Darc/ダーク
全編通して突っ込みどころ満載の暴力映画。米国製作でヤクザが登場する作品と言えば、『リトルトーキョー殺人課』があるが、あそこまでは振り切れてないために、中途半端な印象。椎名桔平が米国に進出したヤクザの親分として登場する。ネットフリックス配信作品。ネタバレあり。
―2018年製作 米 97分―
あらすじ・スタッフとキャスト
あらすじ: 国際的な人身売買を手掛けるヤクザ組織を追う刑事の娘が誘拐される。娘の命を救うため、ヤクザに恨みを持つ非情な元犯罪者の力を借りることに…。(Netflix)
監督:ジュリアス・R・ナッソー
出演者:トニー・スキエーナ/アーマンド・アサンテ/椎名桔平/渡辺哲/生島翔
ネタバレ感想
適当なあらすじ
主人公のお母さんは娼婦。新宿の歌舞伎町のお店で働いていた。いつの時代かわからんけど、この物語の歌舞伎町では、古賀組というヤクザ組織が力を持っているらしい。組長のカゲヤマを渡辺哲が演じている。で、その息子が椎名の演じる、トシアキ(確か)。
で、このトシさんが、主人公のお母さんと鞭打ちプレイを楽しんでいたら、まだ少年の主人公が怒ってトシさんに襲い掛かる…んだが返り討ち。お母さんは息子を助けるためにトシと戦い、なんとか息子を逃がす。しかし、組織の人間にリンチされて死んでまうのであった。母が死ぬ一部始終を目撃してしまった息子は、成長してからはアメリカに。
彼は犯罪を繰り返していたらしく、ある日、知り合いの刑事の口利きで出所を果たす。刑事はアメリカにまで進出して幅を利かせている古賀組に、娘をさらわれたらしい。そんで、戦闘能力の高い主人公=ダークに、娘を助け出すよう強要してくる。いろいろあって、ダークはその依頼を受けることに。
古賀組のアメリカ出張所はトシさんが仕切っている。彼にはシゲルというドラ息子がいるので、ダークはまず、シゲルに取り入って彼に気に入られることで組織に潜入を試みる。果たしてダークは刑事の娘を助けられるのかーーというのが、適当なあらすじ。
突っ込みどころ満載です
主人公のアメリカ人がヤクザと戦う話で、しかも椎名桔平が出ているということで鑑賞。この手の作品にありがちな、トンデモ日本描写が楽しめるかなと思ったが、そこまで酷くはないかなと感じた。まぁそれはおいておいても、突っ込みどころ満載であるのは確かだ。そこを楽しめるか楽しめないかで、作品に対しての印象は変わるかも。
ともかくおかしなところがいっぱいだ。まず、ダークのお母さんを殺すときのトシさんと、ダークが成長して以降のトシさんがどうみても歳をとったように見えない。若すぎだろ。不老不死かよ。ダークなんて、少年の頃の面影一切ないくらいに、ムサ苦しいオッサンになってるのに(笑)。
お母さんを殺されちゃった気の毒な少年時代のダークは、おなかが減ったので、屋台のラーメン屋で、お客が食べ残したラーメンを盗もうとする。しかし、試みは失敗。店主に捕まって警察を呼ばれてまう。するとシーンが変わり、ダークは囚人服みたいなの着せられてるのだ。逮捕された!? 残り物のラーメン盗もうとしただけで、少年院送りかよ。酷くない?
成長したダークは出所後に、自宅に帰ってくる。お隣さんは美人さんだ。しかも、けっこう積極的にアプローチしてくる。ところがダークは、依頼された仕事の都合で、彼女と一緒に食べるはずだったピザを娼婦に食べさせ、しかもワインまで振舞う。
オイオイオイオイ
それ、隣の美人さんと後で食べようとしてたもんだろ。しかもおまえ、金払ってないじゃん。酷くね? まぁしかし、君は犯罪者だからな。それくらい仕方ない。でもねぇ、事が隣人に発覚して後、その隣人に対して謝りもしないし、隣人は隣人で、多少すねては見せたものの、ある日ダークがボコボコにされて血まみれで帰ってきたときに、助けてやっちゃう。どんだけ人がいいんだよ。しかもキスとかし始めるし。おまんらほとんど会話してねーだろ。何でそんな展開になるんだよ、羨ましすぎる。挙句の果てに、この美人さん、シゲルに喉切られて殺されちゃうんだよ。なんなんだこの扱いは? ひどすぎだよ、ちくしょう。
で、ラスト。刑事は死んだものの彼の娘は助けた。しかし、ダークも銃弾くらって死にそう。そしたら娘さんが人工呼吸してくれるの。やったぜ、ダーク蘇生して目を開けた! 復活できてよかったね! でも、銃弾浴びた人間に人工呼吸するシーンて初めて観たんだけど、あれって効果あるの?
この作品はネットフリックスで鑑賞できます。
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