復讐 Vendetta
―2015年製作 米 90分―
あらすじ・スタッフとキャスト
鼻っ柱の強い刑事メイソン(ケイン)は、自分が刑務所送りにした男に妻を惨殺されてしまう。妻の復讐を遂げるため自ら逮捕され、刑務所に入ったメイソン。そこで見つけたのは内部の者たちによる新たな犯罪組織だった。(amazon)
監督:ジェン・ソスカ/シルビア・ソスカ
主演:ディーン・ケイン/ザ・ビッグ・ショー(ポール・ワイト)
ネタバレ感想
適当なあらすじ
優秀な刑事・メイソンは相棒と共に、極悪人のヴィクター兄弟を逮捕して意気揚々としていたら、兄弟はすぐに保釈されてまう。メイソンがその報告を受けて怒りに燃えていると、電話がかかってきた。なんと相手はヴィクターだった。彼はメイソンの自宅に押し入り、奥さんを殺害。メイソンと相棒によってふたたび逮捕されて今度はムショ送りになるのだった。
奥さんを殺されて放心状態になったメイソン。相棒によく休めと慰められたが、彼は意を決し、銃を手にある屋敷に侵入し、ヴィクターの弟とその仲間を射殺。自らもお縄を頂戴し、コネを使ってヴィクターのムショに収監された。
メイソンの目的はただ一つ、憎きヴィクターを血祭りにあげること。しかし、元警官にとって、ムショの中は敵だらけ。しかもあろうことか、このムショの所長はとんでもない悪党で、刑務官の大半は彼の命令で悪さを働き、さらには刑務所のボスであるヴィクターをも顎で使える立場にいたのだ!
四面楚歌の状況で、果たしてメイソンは、ヴィクターに復讐を果たすことはできるのだろうかーーというのが適当なあらすじ。
メイソンにあんまり魅力がない
大して面白くないんだろうなと思って鑑賞したら、その通りな感じの映画だった(笑)。刑務所もののアクションってのは何作か思い出されるけども、この映画の主人公のメイソンってあんま魅力がないんだよなぁ、残念なことに。
だって、イキって刑務所に殴り込んだ割に、そんなに喧嘩強くないからね。ステゴロで勝った戦いってそんなになくて、だいたいは凶器をつかってのもの。お手製のメリケンサックをつくっちゃうところはすごいし、多勢に無勢なんだから武器使うのも仕方なしーーとは思うものの、初期の頃は策略もなく行き当たりばったりで行動してるようにしか思えず、喧嘩を売られたり売ったりしては独房に行き、喧嘩を売ったり売られたりしては、ベッド送りになり、とかそれを何度も繰り返してる印象。
その間、所長に唆されてるフリをしてみるなど、策略っぽいことはしてるんだけど、最終的にはやっぱり、大勢との喧嘩ファイトが繰り広げられるだけ。一番俺が彼の好感度を下げたのは、相棒がこいつのせいで、殺されちゃったから。
けっこうイイ奴だったのに、メイソンは彼の忠告を聞かずに自ら望んでムショに入り、外の彼に所長の身辺調査とかさせようとしてて、それが明るみになってしまって、相棒はいろいろあって、メイソンの目の前で囚人たちの暴行を受けて死んでまうのだ。気の毒すぎるだろ。
あと、元警官だったという刑務官がメイソンを助けてくれるんだけども、この刑務官も最後の方はおいしいところもっていきはするが、所長が馬脚を現すまでは、彼の行為を見て見ぬふりをしてたわけで、その辺の小物っぷりがなんとも…。メイソンとの友情っぽいものを描いているが、そこも取ってつけたような印象しか残らないし。
ヴィクター=ビッグショーが最も魅力がある
てなことで、この映画で一番魅力があるのは、ビッグショーが演じたヴィクターなのである。彼はプロレスラーだそうで、見た目がまず、メチャクチャ強そうなのだ。身長 213cm、体重 193kgだって。こんなん目の前にいたら、戦おうなんて気にならんわな(笑)。
と言っても、作中での立場は所長に操られてる微妙な感じだし、メイソンにいろいろひっかきまわされて、ボスとしての立場が危うくなったりしてるし、悪党っぷりはなかなかすごいんだが、喧嘩の強さだけでボスに君臨している脳筋野郎って感じで、あくまで魅力があるのは、その役回りというよりは、ビッグショーそのものの桁違いなボディと、その力強さなのであった。まぁでも、短い尺でサクッとみれるので、損をしたとは思わないし、上記のような突っ込みどころも含めて楽しめたかな。
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