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映画『ある日どこかで』ネタバレ感想 ファンタジーな恋物語

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ある日どこかで

なんと念じることで過去に戻っちゃう男の話。SFというかファンタジー色の濃い物語だった。男女の恋愛的な事柄が描かれるので、時間移動の疑問について考えたいと思って鑑賞した立場としては、ちょっと肩すかし。アマゾンプライムで観られます。ネタバレあり。

―1980年 米 102分―

 

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解説とあらすじ

解説:1980年に生きる若者が、70年近くの時空間をタイム・トラベルし、その時代の女優と恋に陥るというSF的なラブ・ストーリー。製作はスティーブン・ドイッチ、監督は「ジョーズ2」のジャノー・シュワーク、原作・脚色はリチャード・マシスン、撮影はイシドア・マンコフスキー、音楽はジョン・バリー、編集はジェフ・ガーソン、美術はシーモア・クレイトが各々担当。出演はクリストファー・リーヴ、ジェーン・シーモア、クリストファー・プラマー、テレサ・ライト、ビル・アーウィンなど。

あらすじ:1972年。劇作家を志すミルフォード大学の学生リチャード(クリストファー・リーヴ)の処女作が初演され大成功をおさめた後のパーティで、彼は見知らぬ老婦人から声をかけられた。彼女はリチャードに美しい金時計を渡し「私のところへ戻って来て」と告げるとその場を去り、大学から近いグランド・ホテルに帰って行った。それから8年の歳月が流れ、劇作家として名を成したリチャードはスランプに陥っており、気ばらしにあてのない旅に出た。いつの間にか懐しいミルフォードに来ていた彼は、グランド・ホテルに宿をとった。アーサー(ビル・アーウィン)という年老いたボーイの案内で部屋に落ちついた彼はホテルの史料展示室を見物し、そこで1枚の美しい女性のポートレートに目を奪われる。アーサーからその女性がエリーズ・マッケナ(ジェーン・シーモア)という当時の人気女優であることを聞き出したリチャードは、町の図書館で彼女についての記録を見つけ、彼女が8年前の老婦人であることを確認する。エリーズの秘書ローラ(テレサ・ライト)を訪れたリチャードは、ローラから金時計がエリーズの宝物であったこと、8年前に彼女が亡くなったことなどを聞く。ローラの保存する遺品の中から「タイム・トラベル」という時間次元を超越する超心理学の本を見つけたリチャードは、その本の著者を訪ね、タイム・トラベルの可能性を聞き出した。ホテルの部屋で、いっさいの状況を今世紀初頭に変えたリチャードは服装も当時のものを着こみ、1912年に入りこもうと自分に暗示をかけた。数度の試みの末、やっとタイム・トラベルに成功した彼は、1912年の過去で目を覚ます。そして、ロビーで幼いアーサーを見かけ、ホテルに滞在している筈の劇団を訪ね、エリーズを探した。やがて湖畔でエリーズと出会ったリチャードは、彼女の美しさに目を奪われるが、彼女の方もリチャードの出現に何故か驚きの表情を見せるのだった。しかし、2人が接近しようとした時、エリーズのマネージャーのロビンソン(クリストファー・プラマー)が現われ、無理矢理エリーズを連れ去る。同じ午後、エリーズを散歩に誘うことに成功したリチャードは、打ちとけて会話するのだった。そして初めてのキス。出会った瞬間からリチャードが自分にとって大切な男性であると直感したというエリーズは、後の再会を約束して舞台へと戻っていった。2人の接近に不安を感じたロビンソンは、舞台を観にきていたリチャードを呼びだし、軟禁する。彼が自由の身になったのは公演を終え劇団がホテルを去った後だったが、うなだれる彼の前に、劇団と別れホテルに残っていたエリーズが現われる。2人は固く抱き合い永遠の愛を誓った。しかし、結婚の約束をかわした直後、彼が背広にあったコインを取り出した時、全てが終りを告げた。コインに刻まれた1972年という文字を見た瞬間、リチャードは残酷にも現在に引き戻された。過去に戻ろうと必死になるリチャード。何日かたち、アーサーが部屋をこじあけると、衰弱しきったリチャードの姿があった。しかし、瀕死の彼の顔にはかすかな笑みが浮かび、あたかも再びエリーズと結ばれるかのようだった。

予告とスタッフ・キャスト

(YouTube ムービー)

監督:ジャノー・シュワーク
出演:クリストファー・リーヴ/ジェーン・シーモア

一目惚れの相手は過去の人

個人的には残念な映画でした。そもそも、この男女ってお互いのことを好き合っているのは間違いないとは思うものの、あれって愛じゃなくて恋だよね。主人公のリチャードも恋人になる女性のマッケナも、それぞれ容姿に魅かれあってるだけなんではないか。愛し合うところまでたどり着いてないような気が。

リチャードのほうは、まさしく単なる一目惚れである。マッケナのほうはよくわからんが、彼らはそれぞれのことをほぼ知らないままだ。ともにすごした時間が少なすぎるから仕方ないのではあるが。

恋を否定したいわけではない。わけではないけど、恋しあう時間をたくさん過ごした後、それでも2人がお互いを大事に思えるかどうかってのは、どれだけの時間を過ごすかも重要なわけで、この作品で描かれる男女の物語にはその時間がない。一緒にいない時間だけはたっぷりあるのだが。

ということでやっぱり2人の間にあったのは単なる恋心ではないか。思春期の恋みたいなんもんであって、それが時を越えているから物語になってお話に深みが増すものの、誰もが通り過ぎる初恋の切なさみたいな話とも言えるのだ。触れ合う相手がいなくて思い出と想像の中でしか関われないからこそ愛に発展することなく、長年相手を恋し続けるしかないのである(長年待たされるのはマッケナのみだが)。

恋に生き、恋に死んだリチャードは永遠の中2病に侵されたピュアな美青年だったわけですな。もちろんそれは、マッケナも。

なぜリチャードが未来人だとわかるのか

にしても、マッケナは何でリチャードが未来から来た男だと信じられるのだろうか。リチャードはマッケナに、自分が未来から来た人間だとは言わない。リチャードが未来から来た人間だと想像できることがあったとするなら、それはリチャードがポケットから出したコインが当時のものではないことに気付き、消え去ってしまうあのシーンのみ。それだけで彼女が、リチャードが未来から来たと確信するに足る材料になるのかは、はなはだ疑問である。

ちなみにそのコインのシーン。未来の物を過去に持ち込んではいけないなら、あの衣服もダメだろ。リチャードそのものもダメだろ。違うかね? 百歩譲っても、なんでコイン持ってんのだ、お前は。アホか。もっと入念に持ち込むものを調べてしかるべきだと思うんだが。

あと、リチャードが脚本だか何だかで成功してパーティやってる会場にマッケナが会いにくる序盤のあれ。鑑賞した人間があとから振り返ると、ここは非常に切ないシーンであることは確かなのだが、そんだけの時間待たされたのに、マッケナのあの去り方って、どうなんだろう。あっさりしすぎてないか? ベタベタはできないし、喋っても伝わらないのはわかるけど、切実さをあまり感じなかった。

しかもそのシーンでリチャードに渡すあの懐中時計。最初に手にしたのはどっちなんだ? 鶏と卵になっちゃっている。マッケナは過去のリチャードがあれを持っているから、あのシーンで彼に時計を渡す。しかしだな、リチャードはまだ過去に行ってないじゃないすか。おかしくない?

マッケナは違うリチャードに会ってます。

さらに考えると、マッケナに会いに過去へやって来るリチャードと、マッケナが年老いて懐中時計を渡すリチャードは別人なのである。つまりこの映画は可能世界があると前提されていないと成り立たない話であり、仮にそうだとしたら、リチャードの惚れたマッケナとマッケナが過去に惚れたリチャードは全然違う存在なのだ。

ともかく、自分の過失で未来に戻らざるを得なくなって、うちひしがれて憔悴しまくって餓死しちゃうリチャードって馬鹿すぎてなんなんだかよくわからない。ごめんだけど、顔が青白くなっているリチャードを見て、笑ってしまった。

で、ラストでは死後の世界で再会しているような描写。そんなんハッピーエンドでも何でもないから。ファンタジー過ぎてついていけませぬ(笑)。

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マネージャーが意味深すぎるのに大した役を果たしてない

ついでに突っ込んでおくと、マッケナのマネージャーはリチャードの現れることを予言しているようなキャラだったが、実際は、単に女優業をしている女性がそれを生業とするために何を捨てなければいけないのかを知っているだけの人間で、たまたまマッケナの大事とする男が未来人であるということは全く知っていない男である。

と考えると、何かのキーマンだと思わせておいて、単なる脇役であったことが、この物語のもの足りなさに拍車をかけているような気がしなくもない。

クリストファーリーブって、『スーパーマン』がめちゃ有名で、あとは年老いたときの『光る眼』が俺の中の印象に強い役者だが、こういう役のほうがはまっていると感じた。

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