マルチバース
多元宇宙を研究してた学生たちが、いろいろあって別次元からやってきた自分たちとジタバタを繰り広げることになる。展開が地味で退屈かつラストにも納得がいかないヘンテコ作品。ネタバレあり。
―2019年製作 加 91分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:物理学的思考能力が試されるSFスリラー。実験器材を積んで移動中のダニー、ロレッタら男女4人の大学生グループ。ロレッタが崖から落下寸前の車を助けに向かうが、一緒に落下して亡くなってしまう。5ヵ月後、実験を続ける3人の前にロレッタが現れ…。(KINENOTE)
あらすじ:量子物理学を学ぶダニー、ロレッタら男女4人の大学生グループは実験器材を積んで移動中に対向車とぶつかりそうになり、相手の車が崖から落下寸前に。ロレッタが助けに向かうが、窓から差し出された人の手を掴んだまま一緒に落下して亡くなってしまう。5ヶ月後。3人で実験は継続するが、事故のトラウマからうまく行かず、難航していた。そんな中、死んだはずのロレッタが現れる…。何事もなかったかのようにふるまい、自分が死んだことをまるでわかっていない…衝撃を受けた3人だったが、実は現れたロレッタは、別次元からやって来たもうひとりのロレッタ。他にも3人それぞれに、別次元の自分がいることがわかる。そんな中、別次元からやってきたジェリーが、現世界のダニーを殺してしまうー!(amazon)
監督:ガウラヴ・セス
出演:パロマ・クワイアトコウスキ/ロバート・ネイラー/マンロー・チェンバーズ/マーリー・マトリン
ネタバレ感想
適当なあらすじ
ロレッタ、ダニー、ジェリー、エイミーの学生4人はマルチバースの実在を証明するために実験をしてて、ロレッタが水にヒントがありそうだという仮説を立てる。
それを証明するために4人は車で出かけるんだが、その道中に事故が起きて、衝突しそうになった車が崖から転落。ロレッタもその車と一緒に死んじまう。
意気消沈した生き残りの3人は5ヶ月経っても実験を先に進められないでいた。ところが、なぜかロレッタが姿を現すのだ。どういうことかわからんが、このロレッタは、別次元で実験してたロレッタBで、彼女の生きた次元では事故で死ぬことはなく実験を続けられてたらしい。
で、ロレッタAとダニーは恋仲だったんだけども、ロレッタAが死んじまったので、ダニーはエイミーと関係を深めてたところにロレッタBが現れたもんで、話がややこしくなってくる。
さらにここへ、ジェリーBとダニーBとエイミーBがこちらの世界にやってきているらしいことが判明。さらにわかったのは、同じ次元ではAとBが同時に存在することはできないらしく、どちらかの存在が消えない限り、AもBも疲弊して弱っていってしまうのである。
その事実を知ったジェリーBは、ダニーAを殺害。ダニーBに恩を着せてジェリーAを殺してくれと頼むのだが、ダニーBは人殺しなんてしたくないのでそれを拒否。さらにエイミーBはエイミーAと接触。二人はお互いの相違点を認識しあう。その結果、エイミーBはA世界における自らの存在を否定して、元のB世界へ帰ろうと、海へと消えてってしまう。
んで、弱っていくジェリーBがとち狂って暴れたので、ロレッタBたちはジェリーBを殺害。車で山奥に遺体を捨てて、帰宅中になぜか冒頭の事故が起こり、今度はロレッタB、エイミーA、ダニーB、そしてロレッタCが崖に落ちて死亡するのであったーーとうのが適当なあらすじ。
最後、何でループしてるの?
レンタルで鑑賞。タイトルどおり、多元宇宙ものの映画ってなことで借りてきた。それなりに期待して観てたんだけども、どうにも地味な展開に眠くなっちゃって、2度ほど寝落ちしてもうた。
それでも頑張って巻き戻して最後までなんとか鑑賞。結末もなんだかなぁって感じ。多元宇宙を題材にしてるんで、いろいろな世界を主人公たちが行き来することで他の次元の自分たちとの間でややこしいことが起こってく展開なのかなぁと予想してたけども、別次元の世界の描写は一切なし。
そうではなく、別次元から偶然にこちらのリアル世界にやってきた人間たちによって、ジタバタが起きるだけの展開であった。そういうストーリーもなかなか興味深く面白くなりそうなんだけども、今作においてはそういうことはなくて、何とも残念な感じ。
結末もなんだか納得いかない。多元宇宙があるのはいいとして、冒頭の事故と結末の事故がなんでループするんだよ。意味不明。ロレッタCは死んだけども、ダニーCらは生き残ってるわけだから、今度はロレッタDがこの世界に来て、その他のDとCたちが同じような出来事を繰り返すんだろうなと想像されるんだが、繰り返しになるけど、何で時間がループしてるわけ? どっかの時点で別の次元に移っちゃったってこと? だとしても、なんだかよくわからんのだが。
てなことで、冒頭と最後のシーンを見直してみたけども、ループじゃないとしたら何なのか、俺にはよくわからん。わかる人いたら、教えてください(笑)。
ついでに、ロレッタBをはじめとするBたちはどのような実験の結果、Aたちの世界に来てしまったのかの説明がかなり適当。エイミーBが結局B世界に戻れたのか、単に溺死したのかわからんところもなんだかね。
そのほかにも突っ込みどころ満載で、しかも地味で退屈な話が続く。褒めどころは睡眠導入剤的な役割を果たしてくれることぐらいだろうか。
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