エネミー・ライン
―2002年公開 米 106分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:敵地のど真ん中に不時着したパイロットが執拗な敵の追跡をかわしながらサバイバルする戦争アクション。監督は報道カメラマン出身のCMクリエイターであり本作が初監督作のジョン・ムーア。原案ストーリーは「ワイルド・ワイルド・ウェスト」のジェームズ&ジョン・トーマス。脚本は「X-MEN2」のザック・ペンと「ナチュラル・ボーン・キラーズ」のデイヴィッド・ベローズ。製作は「ハートブレイカー」のジョン・デイヴィス。音楽は「マトリックス リローデッド」のドン・デイヴィス。出演は「アイ・スパイ」のオーウェン・ウィルソン、「アンダー・サスピション」のジーン・ハックマン、「アメリカン・アウトロー」のガブリエル・マクト、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のチャールズ・マリク・ホイットフィールドほか。(KINENOTE)
あらすじ:米海軍原子力空母USSカール・ヴィンソン。偵察飛行ばかりのルーティン・ワークに嫌気のさしたクリス・バーネット大尉(オーウェン・ウィルソン)は、上司のレイガート司令官(ジーン・ハックマン)に辞表を提出。相棒のスタックハウス(ガブリエル・マクト)と最後の偵察任務に出かける。ふたりはボスニア上空で、非武装地域であるはずの位置にセルビア部隊を発見。高性能カメラで撮影するが部隊に気づかれ、ミサイル攻撃に遭い森の中に不時着する。彼らを撃ち落としたのは、NATOに未報告のセルビア人民軍だったのだ。無線で連絡しようとバーネットが離れたすきにスタックハウスは見つかり射殺され、彼も追われる羽目に。その途中、軍にに虐殺されたムスリム人の死体の山にでくわす。事態を知ったレイガートは彼を救出しようとするが、NATO軍より敵陣へ踏み込むのは停戦協定違反と警告され、やむなく“安全地帯(エネミー・ライン)”まで逃げるよう伝える。追っ手をかわしエネミー・ラインまでたどり着いたバーネットは、NATOの制止を振り切り救出に駆けつけたレイガートに停戦協定が破られていた事実を伝え、撮影したフィルムを無事に渡すのだった。(KINENOTE)
監督:ジョン・ムーア
出演:オーウェン・ウィルソン/ジーン・ハックマン/ガブリエル・マクト
ネタバレ感想
存在は知ってたけど、見たことなかったのでレンタルで鑑賞。アメリカ海軍の戦闘機パイロットが主人公てことで、ドッグファイトが繰り広げられる戦闘機アクションかと思っていたら、全然ちがった。話の下敷きになっているのは、旧ユーゴスラヴィアの民族紛争らしく、背景はなかなかハード。
まぁでも、それは単なる背景であって、話の筋としてはアメリカ的な大味娯楽作品って感じかな。ジーンハックマン扮するレイガードと主人公のバーネットの関わりとか敵地脱出に至るまでのくだりなんかはいかにもアメリカ映画って感じ。
娯楽作品として見ればそれなりに面白いんだけども、突っ込みたいことも山ほどある。まずは、バーネットと相棒は戦闘機を撃墜されて、パラシュートで敵地に降り立つわけだが、相棒怪我しちゃってる。敵兵は目前に迫ってきている。なのにバーネットは相棒を置き去りにして無線が使える高台に行ってしまうのである。アホか。肩かして一緒に逃げてやれよ。
その後、バーネットはものすごい大軍に雨あられの銃弾を浴びせられ、その中をダッシュで逃げ続ける。そうしたシーンが何度かあるんだけども、まったく弾丸が命中しないのである。ものすごい強運の持ち主。相手は戦車まで駆り出してんだよ。一人相手にあれだけの戦力で追跡するとかオーバーキルにもほどがあると思うんだが、なぜか弾丸は命中しないのであった(笑)。
敵兵の中には凄腕かつ冷酷なスナイパーみたいな奴がいるんだけども、なぜかこいつはジャージを着ている。他の奴らはちゃんと軍服きてるのに、なぜか彼だけがジャージ。防寒必要そうな地帯なのに、寒くないのかね。
で、こいつは凄腕なので、ものすごい広大な土地で、バーネットが捨てていったライフルのマガジンなどを、いとも簡単に見つけてしまう恐るべき嗅覚の持ち主。足跡でも辿っていたのだろうか?
とかとかいろいろ突っ込みたいところはあるが、大味娯楽アクションとしては、それなりに楽しめた。
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