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映画 哭悲こくひTHE SADNESS ネタバレ感想

哭悲/THE SADNESS
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哭悲THE SADNESS

ウィルスに感染した人間が暴力性を発揮して人を襲い始め、その騒ぎが連鎖していく。主人公のカップルは生き残れるのか――という話。なかなかグロシーンもあるしそれなりに楽しめるが、奥深さはあまり感じられないかな。ネタバレあり。

―2022年公開 台 100分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:第25回ファンタジア国際映画祭にて初監督作品が対象のNew Flesh Award for Best First Feature部門最優秀映画賞を受賞しジャンル系映画祭を賑わせたホラー。感染者の凶暴性を助長する謎のウイルスが広まり暴力が溢れる台湾の街で、ある男女が再会を目指す。監督は、本作が初長編のロブ・ジャバズ。出演は、ドラマ『76号恐怖書店』(未)のレジーナ・レイ、ドラマ『追撃者 ~逆局~』のベラント・チュウほか。(KINENOTE)

あらすじ:台湾ではアルヴィンという謎のウイルスによる感染症が広がり、長い間対処し続けてきているが、現れる症状は風邪のように軽微で、不自由な生活を強いられた人々は不満を抱きいつしか警戒心は解けていった。そんな中突如ウイルスが変異し、感染者の凶暴性を助長するように。罪悪感に涙を流しながらも、衝動を抑えられず思いつく限りの残虐な行為を行う感染者たち。暴力が溢れかえる街の中で感染者の殺意から辛うじて逃れたカイティンは数少ない生き残りと病院に立て籠もり、彼女からの連絡を受け取ったジュンジョーはひとり狂気の街を彷徨う。(KINENOTE)

監督・脚本:ロブ・ジャバズ
出演:レジーナ・レイ/ベラント・チュウ/ジョニー・ワン

ネタバレ感想

2022年に公開されて、そこそこ話題になってた作品をレンタルでようやく鑑賞した。なかなかの血みどろスプラッターという評判だったのだが、思ったより表現は控えめだった印象。グロかったり残酷だったりするシーンを直接見せてくるようなのはあんまりなかったので。

ストーリーは非常にシンプルで、突然変異のウィルスに侵された人間が、自身の理性を暴力性が凌駕してしまい、暴力衝動を本能的に発揮しちゃうようになる。そうした感染者が広がっていく中で、離れ離れになってしまった恋人同士が無事再会できるのかーーというもの。

特徴的なのは、感染しちゃった人は全身暴力的になりながらも、犯している暴力に対して罪の意識は感じちゃうくらいの人間的情は残しているらしく、その人間的部分がそれなりに残っている人は、悪いことしていながらも涙を流しちゃったりするのだ。

もちろん、そういうふうにはならず、暴力衝動を爆発させて暴走しまくりになっちゃう人もたくさんーーというか、そういう奴らが大半のように見えた。その最たる例が、そもそも通常の人間状態でもキモハゲな会社員のオッサンで、こいつのゲスっぷりがこの作品の面白さを支えているような感さえある。

それ以外には特筆すべき点てのはあまりなくて、カイティンが助けたデブ女は助けた甲斐もなく酷い目にあいつつ感染するし、カイティンはひどい目に遭いながらも免疫を持っているらしいことが判明するという、主人公の特権みたいなのを発揮。とはいえラストは死んじまったと考えられそうだが。

肝心なグロシーンというか、感染者たちの殺しのシーンもいろいろなパターン見せてくれるのかと思いきや、さほど目を引くような殺しシーンもなく、ちょっと物足りなさがある。

内容もそんなに奥行きを感じるものではなく、単に阿鼻叫喚スプラッターな地獄から生還しようとジタバタする主人公の物語ーーという意味では短くまとまってて楽しめるものの、そのジタバタにさほどスリルがあるわけでもなく、暴力人間は怖いが、人間の本質なんてこんなもんですーーと見せられたところで、それ以上に感じるものは特にない。1回見る分にはいいけど、再鑑賞はないだろうなぁ。

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