フェリー
アムステルダムの犯罪組織に所属するフェリーは、ボスを父のように慕い、ボスからも信頼されている。ある日、ボスの息子を襲撃した犯人への報復を命じられたフェリーは、殺し屋としての能力を如何なく発揮して任務を忠実に遂行していたが、ある女性との出会いが彼の運命を変えていくことになる――ネタバレあり。
―2021年配信 白 107分―
解説:フェリー・バウマンが麻薬王として君臨する前。フランク・ラマースとエリーセ・シャープが若き日のフェリーとダニエルを演じる「アンダーカバー: 秘密捜査官」の前日譚(たん)。 (Netflix)
あらすじ:麻薬王として闇の世界に君臨する前。覆面捜査官に目をつけられる前。男は、ボスのためなら命も懸ける忠実な殺し屋だった。 (Netflix)
監督:セシリア・ヴェルヘイデン
主演:フランク・ラマース/イリース・シャープ
ネタバレ感想
ネットフリックスで見つけて鑑賞。犯罪組織を描いた話は好きなので、けっこう期待して観たら、予想とは異なる話ではあったが、楽しめた。
どうやらこの作品は同じネットフリックス内でドラマシリーズがあるようで、その中に出てくるマフィアのボス、フェリーの前日譚になっているようだ。
それを知らずに鑑賞しても、特に問題はない。ただ、ドラマシリーズの存在を知らずにいたので、フェリーはボスに忠実であるがゆえにドツボにはまり、組織からも見放され、好きになったダニエルという女性とも添い遂げられずに孤独に死んでいくーーというような、ハードボイルド的な末路を迎えるのかと勝手に思っていた。
しかし、そうはならない。フェリーはボスへの忠誠を誓っていながらも、いろいろあって、彼を抹殺して組織を壊滅させ、そして恋していたダニエルを手に入れ、しかも疎遠だった姉とも復縁するというハッピーエンドな展開でラストを迎える。
勝手に違う物語を予想していたぶん、より一層、この終わり方のハッピー感に浸れたので、この作品い対する好感度も上がった感じ。この、フェリーという安岡力也みたいな雰囲気のある男は、生い立ちがなかなかひどく、それであるからボスを慕っていたことがわかる。
そして、ダニエルが言うように、「根はやさしい人」なんだろうこともわかる。であるから、彼は人を殺しまくっている犯罪者であるにもかかわらず、感情移入させる余地があって、ダニエルとのハッピーエンドにもさしたる違和感を覚えずに、拍手を送りたくなるわけだ。まぁでも、人殺しなんだけどね(笑)。
フェリーはこの後、ラストで描かれるようにダニエルの弟の麻薬精製技術を頼りに組織をつくっていくようで、おそらくそれがドラマシリーズにつながるみたい。てなわけで、彼がどのような末路を迎えるのか、ドラマも鑑賞してみようと思う。
この作品は、ネットフリックス鑑賞できます。
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