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映画 30デイズ・ナイト ネタバレ感想 ヴァンパイアホラー

30デイズナイト
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30デイズ・ナイト

ジョシュ・ハートネット主演のヴァンパイアホラー。さほど有名な作品ではないが、忘れた頃に鑑賞すると、ツッコミどころもそれなりにあるけど楽しめる掘り出し物的な作品。隔離された太陽の昇らない街でヴァンパイアから命を守ろうと奮闘する人々の運命やいかに。ネタバレあり。

―2009年公開 米 113分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:グラフィック・ノベル原作のサバイバル・ホラー。30日間太陽が昇らない極北の町を舞台に、ヴァンパイアの群れと人間たちの死闘を描く。製作は「スパイダーマン」シリーズ監督のサム・ライミ。監督は「ハードキャンディ」のデヴィッド・スレイド。出演は「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」のジョシュ・ハートネット。(KINENOTE)

あらすじ:アメリカ最北端に位置するアラスカ州の小さな町・バロウ。隣町から128キロも隔たれた陸の孤島であるこの町は、毎年冬になると30日間太陽が昇らなくなる。ある日、住民のジョンが飼っていた10数頭のハスキー犬が殺され、若い保安官のエバン(ジョシュ・ハートネット)が駆けつける。その後エバンはダイナーを訪れ、揉め事を起こした不審人物(ベン・フォスター)を離婚協議中の妻ステラ(メリッサ・ジョージ)と協力して逮捕する。保安官事務所に拘留されたその男は“もうすぐ奴らがやってくる”と呟く。突然、町中が停電し、電話が不通になる。エバンが発電所に急行すると、惨殺された管理人の生首があった。マーロー(ダニー・ヒューストン)というリーダーが統率するヴァンパイアの群れが襲ってきたのだ。彼らは超人的な身体能力で住人たちを餌食にしていく。エバンとステラは、ある民家の屋根裏部屋に潜む。そこには、エバンの弟ジェイク(マーク・レンドール)、顔なじみのボウ(マーク・ブーン・ジュニア)、カーター、ルーシー、デニース、ダグがいた。エバンが様子を見に外に出ると、ヴァンパイアになりかけたジョンが襲いかかってくる。エバンはジョンを絶命させ、猛吹雪に乗じて生存者たちを雑貨店へ誘導する。そこで食料や医療品を調達しようとする彼らを、幼い少女のヴァンパイアが襲う。雑貨店から保安官事務所へ向かう途中、ダグが命を落とす。ボウはダイナマイトでヴァンパイアと相打ちしようとして憤死する。噛み傷を負ったカーターは、ヴァンパイアに変貌する前に自ら死を選ぶ。残されたエバンたち5人は、安全な町外れの工場の地下道を目指す。しかしステラは、ヴァンパイアに襲われた少年を救おうとし動けない状況に陥る。ヴァンパイアたちはパイプラインを破壊し、街を燃やし尽くそうとしていた。過酷な状況で夫婦の絆を取り戻したエバンは妻を救うために、意外な手段に打って出る。(KINENOTE)

監督:デヴィッド・スレイド
製作:サム・ライミ
出演:ジョシュ・ハートネット/メリッサ・ジョージ/ベン・フォスター

ネタバレ感想

30日間、外界と隔絶した街で敵から身を守り続けるという設定がいい。敵のヴァンパイアたちは人間よりも身体能力が高く、銃もほとんどききめがない。であるから人間たちは彼らから逃げ続けて身を隠すしかない。

唯一、人間たちが有利に立てるとしたら、それは「この街で生き続けてきた誇りがある」部分というようなことを、エバンが言う。要するに太陽が昇らない極寒の地、過酷な環境でも長年生活を続けてきたノウハウだけは負けていないということだろう。街のどこに何があるかも熟知していることも優位に立てるポイントの1つだ。

だが、それらの優位点があまり有効に使われていないようにも思えた。そもそも、よくわからんのは、ヴァンパイアはオリジナルの自分たちが生き残りたいのはいいとして、感染して仲間を増やそうとしているのか、血を吸うだけ吸えばよく、最終的に証拠隠滅のために街に住む人間を全滅させたかったのか、あいまいなところだ。

血を吸って首チョンパした死体をさらしているかと思えば、噛まれたせいでヴァンパイアに変化しちゃう人間もいるので、ヴァンパイアたちがこの点において目指していることが何なのかよくわからんのである。

わからんといえば、ヴァンパイアたちを街に導く役割を担うことになったあの不審な男。彼はどうしてヴァンパイアになれないのかよくわからん。お役御免で最後は首の骨折られて殺されてたけども、彼はどっから奴らを連れてきたのだろうか。隣町まで100キロ以上という説明があったんだから、歩いてこれる環境ではなかったと思うんだが。

さらに、ヴァンパイアたちはなんでさっさとパイプライン破壊して火を放ち、街を全滅させなかったのか。太陽が昇る危険性が出てくる30日目直前にあんなことしなくても、血を吸うだけ吸ったらさっさと別の場所に移動するとかすればいいと思うんだけどなぁ。なんでなんだろうか。

ついでにエバンの恋人は訳ありで彼と別れたらしく、なかなか深い理由がありそうなことが散々描写される。なのに、その内容は説明されない。いろいろジタバタする中でお互い反目する気持ちが薄れ、「あの時は私が間違っていたわ」と謝罪するだけですべてが水に流されていた。だったらあんなに思わせぶりな描写いらんかったのではないか。

などと文句ばっかり言っているけど、忘れた頃に再観賞すれば楽しめる、佳作なホラーであると思います。ちなみに、本作はスピンオフ的な作品と、続編がつくられているみたい。知らなかった。調べてみるかぎり、あんまり観る価値なさそうなので観ないと思うが。

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