脱出 Jailbreak
『ザ・レイド』みたいな警官と悪者軍団の戦いを描いた格闘アクション。警官側が無敵すぎないところがよく、敵キャラもそれなりに個性的で楽しめる。ただ、ストーリーは適当な感じ(笑)。
―2017年製作 柬 92分―
あらすじ・スタッフとキャスト
あらすじ:警官4人がギャングの一員を凶悪犯罪者用刑務所へ護送。単純な任務のはずが、手下に口を割られては困るボスの仕掛けた暴動で、決死のサバイバル戦が始まる。(Netflix)
監督:ジミー・ヘンダーソン
出演:ジャン=ポール・リィ/セリーヌ・トラン(カツニ)/ウー・ダラ/タロート・サム/ダラ・パン/サヴァン・フィリップ/ヴィサル・ソック
ネタバレ感想
カンボジア映画って始めた観たと思う。最近、ネットフリックスで『ザ・レイド』に影響されたような感のあるアジア諸国の作品がいくつか配信されていて、本作もその中のひとつ。
ストーリーはけっこう適当な感じで、ある組織の男が警察に捕まり、組織の内情を証言することに。で、組織のボスはそんなことされたら困るので、口封じのために刑務所内の囚人を買収して、裏切り者に証言をさせないよう抹殺を依頼する。で、護送してきた警官たちと、囚人たちのバトルが繰り広げられることに――という内容だと思われた。
だが、この組織のボスは物語中盤くらいで、囚人たちが裏切り者を抹殺できないことに業を煮やし、自ら部下を数名率いて刑務所に乗り込んでくるのだ(笑)。ちなみに、囚人を買収する作戦のほかにも、刑務所に入る前に射殺するなどの作戦もあったようだが、それらも事前に失敗に終わっている。
最終的にボスは自らの腰を上げたわけだが、そんな簡単に刑務所の中に入れるなら、最初からその作戦でよかったのではないかと思わぬでもない(笑)。しかも、裏切り者は最終的に殺さないでまた組織で働かせてるシーンがラストで描かれる。けっきょくなんだったんだよ。
なんだったんだというのは、警察側も同じ。けっきょくはボスを摘発できてないし、証言させようとしてた囚人にも逃げられちゃってるし、任務遂行できてないような。
ーーとかストーリーの適当さを気にしないでおけば、それなりに楽しめる格闘アクション作品だった。いいと思うのは、警官側に一騎当千というほどに滅茶苦茶強いやつがいないところか。
みんなそれなりの実力者だが、相手の数に押されて負けちゃうこともある。なので、警察官たちの戦いに、なかなか悲壮感があってよろしい。刑務所内で彼らを引率していた刑務官みたいな奴が、何気に戦力になっているところも意外な要素であった(笑)。
個人的に一番よかったのは、女性警官だ。彼女はなかなか強いけども敵の数に押されてレイプされそうになっちゃったり、敵ボスとの対決には情けかけてもらって助けてもらったりなど、あまりいいところはないんだけども、かえってその頑張ってる感じがよろしくて、応援したくなるキャラであった。そんなに美人ってわけでもないけど、なかなか可愛いくて魅力あると思いました。
だがしかし、一度、敵の集団にやられて気絶させられたときに、放置されるだけですんだシーンがあったが、あれはダメだろ(笑)。その前のシーンでレイプされかけてたんだから。まぁその辺も含め、コメディ狙ってるのかなと思わせる部分もありながら別に笑えないし、ストーリーは適当な感じでした。とはいえ、楽しめなかったわけではない。
この作品はネットフリックスで鑑賞できます。
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