トランス・フューチャー
―2020年製作 伯 99分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:天才物理学者がタイムトラベルで未解決事件を追うSFサスペンス。何者かに襲われ、恋人を殺された物理学者のダニエル。襲った男は謎の言葉を告げて去って行った。警察の聴取から、男の言葉が過去の未解決連続殺人事件に関係していることが分かり…。(KINENOTE)
あらすじ:あなたの脳は 真実にたどり着けるか? 物理学者のダニエルはビルの屋上で突如、何者かに襲われる。意識が朦朧として倒れたすぐ横には変わり果てた恋人の姿が。ダニエルを襲った男は「今度は もっと急げ」と謎の言葉を告げるとビルから飛び降りる。恋人を失い自暴自棄となったダニエルは自ら命を絶とうとするが、警察の聴取から、犯人が告げたあの言葉が過去の複数の未解決殺人事件に関連していることを知る。そして、その被害者のひとりが父であることも。ダニエルは犯人捜しと彼女を救う為、研究していたタイムトラベルで過去に戻るが、予測できない事態に巻き込まれ、何度もタイムトラベルを繰り返すうちに驚愕の真実を目の当たりにする・・・(amazon)
監督・脚本・製作:ブルーノ・ビニ
出演:ブルーノ・ガリアッソ/ブランカ・メッシーナ/ビア・アランテス/ロベルト・ビリンデッリ
ネタバレ感想
超適当なあらすじ
主人公のダニエルはビルの屋上で何者かに襲われていて、自分の恋人は死んでしまっている。自分を襲った何者かは、屋上から飛び降りてしまった。
警察に事情を聴かれるダニエル。事件には謎が多い。恋人を殺したのは誰か、そしてダニエルを襲ったのは何者か? さらに刑事の話によると、この事件は過去の連続殺人事件の同一犯である可能性も示唆される。果たしてダニエルはタイムマシンを完成させて、亡き恋人を救うことができるのかーーというのが適当すぎるあらすじ。
ダニエルはタイムマシンつくれるくせに、頭悪くないかね
時間移動系の作品が好きなのでレンタルで鑑賞。この作品で行われる時間移動は、過去に戻るもので、多次元のパラレルワールドに移動するというよりは、同じ時間軸を過去に移動するものらしい。であるから、主人公のダニエルが過去に戻ると、そこに過去のダニエルがいるわけだ。
過去の自分と過去へ戻った自分の存在を知っているのは、彼の姉だけ。この姉がなかなかいいキャラしてて好感が持てる。しかし、それ以外にいいと思えたところは、あまりなかったかな。
まず、物語の進むテンポが遅い。時間を移動する装置をダニエルが完成させて過去を旅立つのは、尺の半分くらいが過ぎてから。それまでに、これでもかというくらいに謎を散りばめてくる。その謎は後でほぼほぼ解消されるので、その辺はいいんだけども、鑑賞中は、展開が遅くてちょっと退屈。
あと、主人公のダニエルはタイムマシンをつくれるほどに頭脳明晰な奴の割には、想像力がなさすぎ。そもそも、冒頭の騒ぎだって、よくよく考えてみたら、自分がタイムマシンをつくったことによっておこる事件だと、なぜに気付けないのか。
恋人殺しの犯人が…
しかもあろうことか、恋人を殺したのは誰なのかというのは謎でも何でもないところがダメだろ。自分が殺しちゃってるんだからね。ダニエルは自分が過失で恋人を殺したことを知ってるんだよ。その真実を伏せたまま物語を進めちゃってて、ラスト近くであんなショボいネタばらしされても、驚くというよりはガッカリしちゃったな。
ついでに、連続殺人の犯人は、何度も過去に戻った、それぞれのダニエルだったという。全部自分がらみで起きている事件なのである。要するに、主人公がタイムマシンつくるためにジタバタし続け、できたと思ったら過去へいくたびにやりたいことを達成しきらずに話をややこしくしてるだけなのである。
上述のように、伏線となる謎をそれなりに回収しているのはいいんだけども、話自体はアホ主人公がジタバタしてるだけで、何も面白くないのであった。
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