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映画 三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実 ネタバレ感想

三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実
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三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実

―2020年公開 日 108分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:1969年5月13日、東京大学駒場キャンパスで行われた作家・三島由紀夫と東大全共闘による伝説の討論会に迫るドキュメンタリー。当時の記録映像を高精細映像にリストア、関係者や現代文学者、ジャーナリストらの証言を集め、三島の自決1年前の生き様を炙り出す。ナレーションを「寝ても覚めても」の東出昌大が担当。監督は「ヒーローマニア 生活」の豊島圭介。(KINENOTE)

あらすじ:三島由紀夫が衝撃の自死を遂げた前年の1969年5月13日。学生運動が激化していた東京大学駒場キャンパスの900番教室は、1000名を超える学生が「三島を論破して立ち往生させ、舞台の上で切腹させる」と盛り上がり、異様なテンションが充満していた。一方、三島は警察が申し出た警護も断り、その身一つで敵地へと乗りこんでゆく。討論会は2時間半にも及び、三島由紀夫という天才がその煌めきをまざまざとみせつける。この伝説となった『三島由紀夫VS東大全共闘』の記録を高精細映像にリストアし、元東大全共闘、三島と交流のあった著名人、盾の会メンバー、三島文学を愛する文化人ら13名が証言。討論会の全貌が明らかになる。(KINENOTE)

監督:豊島圭介
出演:島由紀夫/芥正彦/木村修/橋爪大三郎/平野啓一郎/内田樹/小熊英二/瀬戸内寂聴
ナレーション:東出昌大

ネタバレ感想

東大全共闘VS三島由紀夫の討論

三島由紀夫にはさほど思い入れがないが、『仮面の告白』『美しい星』なんかは若いころに読んだ。あとは『葉隠れ入門』とか、他にもなんかのエッセイみたいなのとか。その他の有名作品はよく知らん。

一応彼の生涯についても教科書レベルくらいのことは知っている。市谷駐屯地において自衛隊に決起を呼びかけ、自決に至るまでのことも。

しかし、そんな彼がその前年に、東大全共闘と討論会をしていたことは知らず。最近、ツイッターだかなんかの本だったかすでに忘れたけども、その内容によると、この討論会の三島が学生たちとの対話の中で、きちんと相手の意見を聞き、それに対して真摯に答えつつも持論を展開しながら、さらにそこにユーモアも交えることもあったということを知った。で、どういう討論だったかと興味を持ったところ、アマゾンプライムにあったので鑑賞した。

真摯に相手の意見を聞く三島に人間的魅力を感じる

討論自体については、それぞれの主張や議論の内容がわかるところもあるし、何について言ってるのかよくわからん部分もあった。どちらも、当然俺よりも知識があるインテリなのでその辺は仕方ないんだけども、自己と他者に対する認識の仕方の相違が政治的立場を異にしているように思われる議論もあって、なるほど、それこそが思想的な対立(?)なのであって、それがお互いの相いれない部分なのだなぁとわかるところもあった。

とはいえ、どちらもそれなりに真摯に相手の意見を聞き、相手の言を理解したうえで反論を述べあったり、時には認める部分もあることをきちんと相手に伝えたりするなど、もっと大声あげてメチャクチャで意味のわからん喧嘩みたいな展開になったのかなぁと思ってたら全然そんなことはなくて、そこがこの討論会の面白いところであり、双方の知性や気概などを感じるわけであって、自身の人生をお互いに社会の中でどのように位置づけ、どう生きるべきかの目的をもっていることが明確に見て取れるところに、尊敬の念を感じた。

だって、俺が学生の頃なんてそんな考え微塵もなかったからね(笑)。そもそも知的レベルが違うのもあるし、さらには生きてる時代が違うとか言ったらそれまでだけど、まぁでも、当時の自分と比べれば雲泥の差。

そして、今の世では論破なんて言葉がはやるくらいに、みんな人の話とか意見とか聞かずに自分の言いたいことばっかツイッターとかでつぶやいているような状況だから、このドキュメンタリーに出てくる内田樹や平野啓一郎らが、三島が言葉を大事にしていたことを強調していたけども、確かに本当にその通りで、三島の思想的立場なんてどうでもいいんだけども、彼の人間的魅力が垣間見れた作品であった。

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