メガ・クロコダイル
ワニがウジャウジャ巣食ってる無人島で消息を絶った、ある調査隊のメンバーを救出するために、大企業の会長を務める女性がワニ学者を雇って島に乗り込んで行く。そこには普通のワニよりもでっかくて強いワニがいた! ツッコミどころ満載の展開とショボいCGで笑わせてくれる、中国産の珍作ワニワニパニックアクション。
―2019年公開 中 87分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:巨大人食いワニと人間の戦いを描くモンスター・パニックアクション。ワニ専門の生物学者、ルオ・ハンは、コン・ミンジューに遭難した弟の救出を依頼され、地獄島を訪れる。だが、一行に無数の狂暴なワニと巨大なメガ・クロコダイルが襲い掛かり…。(KINENOTE)
あらすじ:無数の狂暴なワニたちが闊歩する地獄島。人の体内に入り込む吸血ヒルや、人喰い花が咲き乱れ、その背後に君臨する、人間の武器などまったく歯が立たない、巨大なメガ・クロコダイル。そんな無敵な巨大ワニと人間との戦いが繰り広げられるモンスター・パニックアクションの決定版! 行方不明の弟を探すために、調査を依頼された生物学者とその一行。ワニの生態を知り尽くした学者でさえ、かつてはこの島で婚約者を餌食にされている。人間vs巨大ワニのスリリングなアクションに息を飲む一方、巨大ワニが生まれるきっかけとなった人間の恐るべき欲望も描く(amazon)
監督:フー・グイ
出演:リ・グアンピン/グオ・シーウェン/チェン・リンショ/グアン・シェンユン
ネタバレ感想
Amazonプライムで見つけて鑑賞。ジャケットの絵がなかなかカッコいいなぁと思ったが、もちろんあんな迫力あるシーンは出てこないショボくれたワニパニック作品でありました。最初っから期待なんて微塵もしてないわけで、そういう意味では期待を裏切らない内容だったなぁ。
冒頭からツッコミどころ満載。調査隊の船が難破しちゃって、生き残った人たちが地獄島と呼ばれる無人島に流されてくるんだけども、なんとか生き延びたと思った調査員たちが、浜辺でワニの大群に襲われちゃう。
この唐突感はけっこう驚きがあって評価したいんだが、残念ながらワニのCGがショボすぎて動きにリアリティがないんだよね(笑)。
その後、調査隊の生き残りを救出すべく主人公らが島に乗り込んでくるんだが、どうやら島には飛行機を着陸させるスペースがないらしく、海上から泳いでいくしかないみたい。でまぁ、主人公はいきなり飛行機から飛び降りて海へ飛び込んでいくんだけども、パラシュートとかしてないんだよ。そんな低空飛行してたのかなぁ、あの飛行機。それにつられて救出メンバーたちは次々に海へ飛び込んでいく。んで、みんな無事に涼しい顔して上陸してるんだけど、超人かよ。
島にたどり着いてからは、襲ってくるのはワニだけではない。大量のヒルだったり、食虫植物だったり、このCGがまた酷くて、特に食虫植物は凶悪さがまったく滲み出ていない。主人公は生物に詳しいらしいので、ヒルはモンゴル、食虫植物はブラジル産だろうみたいなことを言うんだけど、何でそんな生物が東南アジアの島にいるのか説明がない。
実は、この島には謎の施設があって、その施設では資産家が秘密裏にワニの遺伝子研究をすることでガンの特効薬みたいなんをつくってたらしいことが後に判明する。それは別にいいとして、じゃあこの施設こそが、先ほどのヒルやらなんやらを野に放つ元凶なんだろうなと思わせはするものの、やっぱりきちんと説明はしてくれない。
しかも、この施設内には人間の声を真似するゾウムシとか言うのがいるらしくて、こいつがたった1匹、口の中に侵入してきちゃった救出チームの雇われ軍人は、なぜか早々に死の覚悟をしてゾウムシもろとも手りゅう弾で爆死してのける。主人公たちを救おうとする行為や、その潔さはかっこよくもあるが、あまりにもあきらめが早すぎないか。しかも結局、なんでゾウムシが上述したような芸当ができるのか、説明はない。
ラスボス的存在のメガクロコダイルはただデカいだけで、他のワニと同じくしょうもないCGでできてるもんだから、迫力なんて皆無。物語展開は既視感覚えるほどに過去のいろいろな動物パニック作品の展開を借りてきて、そのすべてが薄まっちゃってるような印象で、ともかく酷い。その酷さを楽しむために鑑賞しているわけだから、こっちとしては別に文句はない。だが、もちろんおすすめはしない!
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