KILLERS WITHIN/キラーズ・ウィズイン
あることが原因で銀行強盗をすることになったアマンダと元夫とその仲間たち。銀行のCEОの家に襲撃して家族を人質にして脅し、CEОから金を受け取る作戦は成功するかに見えたが、襲撃先の家族たちは異形の生物だった。果たしてどうなっちまうのか。なんか既視感を覚えるストーリー展開で繰り広げられるバイオレンスホラー作品。ネタバレあり。
―2018年制作 愛 99分―
あらすじ・スタッフとキャスト
あらすじ:元警察官のアマンダは息子ケビンと公園で遊んでいた。そこに突然覆面姿の集団が現れ、ケビンが誘拐され身代金60万ユーロを要求されてしまう。アマンダは元警察官で元夫のリック宅に行き、誘拐がリックが摘発に関わった麻薬密売グループの仕業であると怒りをぶちまける。身代金を調達するため、リックは弟のサム、元軍人のジャック、さらにアマンダの兄ネビルを呼び出し、裕福な銀行CEO宅へ強盗に入る計画を立てる。さらにジャックの提案で、CEOへの要求額は600万ユーロと上乗せすることに。銀行CEOピンダー家は城のような豪邸に住んでおり、CEOフィリップと妻のサラ、娘のクレア、息子カールの4人は夕食中であった。そこに覆面をつけて押し入るアマンダ一派。フィリップはすんなり要求を呑み、銀行に現金を取りに行くことになり、リックも同行する。
しかし、ピンダー一家は人の姿形をしたレプティリアンであり、アマンダ一派は次々と襲われて、捕食されていく。一方現金を手にしたリックも、移動中にフィリップの魔の手にかかるが、フィリップはリックを殺さず、少数のレプティリアンが金融・経済を牛耳って人間界を支配していることを告げる。
フィリップが城に戻ると妻と娘が殺されていた。怒ったフィリップは生き残ったアマンダと決闘になる。そこへ戻ったリックが車でフィリップをひき殺す。死に際、フィリップは人間に理解されないレプティリアンの悲劇を口にする。
後日、アマンダとリックは身代金を持って誘拐犯グループと接触、ケビンと身代金を交換する。息子を取り返したアマンダは、帰り際モバイルからメールを送信し、誘拐犯グループを身代金ごと爆破しハッピーエンドを迎える。しかしフィリップの息子カールが生き残っていることが、エンドロール中にて明かされる。(wikipedia)
監督・脚本:ポール・ブッシュ/ブライアン・オニール
出演:スー・ウォルシュ
ネタバレ感想
アマゾンプライムで見つけて鑑賞。あらすじとかをよく調べもせずに鑑賞してみたら、単なる銀行強盗ものではなく、謎の生物と戦うバイオレンスアクション的な話であった。
であるから、アマンダが銀行強盗をせざるを得なくなった、息子を拉致した奴らとの対決は最後にチョロっと描かれるだけ。話の大部分は、強盗のために襲った屋敷に住む家族たちと銀行強盗たちが戦闘を繰り広げるほうに費やされる。
屋敷に住む一家は爬虫類が進化したような人間型の生物。子どもの頃読んだ恐竜図鑑に、恐竜が絶滅せずに進化してたら、こういう人間型の生物になってただろうーーてな学説が紹介されてて、この映画の異形の人型生物たちはそれを再現したような姿形の生物であった。
上述したように、そんな生物との戦いを描いた作品だなんて思ってなかったので、この展開には少し驚いたが、その瞬間、この作品は『フロムダスクティルドーン』的なことをやりたかったんだろうなと思わされた。
一方の主人公側は、全員が全員、仲が良いわけではなく、特にアマンダと他の奴らは折り合いが悪いんだけども、息子を助けるために団結して事に挑むという展開は悪くないと思う。しかし、残念なのはそれぞれのキャラが立たずに物語が進んでいくため、それぞれの死にざまや関係性の描き方が淡泊に感じちゃって、そこがもったいないかなぁと。
敵側の爬虫類型人間は、食物連鎖の頂点であり、人間より知性に優れているから闇で人類を操っているーーみたいな説明がある。だが、たかが銀行のCEОごときが人類を支配できるとは思えない。もっと仲間がいるのかなと想像はできるものの、その存在すら匂わされることなく、その辺も拍子抜け。
しかも、知性が高い割には主人公たちとは肉弾戦を挑んでくるあたりもバカ。相手は銃を所持してるんだから、それを上回る武器を登場させるとか、持ち前の知性で頭脳的に敵を殺傷していくとか、そういうことはしない。で、単なるパワー系の強い生物として描かれるだけで、彼らはアマンダたちによってやっつけられていくのだ。
ラスト、無事に息子を助け出すことに成功したアマンダたち。なんと爆破によってギャングたちを殲滅するという恐ろしい行為を遂行してハッピーエンド的に終わってた。そんなことしたらギャングの他の仲間たちから報復されるんではないかな…。てなことで、もはや蛇足的に残っていた息子の救出劇も、けっこういい加減なまとめ方だなぁと思った。
とはいえ、短くまとまっているし、それなりに楽しめはした。人には勧められるレベルでもないけど。
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