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映画 10×10テンバイテン ネタバレ感想

10×10テンバイテン
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10×10テンバイテン

ルイスは生花店で働くキャシーをストーキングした後に拉致。自宅の防音室に閉じ込めた。もちろんそんなことをするのには理由があって、その理由は何なのかという話。さしたる盛り上がりもなく、男女二人のジタバタがエスカレートしていく様はなかなかシュールであるが、面白くはない。ネタバレあり。

―2018年公開 英 89分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:激しい復讐心に囚われた男と恐ろしい秘密を抱える女のバイオレンススリラー。ルーク・エヴァンス主演。(KINENOTE)

あらすじ:ルイスは花屋を営むキャシーを白昼堂々誘拐、さらに、自ら造った10×10フィートの防音室にキャシーを閉じ込め、抵抗する彼女を激しく殴り付けた。彼の目的はキャシーによって隠された暗い秘密を告白させることだったが……。(KINENOTE)

監督:スージー・ユーイング
出演:ルーク・エバンス/ケリー・ライリー/ノエル・クラーク/ジェイソン・マッサ/オリビア・チェナリー

ネタバレ感想

アマゾンレンタルで鑑賞。冒頭に書いたように、ルイスは何らかの理由があってキャシーを防音室に閉じ込めたわけで、その理由が何なのかっていうのを、ルイスがキャシーに吐かせるだけの話。でまぁ、その吐かせるまでにこの二人がいろいろジタバタする展開を楽しめるかどうかってのが、この作品の肝なんだろうけど、なかなかツッコミどころ満載。

そもそも、ルイスは大分周到にキャシーの身辺を調べて拉致を決行した癖に、実際に反抗に及ぶ際の手際の悪さには唖然とするしかない。だってさ、まずキャシーが自分の車に乗り込もうとしたところを背後から襲い掛かり、それも手早くとは言えないような感じで何とか地面に組み伏せて縛り付けるんだけど、その後どうするのかと観ていたら、ルイスは自分の車を彼女の車に横づけするために、一度彼女を放置しちゃうの。

あんなことよくもまぁ、白昼堂々できますな。しかもだよ、たまたま、キャシーの隣に駐車してた車が、タイミングよく出発していくの。地面で放置されているキャシーに気付かずに。あんなことあるかね? あの車が出てってくれなかったら、ルイスはキャシーの車に横づけできないわけだから、どう考えても計画が杜撰すぎだろ。

まぁでも、そういうトンマな戦法で何とかキャシーを防音室に閉じ込めたのルイス。しかし、これがまた相手を油断し過ぎなのか、何度も脱出未遂されちゃってるからね。あたま悪すぎ。油断しすぎ。しかも、キャシーが何気に戦闘力が高めで、パワー以外の喧嘩ステータスは彼女のほうが上なんじゃないかと思っちゃうくらいに強い(笑)。

圧倒的にルイスのほうが有利な立場なのに、この人、アホすぎるせいかラストのほうは満身創痍になっちゃうからね。あと、ルイスはこの計画を立てておきながら、娘と家政婦が家に来ないようにする準備がきちんとできてないのもおかしい。

最初の1回目の家政婦の訪問はまだしも、ラスト、家政婦と娘があたりまえのように帰宅してくるのは、どう考えてもおかしいだろ。それとも、二人が帰ってくるまでには計画を全て終わらせる予定だったってことか? 何とも読みが甘すぎ。しかも、こいつの杜撰な計画なせいでキャシーに家政婦は射殺されてるからね。それを憐れむ描写もないってところがまた酷い。

では、なぜにルイスがキャシーを監禁したのか、何を吐かせたかったという肝心のところ。キャシーが看護師として働いていた病院に、ルイスの奥さんが入院してたんだけども、その奥さんを含めて3人が不審死しちゃってたらしい。ニュースにも取り上げられたくらいの事件で、キャシーはその後、退職して生花店で務めてたんだけど、事件の真相を調べたルイスはキャシーが怪しいのではないかと、彼女を監禁して吐かせることに決めたみたい。

まぁそれはいいんだけど、ルイスはキャシーが別人に成りすましてて、つまりキャシーはキャシーでなく彼女の双子の姉妹であるナタリーであることまで察知してたみたい。すごい捜査能力だね。警察がそれに気付かずにいるのって、おかしくね? 無能すぎだろ。警察にナタリーが捕まってて真相が暴かれてたらこの作品は成立しないので、そこはおいておくにしても、どうやって調べればそんなことがわかるんだろうか。

ともかく、いろいろあってルイスはキャシー(ナタリー)の口から事の真相を暴き出す。それによるとナタリーの父は信心深いキリスト教徒だったらしい。にもかかわらず、自分の友人とセックスをしちゃってて、それが母親にバレた後に、失踪。父を恨んでいるようだ。しかも、キャシーはそういう経験をしたことで自殺しちゃった。

そんなわけで、ナタリーは勤め先の病院でキリスト教的観点から罪人とみなした人間を自分で裁いていたのだ。それが前述したルイスの奥さん含む三名。じゃあルイスの奥さんは何してたかと言うと、浮気してたんだってさ。明確には描写されてなかったけども、彼女の口ぶりでは、ルイスの娘はその奥さんの浮気によってできた子だということすら匂わされていた。

でもなんか腑に落ちないのは、自分が父の裏切りにあい、キャシーが死んでしまったことにショックを受けてナタリーがサイコパスみたいになっちゃったのは無理やり納得できなくはないが、だからと言って何で、自分のところの入院患者を中途半端に3人だけ殺して退職なんだよ。信念に基づく殺人なら、別に職場だけでなくても抹殺すべき人間なんでいくらでもいるのに、3人だけ殺してシレっと足を洗う中途半端さ。意味不明。

それにしても、キリスト教圏の映画って、信心深い父が娘を虐待してたとか、信心深い父が実は性倒錯者だったとか、信心深い父が殺人鬼だったとか、その手の作品多いよね。その中でもこの作品はその重そうなテーマに重みをもたすこともできずに何だかようわからん展開で有耶無耶にしてて、何とも珍作かつ残念作品であったなぁ。

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