ジャッジ・ドレッド(2012)
「俺が法律だ!」みたいな感じで犯罪者の行為をその場でジャッジして判決しちゃう権限を持つ男が、200階建てのビルに救う悪のボスに鉄槌をくだす話。ネタバレあり。
―2013年公開 英=南阿 95分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:スペインのカルロス・エズキエラと「ヒストリー・オブ・バイオレンス」の原作者ジョン・ワグナーが生み出したイギリス発の人気SFアクションコミック『ジャッジ・ドレッド』。秩序の番人ドレッドが正義を取り戻すために戦う様を描き、1995年にはシルベスター・スタローン主演で映画化された同作が、「バンテージ・ポイント」のピート・トラヴィスを監督に迎え生まれ変わる。今回新たにドレッド役に挑むのは「ボーン・スプレマシー」のカール・アーバン。ほか、「300〈スリーハンドレッド〉」のレナ・ヘディが敵役を、「抱きたいカンケイ」のオリヴィア・サールビーがドレッドの相棒役を演じる。脚本は「わたしを離さないで」のアレックス・ガーランド。2D/3D同時公開。(KINENOTE)
あらすじ:政府も国家も消えたアメリカは荒廃しきり、東海岸沿いに広がるメガシティ・ワンという暗黒都市だけが残っていた。そこでは4億人以上が住む誰もが犯罪者となりえる可能性を秘めている。そんな悪環境の中、秩序を守るため陪審員、裁判官、刑執行の権限を持つ“ジャッジ”という集団がいた。エリートの集まりではあるが、1分間に12件、一日にすると17,280件もの膨大な犯罪が報告される中で彼らが対応できているのはたった6%に過ぎない。そんな“ジャッジ”達のトップに立つのが、ドレッド(カール・アーバン)という男だった。ある日、ドレッドは新米ジャッジのアンダーソン(オリヴィア・サールビー)とともに、悪名を轟かせているマーマ(レナ・ヘディ)一派が支配するピーチ・ツリーという200階建てビルに乗り込む。マーマはビルを封鎖し、75,000人にもおよぶビルの全住人に対してジャッジを見つけ次第殺害するよう命令。絶体絶命の危機に陥ったドレッドは、正義を取り戻すために戦うことを決意する……。(KINENOTE)
監督:ピート・トラヴィス
脚本:アレックス・ガーランド
出演:カール・アーバン/オリヴィア・サールビー/レナ・へディ
ネタバレ感想
ザ・レイドみたい
スタローン版ではないほうの作品。ビルの中での戦闘なんて、『ザ・レイド』みたいだなと思った。同作の翌年に製作されているので影響されているのかどうか。もともと英国のコミックが原作だそうだ。アメコミではないんだね。その辺は全然詳しくないし、どっちでもイイといえばいい。
あの薬物は印象的だが
ママとかいう元娼婦の女性は残忍な人物らしいけども、どうしてあの男どもを統率できるのか。色仕掛けではないようだが、戦闘力はさほど高そうにも見えないのでその辺にあまり説得力を感じなかった。
この作品で特徴的なのはそれなりの残酷描写だろうか。あとは何もかもがスローモーションに動いて見えるようになる薬物を服用した時の描写。あの薬を使うと周りの動きがすべてスローになる。自分もスローになる。感覚が研ぎ澄まされて周囲の動きがスローに見えて、自分の動きは通常通りだったとしたら、かなり無敵な能力が発揮できそうだが、そうはならないみたい。自分もスローになっちゃうんだから、体感することに対しての感じる時間も長くなる。そう考えると、あのビルからの落下シーンなんて、ある意味では拷問みたいなもんだ。恐ろしい。
マスクをかぶらない新人女性
ドレッドは読心術を持つ新人というか研修生みたいな女性を連れてビルの敵と戦う。彼女はなかなかの美人さんで、ドレッドみたいにマスクをかぶらない。なぜかというに、「能力が使いづらいから」だそうだ。なかなか上手い設定だ。なぜなら、彼女がマスクをかぶってしまったら顔が拝めないので不満に思う鑑賞者もいるだろうから(笑)。これは穿った見方だろうか。
いずれにしても、先に触れたとおり残酷シーンはあるものの、アクションとしてさほど面白いところもなく、いたって普通な作品であった。
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