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映画 イベントホライゾン ネタバレ感想

イベントホライゾン
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イベント・ホライゾン

7年前に宇宙のどっかに消えてしまったイベントホライゾン号が姿を現した。救助艇のクルーたちは生存者を救出に向かうが、船員は全滅していた。そしてホライゾン号には何か邪悪な意思が働いているように見える…。果たして救出クルーたちの運命やいかに。ネタバレあり。

―1997年公開 英=米 96分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:人類未踏の深宇宙で消息を絶ったはずの宇宙船が謎の帰還を遂げ、その救助に向かった隊員たちが体験する恐怖を描いたSFホラー。リアルな科学考証と最新のSFXによって、全編に恐怖ムードを醸成している。監督は「ショッピング」のポール・アンダーソン。脚本は、これがデビュー作のフィリップ・アイスナー。製作は「デビル」のローレンス・ゴードンとロイド・レヴィン、「ショッピング」のジェレミー・ボルト。製作総指揮は、英国の映画・テレビ業界で活躍するニック・ジロット。撮影は「危険な動物たち」のエイドリアン・ビドル、音楽は「未来世紀ブラジル」のマイケル・ケイメン、美術は「日陰のふたり」のジョゼフ・ベネット、編集は「アライバル/侵略者」のマーティン・ハンター、衣裳は「ジャングル・ブック」(94)のジョン・モロ。視覚効果監修は「ミッション:インポッシブル」のリチャード・ユリシッチ。主演は「オセロ」のローレンス・フィッシュバーンと「恋の闇 愛の光」のサム・ニール。共演は「アポロ13」のキャスリーン・クインラン、「ジョンズ」のリチャード・T・ジョーンズ、「バーブ・ワイヤー ブロンド美女戦記」のジャック・ノーズワーシー、「ドラゴンハート」のジェイソン・アイザックス、「ショッピング」のショーン・パートウィーほか。(KINENOTE)

あらすじ:2015年に月に移住地を完成させた人類は、2040年に銀河系のはてまで探索できる全長2.5Kmの巨大な宇宙船<イベント・ホライゾン>を完成させた。だが、宇宙に旅立ったホライゾン号は、太陽系8番目の惑星こと海王星の付近で消息を絶った。7年後、行方不明となっていたこの宇宙船から突然のSOS信号が発せられ、宇宙ステーションに届いた。その場所は同じ海王星付近で、安否が気づかわれていた18名のクルーを救出する計画が立てられた。やがて、ミラー艦長(ローレンス・フィッシュバーン)以下、ナヴィゲーターのスターク(ジョエリー・リチャードソン)、緊急対策技術者のピータース(キャスリーン・クインラン)とクーパー(リチャード・T・ジョーンズ)、獣医のDJ(ジェイソン・アイザックス)、パイロットのスミス(ショーン・パートウィー)、それに自ら同行を願い出たホライゾン号の設計者ウェアー博士(サム・ニール)の計8名の乗組員を乗せた探索救助船USACルイス&クラーク号が救助に向かう。彼らが深宇宙に達した時、ウェアーは初めてホライゾン号の秘密を明らかにする。彼は、この船の運命について語られてきたことは全て嘘であり、実際には何が起きたのか全く分からないと言う。ホライゾン号は、これまでにも物理的にも技術的にも不可能と信じられていた超高速飛行用に設計された最初の宇宙船であった。ワームホール(時空のねじれによって全くかけ離れた宇宙空間を結ぶ臨界超次元)を通過して瞬時に移動する革命的技術の重力ドライブを開始した瞬間に、跡形もなく消滅したのだとも言う。船の運命を示す唯一の証拠である、最後の交信を記録した音声テープには、人間のものとは思えない凄まじい悲鳴と泣き叫ぶ声が残されていた。遂に発見したホライゾン号は、元のままの外観を残しながらも何かが異なっていた。ルイス&クラーク号から乗り移ったクルーたちは、まるで見捨てられた大聖堂のような沈黙に包まれた広大な船内を探索するうち、次々と奇怪な現象に見舞われる。船内は無人だったが、まるで船全体が生きているかのようだった。その後、ルイス&クラーク号は突如謎の爆破事故を起こし、ジャスティン(ジャック・ノーズワーシー)は錯乱して自殺未遂をするなど、次々と犠牲者が増える。自殺した妻クレア(ホリー・チャント)の幻影に悩まされていたウェアーは何者かに取りつかれ、ホライゾン号を脱出しようとするクルーを苦しめる。ウェアーはミラーに、船は宇宙の果てで生命体と接触し、そこで生命を得たと告げる。そこは恐怖と悪が支配する暗黒の世界で、帰還した船は人間の頭の中の恐怖や罪、悲しみを探り当て、それを具象化して再現していると語る。ホライゾン号は再び暗黒宇宙に出発しようと動きだしたが、ミラーたちは決死の力を振り絞って抗い、脱出に成功するのだった。(KINENOTE)

監督:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ローレンス・フィッシュバーン/サム・ニール/ジョエリー・リチャードソン

ネタバレ感想

ポール・W・S・アンダーソン

DVD持ってるんだけど、ネットフリックスで見つけて鑑賞。フィジカルを再生プレイヤーに入れて…っていう動作すら面倒になってるのはよろしくないんだが、面倒なのは面倒…。

とかそんなんはどうでもいいんだけど、この作品の監督ってポール・W・S・アンダーソンだったんだね。この人の作品ってどれもパッとしないというか、よくて普通作品みたいな印象。その中で今作はけっこうカルト的な人気があるみたいのをどっかで知って、それでDVDを買って鑑賞したのが20年くらい前のことだった。

まぁ確かに、彼の作品の中ではそれなりに楽しめる内容ではあるが、なんか既視感感じる部分がいろいろある作品。つまり、先行作品の影響がそのまま出てるような設定というか描写というか、そういうのがけっこうあるのだ。

数々の先行作品を想起させる

例えば、宇宙船の外観やら内観なんて、『エイリアン』を思わせるし、意思のある宇宙船に翻弄される救出クルーたちのジタバタ劇は、意思を持つ惑星に人類が惑わされる『惑星ソラリス』と同じようなもんで、その後のなぜか船内に血のまざった液体がドバドバ流れてくるのは『シャイニング』だ。

たぶん、他にも別の先行作品を想起させるシーンがあるのかもだが、俺が感じただけでも上記のような感じ。まぁでも、それが悪いってわけではない。先行作品のいいところを利用してるだけなんで、そういう作品はほかにもいっぱいあるからね。

闇の意思に翻弄されるSFホラー

てなことで、この作品はイベントホライゾン号に乗り込んだ救出艇のクルーたちが、異次元から戻ってきたイベントホライゾン号に何か、闇の意思が宿っているらしいことに気付き、その謎の存在によって恐ろしい目に遭わされるというSFホラー作品なんである。

なんで異次元から来た闇が邪悪なのかってのはとくに説明がない。で、その邪悪な意思は、イベントホライゾン号の各クルーたちの意思に働きかけて、互いに殺し合いをするパーティを開かせて全滅させる。

そして、そのホライゾン号を設計した科学者のウェアー博士を乗せた救出艇のクルーたちは、ホライゾン号の船員たちと同様の目にあるのである。どうやらこの闇の意思は、人間の心にあるトラウマに働きかけて、その本人に幻覚でありながらもリアルな体験をさせられる力があるらしい。その幻覚は本人にとっては幻覚でもなんでもなく、あまりにも実感のある生々しいものらしいので、その幻影から逃れることができない。

まぁそんなわけで、闇の意思は救出クルーたちの命をうばって異次元に戻り、人間たちを永遠に苦しめる拷問にかけるような存在らしい。何でそんなことをする必要があるのか意味がわからんが、異次元の存在を理解しようとしても無理なわけで、ただ、無理なのはいいけど、それが永遠の拷問ってところが何とも人間的発想の設定だなぁと思っちゃうけども、ともかくまぁ、そういう地獄へと人間を引き込む存在として登場していた。

ラテン語使う意味ってある?

で、救出クルーたちはまんまとその攻撃にやられて、なんとか救出されたのは3人。そのうち一人はかなりの重症。ラストの描写はホラーにあれがちなアレだったが、果たしてあの生き残りたちが本当に救出されたのかどうか。解釈のしようによってはあれも幻覚なのかもしれない。

ちなみに、ホライゾン号のクルーの誰かがラテン語で何かを叫んでる録音が、物語にけっこう大きな影響を与えてるんだけども、なんでラテン語なんだろうね。必死に叫んでるときにわざわざ、日常の言葉を使わないことなんてあるかいな? その辺がちょっと気になってしまったが、尺が短いのでサクッと観るには悪くない作品です。

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