ウェイ・ダウン

沈没船の財宝が保管されているスペイン銀行に忍び込んでお宝を奪うために奮闘するハンターたちの物語。南アフリカワールドカップ開催期間に絡めて犯行を進めるけっこうおもしろいケイパー作品。ネタバレあり。

―2022年公開　西＝仏　118分―

解説とあらすじ・スタッフとキャスト
ネタバレ感想
1. 関連

解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「ＲＥＣ／レック」シリーズのジャウマ・バラゲロが贈るタイムリミットサスペンス。長年探してきた沈没船の財宝をスペイン政府に奪われたウォルターとジェームズは、天才大学生トムを仲間に加え、サッカーワールドカップ決勝戦の最中、難攻不落の金庫に挑む。出演は「チャーリーとチョコレート工場」のフレディ・ハイモア、『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズのリーアム・カニンガム。(KINENOTE)

あらすじ:イギリス人のウォルターとジェームズは、30年以上にわたってフランシス・ドレークの財宝を追い求めていた。そのヒントをようやく沈没船の中から発見する２人だったが、沈没船はスペイン籍で、発見された財宝の保有権はスペインにある、として国に奪われてしまう。しかも、その保管場所は“工学の奇跡”、“世界一安全な金庫”の異名を持つ難攻不落のスペイン銀行地下倉庫。天才的な頭脳を持つ大学生トムを仲間に加えたウォルターたちは、設計図も地図も存在しないスペイン銀行の金庫の秘密を解明すべく調査を開始。ついに攻略法を発見する。国中がサッカーワールドカップの決勝戦で盛り上がる中、彼らの大勝負が始まる！（KINENOTE）

監督:ジャウマ・バラゲロ
出演:フレディ・ハイモア/リーアム・カニンガム/サム・ライリー/ファムケ・ヤンセン

ネタバレ感想

英国の海賊ドレイクの船に積んであったと言われる財宝がスペインの海に沈没。それを追い求めてたハンターのオッサンとそのチームが、天才的頭脳の持ち主の若者を仲間に加えて、スペイン銀行の金庫に保管されている財宝をゲットするために計画を実行する話。

全然存在を知らなかったけど、レンタルで見つけて鑑賞。ケイパーものの作品ってのは駄作も良作もたくさんあって、その中でこの作品はけっこう楽しめたな。

財宝を追っているチームが困難な強盗ミッションに挑戦するってなパターンに、この作品では新入りとして主人公が加わるわけだが、こうした内容の類似作もたぶんどっかにあったと思う。

今作ではそれに絡めて、英国のМI６が背後で支援する場面もある。ラストではそのМI6も主人公たちのチームは出し抜いちゃうわけで、その辺も娯楽的展開としてはまぁそうなるだろうなって感じ。

いかにして難攻不落の金庫を攻略するかってのに頭を悩ませながら計画を進めていき、その中で仲間同士の連携を深めつつ、いざ作戦を実行に移した際には警備の人間たちの監視を逃れつつお宝をゲットするかという本作の展開は、いろいろな類似作とさほど変わらん内容とも言えるわけで、よく言えば王道的なパターンということだ。

で、その王道を踏襲してつまらなくなるんではなく、楽しめるようになっているってところがこの作品の良いところ。もっとも特徴的なのは、物語が展開している期間に、2010年の南アフリカワールドカップが開催されているということこだ。

盗みを働く地がスペインで、そのスペインは同大会で優勝をするわけで、決勝に進む体表チームを応援する国民たちの熱狂が、主人公たちのヤマを間接的に助けていて、いろいろなシーンで主人公たちに大いに役立っている。

主人公たちはスペイン代表の戦いぶりによって運よく誰も捕まらずに作戦を成功できているわけで、実際にあったリアルの出来事をうまいこと物語に組み込んでいるところに関心した。けっこうおすすめです。