マイルストーン
トラック運転手の仕事が生きがいの中年男が、社会の現実と向き合いながらジタバタするヒューマンドラマ。
―2020年製作 印 98分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:北インドを舞台に、激しい腰痛に苦しみながら亡くなった妻の家族への賠償金のために働くベテランのトラック運転手の苦悩を描く。デビュー作『ソニ』が高く評価されたアイヴァン・アイルの監督第2作、ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映。(filmex.jp)
あらすじ: 走行距離50万キロを達成したトラック運転手。妻を亡くしたばかりの彼は、自分の生きがいである仕事を若い見習いに奪われるのではないかと不安を募らせ…。 (Netflix)
監督・脚本:アイヴァン・アイル
出演:スヴィンダル・ヴィッキー/ラクシュヴィール・サラン
ネタバレ感想
適当なあらすじ
クウェート出身でインドに移り住み、トラックの長距離ドライバーとして働くガーリブ。やりがいを持って仕事をしているようで、経営者からも認められている様子。しかし、年のせいか、荷物の積み下ろしで腰を痛めちゃう。
しかも、会社は一部の社員がストライキをおこしてて、人手が足りない。であるのに、同じベテランドライバーはいろいろあって解雇されちゃって、若手の育成をガーリブが担当せざるを得ない。育てるのはいいんだけど、自分の職を奪われるんじゃないかと不安がなくもないガーリブ(多分)。
ということで、仕事面でそれなりの問題を抱えているんだが、それ以上に問題なのは、彼のプライベート。なんと、最近自分の妻を亡くしてしまったのだ。そしたら、親族である妻の妹(美人)と父親が難癖つけてきやがる。であるから、賠償金などを払うことになってまうのだ。公私ともに難局を迎えたガーリブは、果たしてどうなってまうのかーーというのが適当すぎるあらすじ。
つまらなくはないが、何だかよくわからん
ネットフリックスで見つけて鑑賞。なんとも地味で淡々とした物語展開のため、疲れてる状態で鑑賞すると、睡魔が襲ってくる作品。
ガーリブの心境を説明するような描写やセリフもないので、話が見えづらい。さらに、インドの生活文化みたいのがわからんと理解できなさそうなシーンもあって、理解しづらさに余計拍車をかけている感じ。とはいえ、別に面白くないわけではないのが不思議なところだ。
驚いたのは、ガーリブはそれなりにマジメな奴っぽくて、亡き妻の親族に対して、できるだけの賠償をしようと思ってて、その調停役として間に入るのが、彼の元々住んでいた田舎町の村長たちだというところ。インドではこうした習慣や制度があるみたい。
あと、荷物を輸送中に、やたらと検問があるところなんかは、やっぱ日本と違ってまだまだ治安が悪いからなんだろうか。ドライバーは飲酒運転普通にしてる一方で、検問をする側も賄賂次第でどうにでもなっちゃうところなんて、メチャクチャと言えばメチャクチャ。俺は昔、物流関連の仕事に関わったことあるんだけども、日本の物流企業の常識では考えられんような適当さで、まぁそこが外国的というか、インド的ではあるかなとは思った。
ということで、前述したようにあまり説明的なシーンがないため、俺はガーリブの心境が最後まで掴むことができずに、劇終を迎えてしまった。実はところどころ眠っていたので(笑)、そのせいかも知らん。
ともかく、何で若手ドライバーのパーシュはガーリブに自分の姉を嫁にしてもらいたかったんかとか、なんでパーシュはイキナリ失踪しちまったんかとか、ラストシーンとか、ともかくようわからんかった。
わからんと言えば、ガーリブ妻の親族は、金に加えてなんかの権利書までもらってようやく、手打ちみたいにしてたけど、けっきょく、金がほしかっただけなん? 俺はてっきり、金よりも、ガーリブがちゃんと妻と接していなかったことに対しての、なんらかの誠意を見せろって思ってたのかと想像してたんだけど。
まぁともかく、俺がこの作品でわかったことは、ガーリブは妻に対して献身的に接していたが、愛情はまったくなかったということだけだ。てなことでいろいろと腐してはいるが、なんとも暗い雰囲気で、希望も何も感じられない作品でありながら、別につまらなくはないです。おススメはしないが。
この作品は、ネットフリックスで鑑賞できます。
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