地獄の変異
洞窟探検パニックものとしてはけっこう楽しめる映画だった。特筆すべき何かがあるわけでもないけども、安定した感じで最後まで興味をひいてくれる娯楽作品。ネタバレあり。
―2006年公開 米 97分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説: 洞穴に潜む新種の生命体と生身の人間の戦いを描く怪物映画。調査に訪れた地底の奥深くで、未知の生物と人間との壮絶なバトルが展開する。ダイバーチームを率いる冷静なリーダー役に『パパラッチ』のコール・ハウザー。気の強い隊員を『コヨーテ・アグリー』のパイパー・ペラーボが体当たりで演じている。『サイレントヒル』などを手がけたクリエーター、パトリック・タトポロスが創造した、身の毛もよだつコウモリのような怪物の姿は必見。(シネマトゥデイ)
あらすじ:ルーマニア・カルパチア山脈の奥深くで、永きに亘り封印された前人未踏の巨大洞窟が発見された。そこはかつてテンプル騎士団を滅ぼした有翼の悪魔が住まうと言われる伝説の洞窟であった。やがて地質学者のニコライ博士を中心にケイブダイブの精鋭チームを結集した探検隊が編成され、早速洞窟探検に取り掛かった。一行は順調に地下深くへと進んで行くが、次第に一人、また一人とメンバーが姿を消して行き、最後には想像を絶する未知の恐怖が一同を待ち構えていた。 (wikipedia)
監督:ブルース・ハント
出演:パイパー・ペラーボ, コール・ハウザー, レナ・ヘディ
ネタバレ感想
洞窟探検ものには、未知の世界で起こる危機やそれにさらされた人間たちの関係を描くパニック的要素のものと、そこにモンスターを登場させる、2つのパターンの映画が多いと思う。で、この作品は後者のモンスターパニック洞窟探検映画だ。
襲ってくるモンスターは暗いので姿かたちがよくわからんが、それなりの殺傷能力を持っているし、人間よりも視覚と聴覚が優れていて、なかなかやっかいな相手である。一番やっかいなのは、これらの洞窟生物には、何かの寄生虫だか寄生生物が宿っているらしい。だから、そいつらに襲われた人間も、謎の寄生生命に侵食されて、次第に動きを操られてまうように。たとえば、過去に同じ洞窟探検で死んじゃった奴らがいて、そいつらは異形の生物と化して探検隊に襲いかかってくるのだ。
主人公の兄貴がこいつに寄生されちゃってからは、リーダーなのに、仲間の信用を得られないような脱出策ばかりを実行に移す。で、クルーたちは次第にリーダーに対して不信感を持つように。
ところが、このリーダー兄貴。実はきちんと仲間のことを考えて頑張っていたのである。寄生生物のせいで聴覚が優れだしてからは、仲間が彼の策を疑問視する声が彼の耳に聞こえてくるようになる。だが彼はそれを知りながらも、己の策を貫く。
しかも、だんだんと自分が洞窟生物と同類になっていく中で、洞窟生物らの取るであろう動きを読んで策を練る。だから楽そうな脱出ルートを選ばず、難しいほうを選ぶのだ。なぜなら、「あっち(楽そうなルート)は洞窟生物の罠」だと察知できるから。
でも、仲間たちはその言を信頼できない。確かに、そらぁそうだ。あれじゃあ、信頼できない。だって、なぜその策を選ぶのかをちゃんと説明をしてくれないんだもん。
もともと彼はみんなに信頼されていたんだから、自分の体がいま、どういう状況にあって、だからどういう策を選んでいるのかをきちんと説明すればいつも通り、みんな彼を信頼してついてきてくれたんじゃないかと思った。だが、彼はそれをしない。そのせいで、説明不足が不信を呼び、よけいな犠牲者が増えたように思わなくもない。
とか腐したものの、最後まで興味を惹かれて鑑賞できる、それなりに面白い作品であった。
中でもいいのは、出演している女性が2人とも美人なところだ。特に、とちゅうで犠牲になっちゃう彼女は、身体能力高いし、あの一連の見せ場のシーンがすごくカッコよかっただけに、死んじゃって残念である。ちくしょう。まぁ、リーダーの指示を無視しちゃった結果なんだけど。
この作品はネットフリックスで鑑賞できます。
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