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映画 容疑者、ホアキンフェニックス ネタバレ感想 髭面のジョーカー

容疑者、ホアキンフェニックス
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容疑者、ホアキン・フェニックス

―2012年公開 米 108分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」のホアキン・フェニックスが、歌手転向を発表しラッパーを目指す自身の姿と、その様子に驚かされる周囲の人々の様子を捉えたドキュメンタリー。(KINENOTE)

あらすじ:2008年末。故・リヴァー・フェニックスの実弟であり、二度もオスカー候補に選ばれた世界的スター、ホアキン・フェニックスが、突然の俳優引退とラッパー転向を宣言、突如として表舞台から姿を消した。そのニュースは瞬く間に世界中を駆け巡り、ファンたちは悲しみの涙にくれた。数ヶ月後、既に完成していた主演作PRのため、TVの生放送に出演したホアキンだが、見る影もなく激太りし、長い髭は生やし放題、明らかに挙動不審で、会話すらままならない。「彼は精神的に疲弊し、薬物に溺れてしまった……」人々はそう囁き、誰もが彼を心から心配した。それから2年。その後のホアキンに密着した映画が全米で公開。そこには、彼が人生に苦悩しながらも、ラッパーを目指し必死で生きる姿が映し出されている……ハズだった。しかし、公開から2週間後、実は引退も苦悩も大ウソで、すべては彼の悪趣味なジョークだったことが発覚。実際に引退表明以降すべての仕事をキャンセルし、巨額の自費を注ぎこんでまで作り上げた、この一世一代の大イタズラに、アメリカ中がすっかりダマされていたのだ。監督は、ベン・アフレックの実弟であり「ジェシー・ジェームズの暗殺」でアカデミー賞ノミネート経験をもつ俳優のケイシー・アフレック。ブルース・ウィリスやジャック・ニコルソン、ベン・スティラーといったセレブ達が次々とダマされていく様子も克明に記録。さらに「ラッパーになりたい」という彼の熱意に応えてプロデュースを引き受けた超大物プロデューサー、ディディの哀れな姿も捉えている。(KINENOTE)

監督・制作・撮影・編集:ケイシー・アフレック
製作:ホアキン・フェニックス
撮影:マグダレーナ・ゴルカ
編集:ドディ・ドーン
出演:ホアキン・フェニックス/アントニー・ラングドン/ケイリー・ペルロフ/ラリー・マクヘイル/ケイシー・アフレック

ネタバレ感想

俳優稼業から身を引いて、ラッパーになることを目指すことを宣言したホアキンフェニックスの日常を追った、ドキュメンタリーと思わせていて、フェイクドキュメンタリーな作品。

邦題があんな感じなのは、日本では遅れて公開したこともあって、ドタバタ騒動が過ぎてからだったからなんだろうか。事情を知らない公開当時のアメリカ人たちは、原題のままの内容を期待して鑑賞し、それがフェイクだったことがホアキンや監督のケイシーアフレックから告げられて、けっこう怒ったみたい。

事情というのは、実際にホアキンはラッパー宣言して、俳優業から2年ほど身を引いてたらしく、その間のことが描かれてるんだけども、その内容の大方は演出だったのである。そこまで身を挺して、ホアキンは何を伝えたかったのか、はっきり言って、この作品を観ても、俺にはよくわからんかった。

描かれている内容は、ホアキンが、デリヘル雇ったり、仕事仲間をののしって恨みを買い、寝込みを襲われてウンコを顔に塗られたり、ライブに参加するものの観客と喧嘩して後、ゲロ吐いたり、「俺は選択を誤った!」と泣きわめいて見せたり、ともかくいろいろの奇行だ。

どうやら、ウンコは本物ではなく、つくった小道具だったらしいが、チンコはどうなんだろか。日本ではチンコ丸出しの映像はNGだと思うので、あれらもすべて作りもんを被せてたのかなぁ? その辺のバカシーンは笑わせてくれるんだけども、それ以外はさして面白くもない。

ベンスティラーなど本物として出てくる役者たちも、そろってホアキンに騙されていたらしい。しかし、やっぱり彼がなんでそんなことをしたのかは、よくわからん。そこまでして、何を表現したかったんだろうか。凡人には分からぬものなのかも。

やっぱ、奇行が多い役者と言えば、俺の中ではチャーリーシーンなのであって、映画の外の世界でさまざまなことをやってのけた彼の言動は笑えるものばかりで、ある意味尊敬のまなざしで見てしまう部分もあり、このフェイクドキュメントより、彼の奇行のほうが俺は楽しめるし大好きだ。

とはいえ、ホアキンは嫌いな役者ではないし、髭面はどうでもいいとして、あのめちゃくちゃな状態の長髪はかっこよかったなぁ。デブだけど、スーツ着て痩せて見せるとすげー絵になるし。そこはさすが、役者だ。

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