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映画 CURED キュアード ネタバレ感想 ゾンビパンデミック後の世界

キュア―ド
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CURED キュアード

―2020年公開 愛=仏 95分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:ゾンビ・ウイルスのパンデミック収束後の世界を舞台にした近未来スリラー。人間を凶暴化させる新種の病原体メイズ・ウイルスに対する治療法が発見され、秩序を取り戻したアイルランド。だが、理不尽な差別に不満を抱く回復者の集団が、テロを計画していた。「X-MEN:フューチャー&パスト」のエレン・ペイジが、出演とプロデューサーを兼任している。監督のデヴィッド・フレインは、自ら脚本も手掛けた本作で長編デビュー。(KINENOTE)

あらすじ:人間を凶暴化させる新種の病原体、メイズ・ウイルスのパンデミックによって大混乱に陥ったアイルランド。それから6年。治療法の発見により、社会はようやく秩序を取り戻し、治療効果が見られない25%の感染者は隔離施設に収容され、治癒した75%は“回復者”として社会復帰することになった。そんな状況下、回復者の1人である若者セナンは、シングルマザーの義姉アビー(エレン・ペイジ)の元に身を寄せる。だが、回復者を恐れる市民の抗議デモは激しさを増すばかり。やがて、理不尽な差別に不満を募らせ、過激化した回復者のグループが、社会への復讐としてテロを計画する。その怒りと憎しみの連鎖は、セナンやアビー親子を巻き込み、新たな恐怖のパンデミックを招き寄せる……。(KINENOTE)

監督・脚本:デイヴィッド・フレイン
出演:エレン・ペイジ/サム・キーリー/トム・ヴォーン=ローラー/ポーラ・マルコムソン

ネタバレ感想

ゾンビ騒ぎ後の世界

前から気になってた作品がネットフリックスで配信されてたので鑑賞。ゾンビ騒ぎがある程度収束した後の社会を描いたゾンビ映画って他にもあって、俺がみたことある奴は『ゾンビリミット』って作品。今作と似たように、感染した人間に対する差別などが描かれていて、あれもけっこう重苦しい雰囲気の内容だったな。興味ある人は、記事末のリンクを参照してください。

その『ゾンビリミット』以上に今作は観ているのが辛い。なぜなら今がコロナ禍ってこともあるだろう。状況が似てる部分もけっこうあるからね。

コロナ禍に似てる

この作品は2017年製作で、日本公開は2020年らしい。てことは、コロナ禍前に制作されてたことを考えると、なかなかすごい。コロナ禍がもたらした差別とけっこう似てるところあるからだ。

この作品では、いろいろなシーンで感染者と回復者に対する差別が酷さが描かれる。しかし、感染者や回復者も非感染者に抵抗するわけで、どれもみんな人間であるわけだが、その分断っぷりが悲しい。

回復者への差別

主人公のセナンは回復者。彼と共に生活することになる義理の姉、アビーはセナンに理解を示しているものの、セナンの友人であるコナーの存在は煙たく思っているし、最終的にはコナーの企みをリークしちゃったりするし、実は自分の旦那を殺したのがセナンであることを知ると、容赦なく罵声を浴びせてしまう。

旦那を殺した事実を知らなかった時はセナンに対して「病気だったんだから仕方ない」と許容していたのにである。

しかし、そうした態度だったアビーは、最愛の息子が感染すると、射殺しようとしちゃうのである。これは息子が回復者になれずに感染者で居続けられることが悲しいからか、せめて人間のままで死なせてやりたかったのか、その辺はよくわからん。

皮肉なことに、罵声を浴びせたセナンがアビーの行為を止めて、息子をなんとか治療してみせると連れていくわけだが、仮に回復者になった息子をアビーが受け入れられるのかどうかーーその辺は描かれていないが難しい問題だ。

セナンとコナー

主人公のセナンは図らずも兄を殺したことを悔いているし、それを一生背負い続けていくわけだが、この作品のキツイのは、ゾンビであったときの記憶がまるっと残っていることにある。

そもそも好きでゾンビになったわけでもないのに、回復したらゾンビであったことを罵られ、しかもその時に自分がした行為は自分の意志によるものではないのに、その行為を罵られ、しかもその行為を自分でもおぞましいものだと感じているのである。地獄。

こうなっちまうと、ゾンビになったら回復なんてしないほうがマシ。と思う人もいるだろうな。それでもセナンは人としての倫理観を捨てることなくーーというか、自分を受け入れてくれたアビーとその息子、特に息子への思い入れが強かったようで、自分の正しいと思うことのために動くようになるのである。

一方のコナーはおそらくゾンビになる以前から嫌な感じの奴だったんだろうなと思わせる感じで、終始嫌な奴にしか見えない。

しかも撃たれていたくせに生き残って政治の道に走っているわけだから、けっきょくはゾンビ以前の希望成就に向かっているわけで、転んでもただでは起きぬ感じ。

だが、彼のような自分のグループ以外の人間に不寛容な存在に、政治家になってもらいたくないなぁと思うのである。

それは、彼ら回復者を弾圧と言っていいくらいに虐げていた、軍人みたいなオッサンにも言えるわけだが。

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