観察者(The Voyeurs)
引っ越し先で、向かいの家の住人の様子を覗き見してた夫婦が、その出歯亀行為から抜け出せなくなって、災難に遭う話。期待したよりは驚きの展開があって、そこそこ楽しめた。ネタばれあり。
―2021年配信 米 116分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:『観察者』(『The Voyeurs』)は、Michael Mohanが脚本・監督を務めるアメリカのエロティック・スリラー映画によって書かれ、監督された、今後のアメリカのエロティック・スリラー映画。(wikipedia)
あらすじ:ある若いカップル(シドニー・スウィーニーとジャスティス・スミス)が、通りの向かいの住人(ベン・ハーディとナターシャ・リュー・ボルディッゾ)の性生活に興味を持ち始める。そんな中、その住人が浮気していることを知ってしまう。それをきっかけに無邪気な好奇心が、ゆがんだ執着心へと変わっていく。誘惑と欲望から彼らは面倒なことに巻き込まれていく。それが恐ろしい結末へとつながるのである。(amazon)
監督:マイケル・モーハン
出演:シドニー・スウィーニー/ジャスティス・スミス/ベン・ハーディ/ナターシャ・リュー・ボルディッツォ
ネタバレ感想
アマゾンプライムで見つけて鑑賞。大しておもしろそうには思えなかったが、ナターシャ・リュー・ボルディッゾが出てるので見たくなったのだ。この人はアジア系な美人。今作でもいい人っぽいキャラと悪女を演じてわけてて、どっちもエロ可愛い。
序盤は退屈だったけど、主人公(ビッパ)の旦那(トーマス)が死んじゃってからはなかなかの急展開で、なるほど、そういうお話だったかーーと思わされる内容なので、期待してなかったぶん、そこそこ楽しめた。
鳥かごの話だったり、カメラマンでムキムキ男のセバスチャンとのイソップ寓話や、ボルディッソ演じるジュリアとの悪女メガネのくだりとかが、後の展開の伏線だったことがわかる回収ぶりもなかなか秀逸。
セバスチャンはビッパとのイソップ話のくだりで、「隣の芝は青くない」という教訓的解釈を述べるビッパに対して、「これは奴隷に向けた話だ」という。ここにはセバスチャンの強者ぶりを表す含意があり、実際、この時点でのセバスチャンはジュリアに対して強者であったし、その後、ジュリアのこともセックスで征服してしまうし、さらには、そもそも、すべての展開がビッパを嵌めるためのものだったことが明らかになってからの彼の強者ぶりも表しているわけで、なかなかすごいなと思った。
ただ、ラストのほうの彼は、ビッパを嵌め、自殺に見せかけてトーマスを殺したことに罪悪感を覚えているようなセリフがあって、そこは必要だったかなと思わなくもない。最終的には、ジュリアのほうが強者だったということを描写したかったんだろうが、別にその設定はなくてもよかったような。
あと突っ込みどころとしては、トーマスが毒を盛られたのに気付くのは、彼が毒入りの飲料を鳥かごに入れたことによるわけだが、ビッパはそのことによく気づけたなと。
さらに、そもそもこのトーマス殺しの計画ってかなり無理があるだろ。トーマスが別れたビッパの住む家に戻ってくるタイミングをどうして知ったのかが説明されてないし、あんな飲みかけの飲料を飲むかどうかだってわかりゃしないと思うんだが。
ついでに言うなら、ビッパの復讐計画もかなり適当で、眼科まで二人がおっかけてこなかったらどうしたんだろと思わなくもない。
そもそもジュリアたちの売れっ子への道をつくるための計画も、いくら賃貸の書類で契約を交わしていたとはいえ、倫理的に社会から批判浴びまくるだろうと思うんだが。
また、ラストはビッパが復讐を果たして終わるのはいいけども、この娘も大概だよなぁ。やってることは身から出たさびだし、セバスチャンに対してムラムラしちゃって、トーマス死んじゃってるのにセックスしちゃってるからね。あれもジュリアたちの計画に入ってたんだとしても、ビッパは自分の意志でセバスチャンに近づいちゃってるから。
とかまぁ、書いているうちに文句ばっかになっちゃったけど、それなりに面白いです。
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