映画 真・三國無双
中国の三国時代を舞台に武将たちがワラワラ群がる敵兵をなぎ倒す爽快感あるゲームを映画化した作品。ゲームの戦闘シーンをそれなりに再現はできているものの、映画として面白いかと問われると何とも言えないヘンテコ作品。ネタバレあり。
―2021年公開 香=中=日 118分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:大ヒットアクションゲームを実写化した香港・中国・日本の合作。後漢末期、朝廷内の権力争いで台頭した董卓が宮廷と庶民を支配するが、反発した群雄が反董卓連合を結成。広大な中国大陸を何千もの兵士や馬が駆け巡るなか、最強の武将・呂布たちの戦いが始まる。出演は「SPL 狼たちの処刑台」のルイス・クー、「欲望の翼」のカリーナ・ラウ、「レイルロード・タイガー」のワン・カイ。監督は「狼たちのノクターン 夜想曲」のロイ・チョウ。シネマート新宿&シネマート心斎橋で開催される『のむコレ‘21』にて上映。(KINENOTE)
あらすじ:後漢末期。権力争いにより朝廷は腐敗し、地方では張角率いる黄巾党による乱が勃発。曹操(ワン・カイ)や義勇軍として志願した劉備(トニー・ヤン)、関羽(ハンギョン)、張飛(ジャスティン・チャン)の三義兄弟、孫堅(ユエン・ウェンカン)、袁紹(レイ・ロイ)らの活躍により黄巾の乱は治まるが、その後、朝廷内の権力争いで台頭したのは専横的な董卓であった。そんななか、反発した群雄が反董卓連合を結成。何千もの兵士や馬が押し寄せる戦場を縦横無尽に駆け巡る豪傑たちの戦いが幕を開け、やがて最強の武将・呂布(ルイス・クー)との決戦が始まろうとしていた……。(KINENOTE)
監督:ロイ・チョウ
出演:ルイス・クー/カリーナ・ラウ/ワン・カイ/トニー・ヤン/ハンギョン/グーリーナーザー/ラム・シュ― /フィリップ・キョン/レイ・ロイ
ネタバレ感想
ゲームを題材にした三国志アクション
ネットフリックスで配信されたので鑑賞。オリジナルのゲームはPS2で発売された初期作からPS3で発売されてた3作目くらいまでプレイしてた。けっこう好きな作品で、1作目が出たときは、昔から望んでいたタイプのゲームがついに発売されたと興奮して、かなりの時間遊んでた記憶がある。
日本の戦国時代を題材にした戦国シリーズとかも少しやったし、北斗の拳やガンダムなど漫画やアニメ作品のシリーズも出てたよね。最近の作品はどうなってるのかは知らんのだけど、まさかこれが映画になるなんてねぇ。
ということで、鑑賞したんだけども、結論から言うと、何とも普通でさして褒めたいところもない作品であった。
そもそも奥行きが広すぎる三国志を題材にしてるもんだから、すべてを2時間程度の内容に収めることなんてできるはずもなく、今作では劉備三兄弟と曹操と呂布の3つの視点を中心に、黄巾の乱から董卓打倒に向けた虎牢関の戦いまでをザっとなぞっただけの話になっている。
ゲームっぽい一騎当千ぶりは観られるが…
その中で、武将たちが一騎当千ぶりを発揮して暴れまくるシーンはそれなりにあって、確かにそれなりの迫力はあるものの、クライマックスの呂布VS劉備三兄弟のシーンはゲーム以上の人外っぷりを感じるメチャクチャさ。みんな空飛んじゃってるからね。
ゲームのオープニングムービーみたいなんではそのような描写はあったけども、本編中ではああいう動きはできないから、さすがにやり過ぎ感はなくもない(もしかしたら、最近のゲームシリーズはそこまで突き抜けてるのかもだが)。
原作好きな人に向けて製作したのか、それとも三国志好きなのか、アクション好きなのか、それともそれ以外ーー誰をターゲットにしたのかようわからんにしても、個人的にはどの人に対しても中途半端な印象しかもたらなそうな気がするんだが、いかがだろうか。
ラムシューなどのキャストは悪くない
キャストはそれなりに俺の知ってる人がいて、董卓を演じたラムシューなんかは、ゲームの董卓っぽさが出てたかな。あとは張角を演じたフィリップキョンや袁尚に扮したレイロイとかも、悪くない。
だが、ルイス・クーはダメだ
ところがダメなのは、呂布ですよ。またルイス・クーかよと思いました。彼は線が細いので呂布の筋骨隆々な重量感ってのがあまりないし、そもそも俺は、香港映画でルイス・クーを見飽きるくらい見てるし、さして好きな役者でもないから、彼が出てくるたびに、「またコイツか」と思ってしまうんである。それは俺の好みの問題だから仕方ないんだけど、関羽を演じた人もそれなりに雰囲気はあるものの、彼も線が細いかな。
とかまぁ、ネトフリで配信されてなかったらお金かけてまで観る必要はないと感じた、何ともヘンテコな作品であった。
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