殺し屋たちの挽歌
犯罪仲間を警察に撃ってスペインに隠れていた男が10年後、昔の仲間であるボス雇われた殺し屋に捕まり、ボスのもとに連れていかれることに。成り行きである女も巻き込まれて、4人でパリまでドライブすることになるロードムービー。ハードボイルドっぽい内容かと思いきや不条理劇みたいにも感じる、ようわからん作品。ネタバレあり。
―1984年製作 英 94分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:「グリフターズ/詐欺師たち」や「危険な関係」でメジャーとなったS・フリアーズ監督のイギリス時代の初期作品。強盗仲間を裏切り、スペインで隠れ住む男の元へ二人の殺し屋が現れた。二人の目的は、組織のボスが待つパリへ男を連れていくこと。そこへ誘拐事件に巻き込まれた少女が加わり、奇妙な4人組の旅が始まった……。それぞれの思惑と信条を胸に、交錯する男たちの姿がタイトにまとめあげられたサスペンス・アクションで、乾いたタッチが作品世界のトーンを掌握する。フラメンコ・ギターの巨匠、パコ・デ・ルシアのサウンドトラックもいい雰囲気で、オープニングのテーマ曲はエリック・クラプトンという、聴かせどころも満載の逸品(allcinema)
あらすじ:銀行強盗仲間を裏切り、スペインに隠れ住む男のもとへ2人の殺し屋が送り込まれた。2人の目的は、組織のボスが待つパリへ男を連れて行くこと。しかし、仲間を裏切った男は、死ぬことを恐れていなかった。そこへ誘拐事件に巻き込まれた少女が加わり…。(filmarks)
監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:ジョン・ハートティム・ロスラウラ・デル・ソルテレンス・スタンプ
ネタバレ感想
U-Nextで見つけて鑑賞。銀行強盗仲間を裏切った男=ウィリーが、2人の殺し屋=ブラドックとマイロンに狙われながらもハードボイルドな生き様を見せつけてくる話かと思ってたら、全然違った(笑)。タイトルにつられすぎたかなぁ。
とはいえ、別につまらん作品ではなかった。なんというか、シリアスな感じで描写されているように見えて、登場人物らがそこはかとない間抜けさを醸していて、要するに突っ込みどころ満載のバカ映画に見えてくるのだ。
じゃあ監督はそういう意図で撮っているのかどうかってのはよくわからん。もう少し芸術性のある不条理劇なんかもしれないが、どうだろうか。
そもそも殺し屋であるブラドックとマイロンはウィリーをボスの待つパリに連れて行かなきゃなのに、計画性のないその場凌ぎっぽい動きをしてて、全然有能に見えない。
特にブラドックは最初こそ有能な感じに見せて現れるものの、ウィリーを拉致するために雇った現地のチンピラを仕事完了後に爆殺しちゃうのはいいとして、一人生き残った奴いるのに放置してその場を去っちゃうからね(笑)。
それが最初の手がかりになって警察に追われることになり、行く先々で証拠を残しまくってるから最後は警察に見つかって射殺されちゃうという。
道中で拾うことになる女性に余裕綽々な感じで相手してるのに、重要な場面ではやられっぱなしで、最後もこの女を殺さなかったせいで自分が死ぬことになるブラドック。
ウィリーはウィリーで、10年の間にたくさん本を読んだそうで、悟りの境地に至り、“死を恐れない男”みたいな感じで立ち振る舞っているのに、ブラドックが計画変更してパリにつかずして処刑することを決めたら狼狽えまくってて単なるチキン野郎に成り下がっちゃう(笑)。
唯一、チンピラ野郎なマイロンのみが最初から最後までバカで一番わかりやすい存在ではあった。
ということで、渋い作品かと思ったら謎のお笑い劇を見せてくれて、それはそれで新鮮ではあったかな。
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