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映画 ハッスル&フロウ ネタバレ感想 曲もいいしリュダクリスも出てる

ハッスル&フロウ
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ハッスル&フロウ

―2006年公開 米 116分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:一度は夢を諦めた男がヒップホップを通じて自分自身を見つめ直し、再び夢を追いかけていく姿を描く感動のリベンジ・ドラマ。監督は、本作の後にサミュエル・L・ジャクソン主演の「ブラック・スネーク・モーン」を監督したクレイグ・ブリュワー。出演は、本作でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた「クラッシュ」のテレンス・ハワード。「カンガルー・ジャック」のアンソニー・アンダーソン、「8Mile」のタリン・マニング。アカデミー賞歌曲賞受賞。(KINENOTE)

あらすじ:メンフィスのストリートで、しがないぽん引き=ハッスルとして日々の生計を立てているDジェイ(テレンス・ハワード)は、言葉を自在に操れるという天賦の才能に恵まれていた。プロのラッパーとしてデビューすることをずっと夢に思い描いていたのだが、現在のDジェイは、わがままばかり言っている売春婦たちを抱え、無力感が支配するメンフィスの裏通りで希望のない毎日を送っていた。ある日、同じ街の出身でありながら、今ではプラチナ・セールスを誇る人気ラッパーのスキニー・ブラック(クリス・ルダクリス・ブリッジス)が、メンフィスのクラブで凱旋公演を行うという噂を聞く。もし彼にデモ・テープを渡して、そのサウンドを気に入ってもらえれば、はるか昔にあきらめてしまっていたプロ・デビューの道が切り開けるかもしれないと思ったDジェイは、最高のデモ・テープを作り上げるべく、即席でサウンド・チームを結成する。その中心となるのは、Dジェイの旧友で、妻の反対を押し切ってまで、このプロジェクトへの参加を望んだサウンド・エンジニアのキー(アンソニー・アンダーソン)と、キーの知り合いで、白人でありながら、最新のヒップホップ・サウンドに精通しているビートマスターのシェルビー(DJクオールズ)だ。Dジェイの熱意に心動かされ、これまでは自分の体を売ることでしかお金を稼いだことのなかったシャグ(タラジ・P・ヘンソン)やノラ(タリン・マニング)も、いつしか3人といっしょになってレコーディング作業に加わっていく。彼らは幾度も弱気になりながらも、ストリートでの自堕落な生活を抜け出し、人生のラスト・チャンスをものにするために、力を合わせて奮闘していく。(KINENOTE)

監督・脚本:クレイグ・ブリュワー
出演:テレンス・ハワード/アンソニー・アンダーソン/タリン・マニング/タラジ・P・ヘンソン/DJクオールズ/リュダクリス/アイザック・ヘイズ

ネタバレ感想

2000年代のヒップホップを題材にした作品というと、やっぱりこれと『8mile』、邦画だと『サイタマノラッパー』シリーズかな。この作品は確か劇場に行くことができなくて、販売が始まったときにすぐさま買い求め、さらに鑑賞後にサントラも購入した。要するに、面白かったのだ。

あの当時は日本語ラップも含めてヒップホップは結構聞いてて、本作でセルアウトしたラッパーとして登場するスキニー役のリュダクリスのCDなんかも聞いていた。

で、冒頭のタイトルが出てくるシーンからなかなかカッコいいんだけども、主人公のDジェイはラッパーの夢を諦めてポン引き稼業で生計を立てている。それも、かなり底辺のポン引きぽくて、クーラーのきかないボロな愛車(ホイールはカスタムしてるみたいだが)に若い娘のノラをのっけて、車ですれ違う男にノラを売り込んで体を売らせ、そこで得た金をいただくという、まぁ何とも言えん仕事をしているのだ。

あと、副業でクサの売人もしている。で、自宅にはシャグという身重の元売春婦もいるし、ストリップダンサーで売春もしている女も住まわせている。で、ストリップダンサーとは言い争いばっかしてるし、女3人の面倒は一応みてやらんきゃならんし、ストリッパーには子どももいるしで、ともかく生活に追われているわけだ。金もない。

冒頭でそうしたDジェイの暮らしがすぐにわかるようになっていて、彼が住むメンフィスのストリートでの生活環境はかなり厳しいってことがわかる。おそらく、学もない人たちにはクサを売ったり、ポン引きしたり、体を売るくらいしかないのかもしれない。ノラなんかは、Dジェイに拾われる前には野宿して体を売ってたみたいなセリフもあるし。

であるから、一応家を持っていて雨風しのげる暮らしができるDジェイとの生活は、彼女らにとっても必要不可欠なのだ。Dジェイは彼女らに煩わされることも多いし、邪険に扱うこともあって、特に口うるさいストリッパーは追い出すことになるんであり、ノラには録音機材をかわせるために無理やり体を売らせたりと、かなり薄情なこともしているんだけども、女たちも彼に従属せねば生きていけない部分もあるのだ。そこから抜け出すことなんてできない。希望はほとんどない。そういう腐りはてた希望のない町なんである。

しかしまぁ、ある日Dジェイは学生時代の友だちのキーと再会し、彼が音楽関係の仕事をしていることを知ったのと、教会で賛美歌を聴いたことと、おもちゃのキーボードを手に入れたことなどが引き金となって、再びラッパーとして立つ夢に懸けることにするのだ。まさにヒップホップ的展開。

ということで、Dジェイはキーや白人のシェルビーを仲間にして、さらにシャグやノラも巻き込んで、チームとなってデモテープづくりに励むのである。で、そのデモテープを地元に凱旋してくる売れっ子ラッパーのスキニーに渡してなんとか橋渡ししてもらおうとたくらむんである。

その中で、曲をつくってるシーンがいくつか出てくるこの作品。もっともいいのは、一番ノれる曲の「トリックと叫べ(邦訳)」のリリックやビートがうまれるところ。あそこはDVDみるたびに何度も繰り返したくなる名シーンだし、踊りたくなる。

そういう面白さもありながら、この作品はさっきも言ったように、仲間が成り上がるために力を合わせてヒューマンドラマしていくところにもあって、Dジェイは、最終的にシャグが自分にとってどれだけ大きな存在か知ることになり、熱い抱擁と接吻をかわすし、ノラはノラで、自分自身の能力を活かすべき道を見出していくのである。

とはいえ、Dジェイの頼みの綱がほとんど面識もないスキニーってとこがすごく心もとなくて、それが誰が見ててもわかるように案の定、よろしくない方向に向かっていくんである。リアリティという意味ではあそこで道を断たれたDジェイは、奈落に真っ逆さまの犯罪者ロードを歩むことになるんかなとも想像できなくもない。だが、この作品はきちんとハッピーエンドを迎えて、希望のある終わり方をしていて、そこがまたいい。

さらに、イマイチメジャーになり切れてない感のあるDジェイを演じたテレンスハワード、この作品の曲は彼がきちんとラップをしてるんだそうだ。そこがまたすごいね。

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