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映画 ファイナルジャッジメント(2020年)ネタバレ感想

ファイナルジャッジメント
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ファイナル・ジャッジメント(2020)

公園で暴行殺人事件の現場を目撃したのに、何もできずにいた通りがかりの人たちが、次々に不審死を遂げていくスリラー。超常現象的不可解展開かと思わせておいて、ラストのネタバレに悪い意味で驚くし、そこまでの過程もぜんぜん面白くない駄作。ネタバレあり。

―2020年制作 米 84分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:『ファイナル・デスティネーション』の製作陣が手掛けたホラー。過去に強盗事件で父親を亡くし、トラウマを抱えるケイトリン。ある日、ケイトリンは公園で男性が襲われる暴行事件に遭遇する。現場にいた人間は、助けを求められるも何もできず…。【スタッフ&キャスト】監督・脚本:ジェフリー・レディック 出演:コートニー・ベル/スカイラー・ハート/ウィル・スタウト/ジェレミー・ホルム(KINENOTE)

あらすじ:見知らぬ男が暴行されている場に遭遇するも、父親を強盗事件で亡くしたトラウマから見て見ぬふりをしたケイトリン。彼女を含め、暴行を目撃した者は誰も被害者を救おうとせず、後日彼が死亡したことを知る。それ以来、彼女の周囲で不思議なことが起き始め…。(U-NEXT)

監督・脚本:ジェフリー・レディック
出演:コートニー・ベル/スカイラー・ハート/ウィル・スタウト/ジェレミー・ホルム

ネタバレ感想

題名からして、『ファイナルデスティネーション』シリーズのパクりみたいな設定なんだろうなと思って、さして期待せずに鑑賞した。そしたら、ある現場に居合わせた人が次々に不可解な死を遂げるっていう設定がそのまま使われてた。で、調べてみたらこの作品の監督と脚本を手がけた人が、『ファイナルデスティネーション』の脚本家だったのである。つまり、自分の過去の着想をそのまま使いまわしたわけだ。

本人がそうしたかったんならそれでいいけども、その設定の活かされてなさっぷりが激しいですなぁ。内容が全然面白くないんだよね。設定が自身の過去作と似たようなものになるのはいいんだが(そういう作品づくりを求められたのかもしれないし)、オリジナルでは、各登場人物たちの死にざまに工夫が凝らされてたのが面白さの一つだったのに、この作品ではそれらが皆無。

しかも、直接的に死ぬ描写もしないケースが多い。であるから、自分の身を守るためにいろいろと事件を調べている主人公のケイトリンが事件関係者の死体を見つけてはショックを受けるというシーンが繰り返されるだけ。

多少目を引く部分があるとしたら、暴力事件やら何やら、事件を目の当りにした目撃者が、単なる傍観者としてその場にいるだけで、被害者を助けようともしない人ばかりである状況や、あろうことか、事件現場を野次馬的に動画撮影するだけの糞人間も多いという世の中の風潮を風刺したいという思いがあるところだろうか。

それは確かに由々しき問題ではあるものの、君子危うきに近寄らず、暴力に対して毅然と立ち向かうというのは中々に難しいものでもあるわけだし、突発的に目の前で起きる大ごとに対して、何もできずにその場でフリーズしてしまう人間もいるであろうことは想像できる。

その他、今作の主人公ケイトリンは過去に父を殺されたというトラウマがあるからこそ、あの現場で動けなかったわけで、そういう事情のある人も一緒くたにして叩いてるように見えちゃうのはいかがなもんか。

贔屓目に見るなら、さまざまな立場の傍観者たちを同列の者として取り上げ、人非人として攻め立てるマスコミの報道姿勢についても糾弾しているという見方もできなくはなかったが、いかんせん、そこで繰り広げられる話にいささか無理があると感じちゃうので、面白くないんである。

例えば、暴行殺人で死んでしまった男の弟=ルーカスは、ケイトリンら傍観者たちの名前をマスコミに公表して糾弾するという暴挙に出てて、これなんか事件に居合わせて何もできなかったケイトリンたちよりも卑劣かつあくどい行為だと思うんだが、そのように感じさせるシーンはなく、あくまでケイトリンたちが不利な立場に追い込まれることにしか機能していない。

ここにまた、人間の卑劣性をえぐり出したという贔屓目な見方をしてもいいような気もするが、やっぱり、話として無理があるように感じて、楽しめない。

ついでに腐すなら、けっきょく、オカルト寄りな話にしたかったのか、人間の非道性を描きたかったのか、その両方を折衷しすぎて物語展開に無理のある所も多く、実に中途半端な印象。

人々の死を超常現象的に考えちゃってるケイトリンの視点で描くことでミスリードさせたかったのかもしれんが、判明する犯人はルーカスで、暴行されていた兄貴を見殺しにした奴らを許せないという恨みによる殺人だったってんだから、あきれちまいますな。

そういうオチをつけたくせに、オカルト描写については何の説明もなく、謎めいたカラスにケイトリンは最初こそ怯えていたものの、なぜかラストバトルではそのカラスを守護者のように感じているようなフシもあったし、最終的にルーカスを殺すのはカラスだったという謎展開。

しかも、実は暴行殺人の被害者はルーカスの思うような善人ではなく、彼の殺害を依頼したのは、現場にいたシングルマザーのババぁだったのである。彼女があの暴行犯を雇っていたのだ。なぜかというに、慈善活動してた被害者に、酷い目に遭わされた過去があったから。

なんなんだよ、それ。てことはババぁもルーカスとは違う形で大きな罪犯してるんだから、オメェもカラスに殺されろや、アホか。というか、このババぁが発端でこの事件怒ってんじゃんかよ。慈善家が殺されていいとは思わんが、このババぁが生き残っちゃってるのは、この物語展開では不自然すぎるだろ。

さらにさらに、ラストのほうにもう一つ、ケイトリンは死んだ父親と再会したようなシーンもありましたな。あれは何? 彼女はトラウマを克服したってことなんだろうかね。それはそれで伏線消化ということでいいんだろうけど、別に感動的でも何でもない。なぜなら、話がつまらなすぎるからだ。そして、警察が無能すぎだろ、この映画。

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