ドント・レット・ゴー 過去からの叫び
ジャック刑事の弟家族が殺された。可愛がっていた姪っ子も。悲しみに打ちひしがれていた彼だが、なぜか死んだはずの姪っ子から電話が。どうやら彼女の生きる過去とジャックの現在が電話でつながったらしい。ジャックは姪っ子たちを殺される運命から救えるのだろうかーーネタバレあり。
―2019年製作 米 103分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:ブラムハウス製作によるタイムトラベル・スリラー。刑事・ジャックの下に、殺されたはずの姪から電話が掛かってくる。2週間前の世界にいる姪と通話していると気付いたジャックは…。(KINENOTE)
あらすじ:刑事のジャックは弟家族が惨殺され悲しみに暮れていた。ところがある日、殺されたはずの姪アシュリーから電話が掛かってくる。混乱するジャックだが、それからも度々電話が掛かり、やがて、2週間前の世界にいるアシュリーと通話していることに気づく。ジャックは、混乱しながらもアシュリーの命を救える手段を模索し始めるが…。(amazon)
監督・脚本・原案・製作:ジェイコブ・アーロン・エステス
出演:デヴィッド・オイェロウォ/ストーム・リード/バイロン・マン/ミケルティ・ウィリアムソン/アルフレッド・モリーナ
ネタバレ感想
ネットフリックスで見つけて鑑賞。過去の人物と電話がつながる話って、韓国映画にもあったような気がすると思って調べてみたら、『リバイバル 妻は二度殺される』ってのがあった。あっちの作品は一応、なぜ過去と現在の電話がつながるのかという説明があったものの、今作にはそれはない。
まぁ前者のようにある程度の説明があったって、リアリティという面ではけっこう無理があるし、そもそもその設定を気にしちゃってどうにも無理な人にはこの手の作品は相性的に好まれないものなんである。そういう設定を不問にした上で物語を楽しめるかどうかということなので。
ということを踏まえてみるに、とてもよくできていて楽しめる。はっきり言って、黒幕的な存在が誰なのかなんて、サスペンス映画を何度も観てる人なら想像ついちゃうと思うんだけども、その辺も気にならないくらいに、ラストに至るまでの過程が楽しめるのだ。
じゃあその細部の面白さを説明したいところだが、どういうことかというと、この作品は過去に起きた出来事を主人公のジョン刑事が、過去を改変して別の未来をつくろうと奮闘する話だ。そのキーになるのが姪っ子のアシュリーからの電話。
すでに起きた殺人を阻止するため、過去にいる彼女から犯人を探り出すヒントを得て、それを基に現在の彼にできることを進める。現在で判明した事実を基に過去のアシュリーに行動の指示を出す。このことによって、彼女の命を救うことと、真犯人を割り出す捜査を並行して進めていく。
その中で何度かの失敗があるものの、最終的にはアシュリーと同じ時間軸にいたジョン刑事が彼女を救い、真犯人を抹殺することに成功するのである。この一連の流れが非常に見事でスリリング。ここがこのお話さの面白さであって、犯人がある程度は想像ついちゃうのなんて、どうでもいいと思わせるくらいに、話の流れが面白いのである。結局、ジョンにとっての弟夫婦、アシュリーにとっての両親を救うことはできないんだけど。
ということで、なんも考えずに鑑賞しても話がスッキリ頭に入ってくる優れた娯楽作品であった。さっき紹介した『妻は二度殺される』以外にも過去の人物と何らかの交信をする話は他にも思いつくだけでいくつかあるので、興味がある方は下記のリンクを参照ください。
コメント