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映画『ダーク・プレイス(2015)』ネタバレ感想 ラストで美人になるシャーリーズ・セロン

ダークプレイス
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ダーク・プレイス(2015)

全編観終えるといろいろな感情が湧きおこると言う意味では良作だけども、絶賛できるようなオススメ作品でもない。もちろん、個人的な意味で。ゴミ屋敷に住み、ヨレヨレで穴だらけのシャツを着たシャーリーズ・セロンが観たい人にはオススメ(笑)。ちなみに彼女が美人に見えるのは、希望を持って生きることを選んだラストだけです。すでにネタバレしちゃっている。

―2016年公開 英 仏 米 113分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「ゴーン・ガール」の原作者ギリアン・フリンの小説『冥闇』を映画化。一家惨殺事件で生き残った8歳の末娘リビーの証言により長男が逮捕された。28年後、心の傷が癒えないまま成長したリビーのもとに“殺人クラブ”という団体から招待状が届く。監督・脚本は「サラの鍵」のジル・パケ=ブランネール。出演は「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のシャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、「アクトレス 女たちの舞台」のクロエ=グレース・モレッツ、「ロスト・リバー」のクリスティナ・ヘンドリックス、「アントマン」のコリー・ストール、「MUD マッド」のタイ・シェリダン。(KINENOTE)

あらすじ:1985年、カンザス州の田舎町。母親とその娘二人が惨殺される事件が発生。家の壁には悪魔崇拝を示唆する血文字が残されていた。犯人として逮捕されたのは15歳の長男ベン。生き残った8歳の末っ子リビーが、兄の犯行を目撃したと証言したため、ベンは終身刑を宣告された……。28年後。殺人事件の遺族として世間から同情を受け、支援金や自伝出版で食いつないできたリビー(シャーリーズ・セロン)だったが、定職もなく、孤独な生活を送る日々。そんな彼女に“殺人クラブ”という団体から連絡が届く。過去の有名な殺人事件を検証するそのクラブは、重要な証言者としてリビーに会いたがっていた。兄の事件の真相が迷宮入りするまで、残り21日。“殺人クラブ”ではタイムリミットが迫る事件について語れば謝礼を支払うという。生活に困窮していたリビーは、クラブのメンバーであるライル(ニコラス・ホルト)が申し出た報酬に目がくらみ、出席を決意。ベンの無罪を主張するクラブを怪しみつつ、リビーは生活のために嫌々ながらもあの忌まわしき28年前の事件を振り返ることになる……。刑務所を訪れたリビーは、久しぶりにベン(コリー・ストール)と再会。…以下略(KINENOTE)

監督・脚本:ジル・パケ=ブランネール
原作:ギリアン・フリン:(『冥闇』(小学館文庫))
出演:シャーリーズ・セロン/ニコラス・ホルト/クロエ=グレース・モレッツ/クリスティナ・ヘンドリックス

28年間事件を放置(笑)

母親の選択が28年後まで尾を引く作品。母親がよかれと思ってしたことが、残された人間たちにとって不幸を招く。なぜそうなってしまうのか。愛していることは生きることから逃げることではない、そういうことを言いたかったのかねぇ。

最初からネタバレすると。シャーリーズ・セロン扮するリビーは最初からうそつき。記憶がどうこう言うものの、嘘をついて兄をムショ送りにしている。なんで嘘をつく必要があったのか、幼い少女がなぜ嘘をつかざるをえなかったのか、嘘ではないと思っていたとしても、嘘の証言はしている。なぜそうなったのかは作品を鑑賞してもよくわからない。

そもそも、リビーは事件を放置しすぎだろ。それは彼女が嘘の証言をしたことを認め、事件のことを考えたくないからだと思えちゃう。でも、金がなくなったから仕方なく蒸し返すと(笑)。

母親の選択が…

この作品は母親が全ての元凶であることが描かれている。彼女の境遇は悲惨だ。だが、悲惨さを招いたのは彼女自身である。夫がクズ人間であることなどは、さほど言い訳にはならない。彼女は、あの農場が好きだったのだ。守りたかったの。そのために、借金苦になる。両親の代から守ってきた農場と4人の子どもたちを天秤にかけ、彼女は自分が死んで保険金を得ることで、農場とこどもたちを守る選択をする。

それが、この物語の28年間の不幸につながっていく。と考えると、あの母親は自分は死ぬことに逃げ、育児も放棄して、金を残すことで自分の親としての義務を正当化しようとしたということになる。だが、その計画によって、自分の愛する子どもたちの何人かを死に至らしめ、1人を刑務所送りにし、1人を28年間ウダウダするだけのニートにしたのである。

ある面においては、母親は命を捨てて子どもたちを救おうとした愛情深い人間だということがわかる。しかしそれが、裏目に出て不幸を呼んでいるのだ。どちらに正しさがあるわけでもないが、生きることを放棄したことは間違いない。放棄することが善いのか悪いのか、どっちでもいいのだけど、生きることを選択しなかった母親の罪は深い。と思っちゃう映画であった。

記憶の正しさは証明できない

ということで、残された娘であるリビー。主人公だけども何の感情移入もできない人でした。ともかく、28年間も向き合わずに放置している意味がわからない。子どもの頃の記憶ってそんなに残らないものだろうか。逆だと思うんだけどなぁ。残るもんだと思うんだけど。しかし俺自身、昔のことを覚えているつもりでも、それは作り変えられた主観的過去のような気もする。

ともかく、全編観終えるといろいろな感情が湧きおこると言う意味では良作だけども、絶賛できるようなオススメ作品でもない。もちろん、個人的な意味で。

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