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映画 ちいさな独裁者 ネタバレ感想 ナチスの将校になりすます脱走兵が迎えた結末

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ちいさな独裁者

実話を基にした物語。第二次世界大戦末期、ドイツが敗色濃厚になってきたので、恐ろしくなって隊を脱走したドイツ軍の上等兵、ヘロルト氏が、偶然見つけたナチス将校の軍服を身にまとったことで恐ろしい行為に乗り出す。自分も含めた人間の本質に潜む暗部をえぐってくる、良くも悪くも危険な作品。ネタバレあり。

―2019年公開 独=仏= 波 119分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「RED レッド」のロベルト・シュヴェンケがドイツ敗戦直前の混乱期に起こった実話を映画化。偶然ナチス将校の軍服を手に入れた脱走兵ヘロルトは、言葉巧みに道中で出会った兵士たちを服従させていく。やがて、その傲慢な振る舞いはエスカレートして……。出演は、「まともな男」のマックス・フーバッヒャー、「僕とカミンスキーの旅」のミラン・ペシェル、「陽だまりハウスでマラソンを」のフレデリック・ラウ、「顔のないヒトラーたち」のアレクサンダー・フェーリング。2017年サンセバスチャン国際映画祭撮影賞受賞。(KIENOTE)

あらすじ:第二次世界大戦末期の1945年4月、敗色濃厚なドイツでは軍規違反を犯す兵士が増えていた。命からがら部隊を脱走したヘロルト(マックス・フーバッヒャー)は、道端に打ち捨てられた車両のなかで大尉の軍服を発見する。それを着てナチス将校に成りすますと、ヒトラー総統からの命令と称する架空の任務をでっちあげるなど言葉巧みに、道中で出会った兵士たちを次々と服従させていく。“ヘロルド親衛隊”のリーダーとなり強大な権力に酔いしれる彼は、傲慢な振る舞いをエスカレートさせ、ついには大量殺戮へと暴走を始めるが……。(KIENOTE)

監督・脚本:ロベルト・シュヴェンケ
出演:マックス・フーバッヒャー/ミラン・ペシェル/フレデリック・ラウ

ネタバレ感想

公開当時から気になってた作品だったので、レンタルで借りてきて鑑賞した。どこまでが事実なのかよくわからんけども、どうやら大筋は本当のことらしい。つまり、あの収容所での大量殺戮もである。臆病な脱走兵だった人間が将校の軍服を着て、それに騙されて従う人が出てきたことで自信をつけたからといって、ここまで酷いことやってのけちまうんだから、人間っておっかないなぁと思いますな。

ヘロルト氏のすごいところは、人を信じさせてしまう話術と将校のフリをできる演技力にあったんだと思われる。それっぽい言動ができなければ誰も彼を大尉だなんて信じられないわけで、とんでもない奴でありますな。しかも、逮捕当時で20歳そこそこだったってんだから、すごい。

彼は自分も脱走兵のくせに、脱走兵を裁判にかけずに大量に殺しているわけで、自分の行為を棚に上げちゃってるんだけども、それについての良心の呵責みたいなのは全然なかったのだろうか。少なくとも、作中ではそういう描写はないので、どういう神経してんだろうと思う。

しかしまぁ、彼の「総統閣下直々の命令」とかいうインチキに対して、誰も見破れる人がいないってのもすごいよな。特に収容場で彼が権限を得ていくくだりなんて、電話しかしてないんだよ。あんなんで許可が出ちゃうってのは、それだけドイツの司令部というか上層部が敗色濃厚で混乱してたからなのかもしれん。軍全体に敗戦ムードが漂っていると、ああいう異常な行為が普通になってきてまうのかもしれんなぁ。

偶然とは言え、軍服を手に入れたヘロルト氏。最初はあんな結末になるとは当然思っていなかったはずだが、どの瞬間に部下を従えていこうと思ったのか。何がきっかけだったのか。その辺がよくわからんのが不満。しかし、本人もさほど何も考えていなかったーーという可能性はありうる。最終的に、どうしてあんな虐殺をするに至ったのか、どんな内面で日々を過ごしていたのか、その辺もほとんど描かれないので、よくわからない。

何を考えているのかわからんやつが、ああやって虐殺行為をしちゃうのがおそろしいわけだが、それが単なる臆病者の脱走兵だったことからもわかるように、普通の人間も何かの集団や組織の中で権力を有すると、容易に人が変わる可能性があるってことだな。その辺は、そうはならないように、常に自分を客観視しておかないといけないなと思う。

エンドロールで流されるヘロルト部隊の糞っぷりは、権力を持った人間の弱者に対する酷い行為であり、それを楽し気にやっている部下たちも、同調・服従の雰囲気に流されているのであって、やっぱり人間同じ穴の狢なのだ。もちろん俺もだ。

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