本当の僕を教えて
―2019年配信 米 85分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:「私は誰だ」は、英国の映画製作者エド・パーキンスが監督および制作した2019年のドキュメンタリー映画です。双子の兄弟アレックスとマーカスルイスに焦点を当てています。アレックスは18歳のときにオートバイ事故で記憶を失い、双子の兄弟は彼が子供の頃の失われた記憶を再現するのを手伝いました。 (ウィキペディア)
あらすじ:記憶喪失になった双子の兄弟アレックスに思い出話を聞かせるマーカスには、隠しておきたい暗く悲しい家族の秘密があった。回顧録を基にしたドキュメンタリー(Netflix)
監督:エド・パーキンス
出演:アレックス・ルイス、マーカス・ルイス
ネタバレ感想
内容
一卵性双生児の双子、アレックスとマーカス。二人は元貴族の家に生まれ、有名人や有力者などと社交パーティなどを楽しむ両親のもとに育った。しかし、アレックスが18歳の時にバイクの事故で記憶喪失に。彼が覚えているのは兄弟のマーカスのことだけだった。自分の記憶の中に残るマーカスだけが頼りとなったアレックスは、彼の助けを得て記憶を取り戻していく。
しかし、両親の死を境に、その記憶に何か違和感があることに気付く。本当の自分を知りたいアレックスは、マーカスに詰め寄るが、彼は真実の過去を語ってはくれない。それはなぜなのか。偽りの記憶の中で生きたアレックスは、50代になって初めて、マーカスから真実を語られることになる。双子の辛い過去を紐解くドキュメンタリー。
双子の辛い過去とは何か。
何とも辛い話であった。記憶喪失のアレックスは偽りの過去を抱えたまま大人になり、マーカスはアレックスに過去を偽ることで、真実の過去を隠し、別の自分を生きていた。
なぜマーカスが偽りの過去を述べたのかと言うと、2人は母親から性的虐待を受けていたからだ。それがあまりにもひどいもので、マーカスは自分の口からその過去を語ることができない。アレックスは記憶がないので、それを忘れている。
マーカスが偽りの過去を述べたのは、アレックスのためでもあったが、一番は自分のためだった。この行為についてマーカスはアレックスの考えが理解できないが、マーカスのその行為を白黒つけた善悪で語れる他人はいないだろう。
しかし、一方ではアレックスは確実に、自分の望む真の人生を生きる時間を狭められてしまっている。それでも真実を知って、ハグし合うラストの二人の姿には、落涙してしまいそうになってまう。
ともかくまぁ、なんとも切なく気の毒な二人。なぜ母親はあんな鬼畜な所業ができたのか。父親が死ぬ前にした謝罪とは何についてのものだったのか。
こいつらは、金のある有閑貴族だったことで、かなり普通人の感覚からズレてたんだろう。暇すぎて社交しかやることのない上級国民ってのは、SEXとか薬物とかの乱交パーティくらいしかすることないんだろうねぇ。
その楽しみのためなら、自分の子供も性のドーグなんである。酷いもんだね。にしても、あの母親はそんな美人には見えないのに、なんでそんなモテたんだろうか。魑魅魍魎の世界はよくわかりませんな。
この作品はネットフリックスで鑑賞できます。
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