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映画 ハスラーズ ネタバレ感想 ストリップダンサーVS金融マン

ハスラーズ
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ハスラーズ

―2020年公開 米 110分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:ニューヨーク・マガジンに掲載された記事を原案に、ウォール街を震撼させた驚愕の実話を映画化。ストリップクラブで働くデスティニーとラモーナは、リーマン・ショックの影響で客の入りが激減するなか、薬物を入れた酒を客に飲ませて大金を奪う計画を企てる。出演は、「クレイジー・リッチ!」のコンスタンス・ウー、「PARKER パーカー」のジェニファー・ロペス、「ボーン」シリーズのジュリア・スタイルズ。監督は「エンド・オブ・ザ・ワールド」のローリーン・スカファリア。(KINENOTE)

あらすじ:幼少の頃、母に捨てられ、祖母に育てられたデスティニー(コンスタンス・ウー)は祖母の介護のため、ストリップクラブで働き始める。だが、夜通し働いても手元に残る金は僅かばかり。そんななか、クラブでひときわ輝くラモーナ(ジェニファー・ロペス)や、ベテランのダイヤモンド(カーディー・B)からストリッパーとしての稼ぎ方を学び、デスティニーは安定した生活ができるようになっていく、だが2008年、リーマン・ショックの影響で世界経済は冷え込み、ストリップクラブで働く彼女たちにも不況の波が押し寄せる。「真面目に働いても生活が苦しいのに、経済危機を引き起こした張本人であるウォール街の金融マンたちはなぜ相変わらず豊かな暮らしをしているのか」と不満を募らせるラモーナ。やがて、ラモーナはデスティニーやクラブの仲間たちと共に、世界最高峰の金融地区ウォール街の裕福なクライアントたちから大金を騙し取る計画を企てる……。(KINENOTE)

監督・脚本:ローリーン・スカファリア
出演:コンスタンス・ウー/ジェニファー・ロペス/ジュリア・スタイルズ/キキ・パーマー

ネタバレ感想

ストリップダンサーとしてメイクマネーしていた4人組が、リーマンショックのあおりで生活に困窮し始めたため、もともと上客であった金融業界の会社員を標的にして自らの美貌や接遇力を駆使して金を搾り取ってセレブな生活を楽しもうとする話。実話をもとにしているらしい。

もちろん、最終的には罪がバレて彼女らのミッションは幕を閉じるわけだが、犯罪と言えどもやっていることは痛快なんで、いいぞ、いいぞ、もっとやったれと思うのである。

なんでかっていうと、金融業界のエリートどもは、リーマンショックを引き起こす原因になったくせに、その後も罪に問われることなく、ずーっと金持ちで居続けているから。そいつらから彼女たちが金を搾取したくなる気持ちはわからんでもないのである。

そもそも彼女たちは生きるためにストリップダンサーの職を選ばざるを得ない状況もあってプロとして頑張ってて、その対価として金持ちから金を得ていたわけだ。それがリーマンショックのせいで業界そのものが斜陽になってまい、生活的に困窮する。

そうした状況にあって、犯罪行為のリーダーでもあったラモーナは、標的を金融マンに定めるのは、当然と言っても当然で、きちんと現状認識したうえで、自分たちの境遇の原因がどこにあるのかを知ってるからこその、怒りであり、その怒りでもって、金融野郎どもから金をいただいちゃおうってんだから、その犯罪行為には貧乏人の俺からしても、溜飲が下がるのである。けっして金融マンに対するルサンチマンではない…と思いたい。

とはいえしかし、ディスティニーの忠告を守らずに、口の軽いバカ野郎などまでも仲間に加えて手広く稼いだろうという作戦については、金に目がくらんじゃったのか冷静に判断ができていなくて、けっきょく、犯罪で稼ぎ続けることって普通の庶民にはできないんだなってことも思えてきちゃって、悲しい。なぜなら、金融業のやつらは、メイクマネーのための仕事に邁進してメイクマネーをしていて、さまざまな人間が不幸になっていることに間接的に関わっているのに、犯罪者にはならないからだ。

法を犯さなきゃ犯罪ではないわけだが、まっとうな顔して大手を振ってウォール街を闊歩する奴らのほうが、非人間的、厚顔無恥な人非人と言われたっておかしくないのに、お縄を頂戴することはない。やっぱりこの世はディストピアなんである。

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