっているんだが、過去の時点でああなってしまうのは、仕方のないことではなかろうか。仮に、エドワードと生活を続けるほうを選んでいても、彼女は後悔したんだと思うし、現在と同じような冷めた状況に置かれているはずだと思うがね。違うかなぁ。

そのへん、エドワードは一緒に暮らし続けることで、スーザンの生き方を変える自信があったんだろうか。もしそうだとするなら、エドワードは、スーザンが人を愛することを知らない、もしくは、愛することから逃げ続けている女性だと、知っていたということかもしれない。

愛から逃げたらだめですか

とはいえだ、人を愛することから逃げ続けているってのは、悪いことなんだろうかね。愛もへったくれもなく、気分で結婚して、ひどい家庭をつくっている人もいるわけで、そんなふうに無責任に、己の欲望に忠実に生きている人って、この世にたくさんいると思うんだが。責任を持たずに生きるってのは、他人にも、ある意味では自分にも愛情がないと言えなくもなくないか。…何か話がそれちゃったかな。

ということで、サスペンス的な展開も面白く、いろいろ解釈もできつつ、さっぱりわけがわからないという内容でもない。非常に楽しめる作品でした。

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