クロース・エネミーズ
―2018年製作 仏=白 111分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:2018年・第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品作品。Netflixで2020年1月29日から配信。(映画.com)
あらすじ:いきなり襲われ、相棒を殺されたヤクの売人マヌエルは、自分たちを狙った黒幕を突き止めるため、幼なじみで警官のドリスと手を組むことに。(Netflix)
監督:ダビド・オールホッフェン
主演:マティアス・スーナールツ/レダ・カテブ/アデル・バンシェリフ/ソフィアン・ザマニ/サブリナ・ウアザニ/グウェンドリン・グーヴェネック
ネタバレ感想
ネットフリックスで見つけた鑑賞。この手のクライム映画は好きなので、暗い雰囲気に期待してたんだけど、何かが足りない印象。話としてはまぁ、そんなに目新しさはない感じ。
適当なあらすじ
幼馴染みの3人の男がいて、マヌエルとイムラネ二人はギャング、ドリスは警官としての道を歩んでいる。で、ドリスはレイェ団という組織をぶっ潰すために、イムラネを脅してスパイとして協力させていたのだ。
ある日、マヌエルとイムラネが麻薬の取引に向かおうとすると、バイクに乗った男の襲撃を受けて、イムラネが死んでまう。そしてなぜか、マヌエルが組織や警察から疑いの目をかけられるのだ。ドリスはイムラネの死に責任を感じ、しかもマヌエルもなんとか助けてやりたいので、手を組んで真犯人を捜そうとマヌエルに申し出る。
旧友とはいえサツになったオマエなんかと組めるかよ、しかもおまんのせいでイムラネが死んだんじゃ! と思うもの、疑いをかけられて追い詰められたマヌエルは仕方なくドリスと組むことに。二人は黒幕を見つけることができるのかーーというのが超適当なあらすじ。
登場人物の心の葛藤や感情がよくわからん
もちろん二人は黒幕にたどりつくことはできる。その相手はなんと、マヌエルを子どものようにかわいがりつつ、ギャングの一員として育て上げたファミリーのボス、ラジ親分だったのである! …衝撃の展開と言いたいところだが、なんか読めちゃうんだよなぁ。予測できすぎちゃったのは、この手の映画を俺が観すぎだからだろうか。
まぁともかく、この作品は立場が異なるそれぞれの人物たちの愛情や友情、そして裏切りと復讐の物語なのである。なかなか重厚だ。俺好みの話だ。しかし、なんか面白くないんである。なんか、登場人物の心情がうまく伝わってこないのである。
セリフが少ないのは別に構わんのだけど、彼らの心理的葛藤や怒りが、あんまりよくわからん。つまり、それぞれが何考えているのか俺にはよくわからなくて、それぞれの行動に必然性というか説得力が感じられずに鑑賞を終えてしまったのだ。
序盤の3人は見分けがつかねぇ(笑)
ヌーリという、マヌエルとイムラネが親しくしていた男がいる。こいつがなぜ二人を裏切ったのか、その背景がよくわからん。ラジに命じられたんだろうか。そもそも、ヌーリとマヌエルとイムラネは髪形とか背格好が似すぎてて、最初の登場時ではどれがどいつだか見分けがつかない(笑)。あれは何とかならんかったか。結局俺は、その後にヌーリが画面上に登場していたのか否かもわからなかった(笑)。
ついでに、ドリスは作中で一度、なぜか両親の家を訪れるシーンがある。あれは何なのか。招かれざる客って感じで、特に父親には歓迎されていなかった。あの描写ってドリスの人物を掘り下げる意味で入れたんだろうけど、何の伏線にもなってないし、説明なさ過ぎで何だったのかさっぱりわからんのである。
ラスト、ラジに復讐を果たしたマヌエルは何者かに射殺されて息絶える。なぜ、撃った相手の姿を映さなかったのか、よくわからん。おそらく、ラジの家を襲撃する前に、マヌエルの車の近くをウロチョロしてた奴が怪しいなと思うんだけど、あいつ誰だったっけ?(笑)。
とかまぁ、俺が理解できてないせいなのかもだが、あんまり楽しめなかった。
この作品はネットフリックスで鑑賞できます。
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