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映画 ファイ 悪魔に育てられた少年 ネタバレ感想 キムユンソクがすごい!

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ファイ 悪魔に育てられた少年

ある犯罪者集団と、彼らが育てた義理の息子による愛憎劇。キム・ユンソク目当てで見たら、予想以上に楽しめた。『チェイサー』や『哀しき獣』の演技もすごかったが、この作品でもそれに匹敵する凄味がある。ネタバレあり。

―2014年公開 韓 125分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:デビュー作「地球を守れ!」(未)で第25回モスクワ国際映画祭監督賞や第40回大鐘賞映画賞新人監督賞を受賞したチャン・ジュナン監督が、犯罪者たちに育てられ彼らと同じ道を生きるしかなかった少年を描いたサスペンス・アクション。残酷な人生を背負う少年を「Sad Movie サッド・ムービー」のヨ・ジングが演じ、第33回韓国映画評論家協会賞新人男優賞および第34回青龍映画賞最優秀新人男優賞を獲得。少年の人生を変えた犯罪グループのリーダーを「10人の泥棒たち」「チェイサー」のキム・ユンソクが演じるほか、「悪いやつら」のチョ・ジヌン、「ベルリンファイル」のイ・ギョンヨン、「武士-MUSA-」のパク・ヨンウら個性派俳優が集結。(KINENOTE)

あらすじ:凄腕の運転手ギテ(チョ・ジヌン)、インテリプランナーのジンソン(チャン・ヒョンソン)、スナイパーのボムス(パク・ヘジュン)、狂気に満ちたドンボム(キム・ソンギュン)、そしてリーダーのソクテ(キム・ユンソク)という犯罪集団のもと育ったファイ(ヨ・ジング)は、犯罪のスキルを叩き込まれ、彼らと同じ道を歩むほかなかった。そんな中、彼らに連れ出された犯行現場でファイはある恐ろしい真実について知ることとなる……。(KINENOTE)

監督:チャン・ジュナン
出演:ヨ・ジング/キム・ユンソク/チョ・ジヌン/チャン・ヒョンソン/キム・ソンギュン

ネタバレ感想

適当すぎるあらすじ紹介

凶悪な5人の犯罪者集団がある夫婦の息子を拉致。いろいろあって、彼をファイと名付け、自分たちの手で育てることに。5人はそれぞれの得意分野の犯罪技能をファイに授けていく。その後7年間、5人は次々に悪事を働いていたが、警察には捕まらない。

しかし、ある強盗殺人事件と、その後に着手する夫婦殺害依頼を遂行するにあたり、リーダーのソクテ(キム・ユンソク)の無謀かつ強引な手法が裏目に出始め、彼らの足跡が少しずつ明るみになりだす。また、4人の仲間はソクテのやり方に不信感を持つようになり、結束が少しずつ揺らぎだす。

いっぽうのファイは、普通の生活をしたい気持ちがありつつも、5人の親父に対して愛情も感じているらしい。そして、同じ家に監禁されていた実質彼の育ての親である女性にも。そんなアンビバレントな日々が続いていたが、ファイはある少女との出会いと、ソクテらが決行しようとした夫婦殺害計画にかかわることで、少しずつ自分の過去を思い出すようになってきて――というのが適当なあらすじ。

キムユンソクがすごい!

キム・ユンソク目当てで見たら、予想以上に楽しめた。『チェイサー』や『哀しき獣』の演技もすごかったが、この作品でもそれに匹敵する凄味がある。特に『悲しき獣』で演じていた暴力親父と対比して考えると、この作品のソクテは殺人鬼的にためらいなく人を殺せるのは『哀しき獣』の暴力親父と同じだが、決定的に違うのは、あの暴力親父よりも人間的な部分がある男なのである。

暴力親父はおよそ人の感情がないかのような殺人マシーンだったが、ソクテはそうではない。ゆがんではいるものの、人に対する愛情を持っている人間なのである。とくに、義理の息子であるファイに対して。

愛するがゆえにファイを自分の型にはめようとするし、手元から離したくないのだ。それは、怪物の幻覚を見てしまうというファイに、過去の自分を見ているからでもあるのだが。

ともかく、この酷薄でありながら義理の息子に対しては情のある男のキャラクターを、ほとんどセリフもない役柄であるのに、その感情をきちんと鑑賞者に読み取れるように演技してみせたキム・ユンソクがとにかくすごい。

ファイにとってはソクテこそが怪物

一方のファイにとっては、エンドロールの絵で示されるように義理の父であるソクテこそが怪物なのである。しかし、愛情がないわけではない。生みの親も大事であるが、育ての親であるソクテと残りの四人、そして監禁女性に対しても愛情がある。ある意味でまともな普通の人間なのだ。

しかし、そうであるがゆえに、実の親父を自らの手で殺してしまうことになり、さらには母親を助けられなかった斬鬼の念で次第に悪鬼のような行動をとり始めるのである。そして、その一連の行動を通して、彼は育ての親である5人、中でも一番の呪縛になっていたソクテから親離れをして大人の男に成長していくのだ。

みんな人間的であるところが怖い

この映画の優れているのは、犯罪者5人がどいつも、それぞれに変人でありまともではないのだが、さほどの説明がないものの、きちんと描きわけがされていて、それぞれのキャラを一言で説明するのは難しいほどに、きちんと人となりがわかるようになっているところだ。

そして、鬼畜のような奴もいながらも、おしなべてみな人間的なのである。どいつもこいつも、単なる犯罪マシーンではなく、血が通って情のある人間なのだ。そして、そこが怖い。

一つ残念なのは、冒頭で5人に出し抜かれた刑事が、あっさりと死んじまうところだろうか。彼はそれなりに有能との触れ込みではあったが、執念が実ることなく死んでまうのは、なかなか気の毒であった。

いずれにせよ、何度も繰り返し見たいとは思わないが、一見の価値はある作品です。

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