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映画 薄氷 ネタバレ感想 ネットフリックス配信スペイン作品

薄氷
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薄氷

囚人の移送任務に就いた警察官たち。別の刑務所へ移動中に何者かの襲撃を受け、護送車の囚人たちが檻から出てきちゃうし、外には襲撃犯がいるし、極寒。果たしてどうなっちまうのかという話。ネットフリックス配信作品。ネタバレあり。

―2021年製作 西 106分―

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あらすじ・スタッフとキャスト

あらすじ:囚人護送車が突然、何者かに襲撃される。生命を脅かすほどに凍てつく寒さの中で、責任者の警官は、護送車内外の敵を相手に命がけの闘いに身を投じることに。 (Netflix)

監督:Lluís Quílez
出演:ハビエル・グティエレス/カラ・エレハルデ/ルイス・カイェホ/アレックス・モネール/パトリック・クリアド(Filmarks)

ネタバレ感想

スペイン映画の鑑賞は久しぶり。ネットフリックスには同国の日本未公開と思われる作品もけっこう配信されてて、中には面白いのもあるので侮れない。

で、今作に関して言うと俺的には普通だったな。囚人を護送中に襲われちゃって脱走を企てる囚人ともみくちゃになってからはいろいろサスペンスフルなことが起きるし、襲撃犯が謎めいていてそのミステリアスな展開には興味をそそられる。尺が短いのもよい。

だけどなんか物足りなさはある。囚人と協力しあって未知の敵と戦う話といえば、ジョンカーペンター大先生の『要塞警察』を思い出す。そういう名作と比べてはいけないんだが、なんというか、犯人は一人だし、彼が護送車を襲った理由はかなり同情の余地があって気の毒なんだけども、どうにも小粒感があって。

巨悪と戦うサスペンスフルなアクションというよりは、まじめで警察官としての職務に忠実であろうとした主人公がラストの選択にいかにして至ったのかというヒューマンドラマとして鑑賞すれば、それなりに情感ある内容ではあるからして、俺の期待が明後日の方向に向いていたことが普通作品と思ってしまった要因かもしらぬ。

とはいえ、ラストに至るまでの展開で、囚人たちがなぜああも共闘して命を助け合うようになったのかがあれだけの描写ではよくわからん。浸水してる護送車の中でカギを取りに行くというような、率先して命をはった行動をした奴の心境はいまいちよく伝わってこない。みんな自分が脱走したいのはやまやまなわけで、自分本位になっちまうんじゃないかと思うんだけどなぁ。囚人とは言え人間なんだから良心はあるし、自己犠牲的な気持ちがあるということなんだろうか。

主人公の相棒だった警官はあっさり死んだかと思いきや実は生きていて、決死のカーチェイスを始めるわけだが、あれは彼の職務に忠実さをあらわしていたのか、単に粗暴な奴だから、やられた恨みを返したかったのか、その辺はよくわからん。しかも、ものすごいスピードで襲撃者に追いついたのはすごかったが、結局死ぬのかよ(笑)。

あとは、襲撃者の恨みを買った囚人が、ショットガンで命を狙われ、まさに殺されそうになっていた瞬間でも、どうして襲撃者の娘の死体を隠した場所を言わなかったんだろうか。主人公にショットガンで手を吹っ飛ばされて結局ゲロするなら、その前から命の危険はあったんだから話しちゃいそうなもんだが。警察のヘリコがやってきて助かる見込みが出てからの、主人公の逆鱗に触れて予想だにしないまさかの展開になったからああなったんだろうか。よくわからん。

この作品はネットフリックスで鑑賞できます。

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