誘拐捜査

本作でけっこう面白かったのは、アンディ・ラウの出演作『ゴッド・ギャンブラー』の話が出たり、ちょっとメタ的な演出があったところだろうか。実話をもとにした作品だそうです。ネタバレなし。

―2015年製作　中　106分―

予告と解説・スタッフとキャスト

実際に起きた俳優誘拐事件をアンディ・ラウ主演で映画化したサスペンス。ひき逃げ事件の捜査中だという刑事に身柄を拘束された香港映画スターの吾。だが、刑事の正体は営利誘拐を繰り返す犯罪組織で、吾は24時間以内に身代金を払えと要求されてしまう。【スタッフ＆キャスト】監督・脚本・製作・編集：ディン・シェン　撮影監督：ディン・ユー　アクション監督：フェア・ジュン　音楽：ラオ・ツァイ　出演：アンディ・ラウ／ワン・チエンユエン／リウ・イエ／ウー・ロウフー（KINENOTE）

（YouTube ムービー）

監督・脚本・製作：ディン・シェン
アクション監督：フェア・ジュン
出演：アンディ・ラウ／ワン・チエンユエン／リウ・イエ／ウー・ロウフー／ラム・シュー

仕事を選ばない？　アンディ・ラウは偉い！

何かが足りない気がする作品。実話をもとにしているそうで、冒頭とラストでそれがわかるシーンがある。起こっている事件とか犯罪組織のチンピラぶりとかはなかなか恐ろしいんだけど、淡々と事実をなぞっただけのような感じもして、別段おもしろくはない。

アンディ・ラウは仕事を選ばないすなぁ。大スターだから本当に多作だけども、そのぶん、ハズレの映画もかなり多い。全然関係ないけど、昔『ブルー・エンカウンター』という超絶糞映画があって、内容は全く覚えてないけども、アンディなんでこんな映画出てるんや？　とかえって彼の仕事を選ばない姿勢（選んでるのかもしれないが）に感服したことがある。あれは本当に酷い。酷かったことだけは覚えている。監督はアンドリュー・ラウ。大傑作の『インファナル・アフェア』の少し前につくった作品だったはず。

メタ演出にクスっとさせられたが･･･

ということで、話を本作に戻すんだけども、特筆したいことがないくらいに淡々と物語が進んでラストを迎えた印象。冒頭にも書いたけど、実話を単になぞっただけのような感じなのだ。いくら題材がよくても、描き方がショボかったら当然内容は面白くなるわけがない。

例えばクリントイーストウッドが撮った『チェンジリング』も実話をもとにしてたけど、あれは本当に恐ろしくて最後まで目が離せない傑作であった。そう考えると、監督の力量って当たり前だけどもかなり重要なんである。

本作でけっこう面白かったのは、アンディ・ラウの出演作『ゴッド・ギャンブラー』の話が出てきたりして、ちょっとメタ的な演出があったところだろうか。