マローダーズ 襲撃者
なかなか複雑な話で分かりづらい部分もあるが、最後まで楽しめる。だが、最後はどうにも納得がいかん(笑)。ネタバレあり
―2017年公開 米 107分ー
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:「ダイ・ハード」シリーズのブルース・ウィリス主演のクライムアクション。銀行強盗が発生し、FBI捜査官モンゴメリーが駆けつける。さらに他の銀行でも強盗事件があり、両現場から同一人物の指紋が採取される。しかし、その人物はすでに命を落としていた。出演は、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのデイヴ・バウティスタ、「マン・オブ・スティール」のクリストファー・メローニ、「プラダを着た悪魔」のエイドリアン・グレニアー。監督は、「エクストラクション」のスティーヴン・C・ミラー。(KINENOTE)
あらすじ:白昼堂々銀行強盗が発生する。犯人グループは不気味なマスクを被り、機械音声で銀行員や居合わせた顧客に指示を出し、一切の無駄のない作業で銀行を後にした。強盗たちが銀行に侵入する際に、不運にも鉢合わせとなった銀行員が犠牲となった。事件を担当するFBI捜査官モンゴメリー(クリストファー・メローニ)の班は現場に駆けつけるが、所轄の刑事が証拠となる指紋などを持ち帰ったことを聞き激怒する。そんななか、他の銀行でも同グループによる銀行強盗が発生する。ここでは胸を撃たれた警備員が重傷を負う。一見、同一犯によるただの銀行強盗かと思われたが、二つの現場から同一人物の指紋が採取される。その人物は軍人だが、任務中に命を落としていた。また、強盗犯は銀行の金庫からある書類を盗んでいたことが発覚し、その金庫の所有者はヒューバート(ブルース・ウィリス)であることを突き止める。死んでいるはずの人物の指紋が残されたことや、ヒューバートと事件の関連は? モンゴメリーたちは事件の真相に迫るが、思いもよらぬ結末が待っていた……。(KINENOTE)
監督:スティーヴン・C・ミラー
出演:ブルース・ウィリス/クリストファー・メローニ/デイヴ・バウティスタ/エイドリアン・グレニアー/ジョナサン・シェック/リディア・ハル/タイラー・J・オルソン/テキサス・バトル
ネタバレ感想
ブルース・ウィリス詐欺
ブルース・ウィリスが大暴れするアクションかと思ってあらすじも確かめずに鑑賞したら、彼は重要人物ではあるものの、主役ではないし、アクションを軸にした映画ではなかった(笑)。主役を張る人たちが日本ではそんなに有名ではないので、ブルース・ウィリスをジャケットでも目立つようにしたり、「あのブルース・ウィリスが…」的な紹介の仕方をせざるを得ないのはわかるけど、なんかねぇ。
モンゴメリーはどういう人間か
てなことで、話が複雑ではあるものの、要するに、FBI捜査官がまっとうな捜査で正義を行使しようとする話である。彼=主人公=モンゴメリー捜査官は、自分が捜査してた麻薬組織のボスに妻をレイプされ、さらに目ん玉えぐられて惨殺されちゃったという悲惨な過去を持つ男。
作中でその麻薬組織のボスは刑務所に収監されていることがわかる。モンゴメリーは彼と面会した時に「本当ならおまんみたいな奴、俺の奥さんと同じ目にあわせてぶっ殺したい」と本心を述べるのだが、彼は上述したように、まっとうな捜査で正義を行使するのが信条なので、法を犯して「俺が法律だ!」モードにはなりたくない人なんである。
ところが、彼以外の人はそうでもないので捜査がややこしくなったり、逆に捜査が進んだりするのがこの物語。いちいち細かい部分は書くのが面倒なので省くけども、ともかく、モンゴメリーは己の信条に則って(というか法を守る職業なんだから当たり前なんだけどw)捜査を進めていく。
ラストの殺しはいかんでしょ(笑)
で、登場人物それぞれに思惑があって物語が進みつつラストの結末に至るわけだが、最後の最後で納得いかないことが。
なんとモンゴメリー、最後に黒幕を刺殺しちゃうのである。なんで、「俺が法律だ! よって貴様は死刑!」をやっちゃったんだろうか。これまでの展開が台無しになっていると思うんだけど。
「俺は~しない! 俺はしない! 俺は絶対に~はしないのだ!」この「~」に入る部分を己の信条として、それでも最後に怒りが爆発して「~」しちゃう映画ってけっこうあるけども、この作品はその「~」をしちゃう動機がよくわからんうえ、ラストで何の盛り上がりもなく淡々と行ってしまうので脱力感半端ないのである。おしいねぇ。
俺が「法律だ!」モードに入る映画 ↓
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