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映画 幼い依頼人 ネタバレ感想 児童虐待の実態と酷さ

幼い依頼人
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幼い依頼人

―2020年公開 韓 114分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:児童虐待死亡事件の実話をもとにしたサスペンス。ロースクールを卒業し、臨時に児童福祉館に勤めるジョンヨプは、継母から虐待を受けているダビンとミンジュンの姉弟と出会う。数日後、法律事務所に就職した彼は電話を受け、ダビンの鼓膜が破れたことを知る。出演は、「エクストリーム・ジョブ」のイ・ドンフィ、「母なる復讐」のユソン、「死体が消えた夜」のチェ・ミョンビン。監督は、「私は王である!」のチャン・ギュソン。(KINENOTE)

あらすじ:ロースクールを卒業したジョンヨプ(イ・ドンフィ)は出世の道を進むはずだったが、何度も就職に失敗。姉の勧めで、臨時に児童福祉館で働くことになる。ある日、継母ジスク(ユソン)から虐待を受けているダビン(チェ・ミョンビン)とミンジュンの姉弟と出会うが、さほど深刻に考えず、また来るという言葉を残して去る。数日後、法律事務所に就職したジョンヨプは電話を受け、ダビンの鼓膜が破れたことを知る。継母からダビンを引き離そうとするが、かえって誘拐犯扱いをされてしまう。その後、ミンジュンが死に、ダビンが殺人の被疑者とされたことに衝撃を受けたジョンヨプは、ダビンの弁護士になることを決意する……。(KINENOTE)

監督:チャン・ギュソン
出演:イ・ドンフィ/ユソン/チェ・ミョンビン/イ・ジュウォン/コ・スヒ/ソ・ジョンヨン

ネタバレ感想

まったく前知識がない状態で鑑賞したら、かなりハードで辛い内容だった。もう少しサスペンスフルな展開があるのかと思いきやそうではなく、児童虐待のリアルかつ厳しい現状が描かれていた。

てなことで、こんな酷い親本当にいるのかね、と思っちゃうくらいに継母と親父がクソすぎて、まるで同じ生き物には見えない。という意味では、この作品はホラーだ。リアルな人間社会は実にホラー的世界だなと思わされる。これは前に『トガニ』というこれまた韓国の作品での鑑賞したときにも述べた。

だって、これ虐待されてる子どもの立場からしても、ホラーでしかないでしょ。親が暴力ふるってきて、しかし親のほうが社会的には発言力が強いため、子どもは自身の危機的状態を訴えることができないのである。しかも、ほかの大人たちも助けてくれないし、助けられないのだ。

となると、子どもは暴力を受け続けるしかないし、最悪の場合、殺されてしまうのである。韓国ではこの児童虐待の件数がかなりの数にのぼるらしく、それは恐らく、日本でも同じだろうと思われる。

なんでこんなことが起こるんだろうか。どっかで聞いた話だけども、虐待をする親というのは、自身も親に虐待された過去があるんだとか。なるほど、そうするとその親も虐待された過去があり、さらにその親も…と続いちまうんではないかと思うが、さすがにそれは無理があるので、どっかのタイミングで虐待野郎が、湧いて出るんであろうなぁ。

では、どうしてそういう人間になってしまうかというと、そいつが置かれた社会的立場もあろうし、育ってきた環境による性格もあるんだろう。つまり、社会的弱者であったり、本人自身の心が弱いために、自分より力の劣る者に暴力をふるうようになるのではないか。

まぁともかく、この作品は事件そのものは解決に至るし、虐待してた親は裁かれることになるけども、決してハッピーな終わりかたではない。弁護士が助けた少女は弟を亡くしており、それは彼女のせいではないにしても、自分が間接的に関わってしまっているわけで、あのトラウマレベルな体験を背負ってこれからも生きなければならないのは、辛いだろう。

ということで、映画的に面白いかというと、単に辛いだけで、物語的カタルシスを得るのも難しい作品であった。少女役の女の子が冒頭でイキイキと子どもらしいふるまいをしている姿が、どんどんと暗くなっていくのは、女の子の演技がよろしいということだろう。

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