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映画 ココディココダ ネタバレ 意味不明にも思えるが…

ココディココダ
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ココディココダ

娘を亡くした夫婦が森の中へテント泊に出かけたら、謎の3人組と犬に襲われて何度も殺されるファンタジックなタイムループホラー。何とも不思議な雰囲気で不気味な展開が続く、夫婦の再生物語…だと思われる。ネタバレあり。

―2020年製作 瑞=丁 86分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「いつも心はジャイアント」で注目を集めたヨハネス・ニホームが贈るシュールな“ループもの”ホラー。娘を亡くした夫婦がキャンプに出かけたところ、3人のサイコパスと人喰い犬の襲撃を受け、惨殺される。さらにその惨劇は、何度も繰り返されることに……。出演はデンマークで60年代に人気を博したロック歌手のペーテル・ベッリ。シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2020で上映。(KINENOTE)

あらすじ:愛娘を亡くした夫婦が、2人の関係を修復しようとキャンプに出かける。ところが、3人のサイコパスと人喰い犬に襲われ、惨殺されてしまう。だがそれは、一度だけではなかった。なぜか、エンドレスに同じ惨劇が何度も繰り返されることに……。(KINENOTE)

監督・脚本:ヨハネス・ニーホルム
出演:ペーテル・ベッリ/レイフ・エードルンド・ヨハンソン/イルヴァ・ガロン

ネタバレ感想

雰囲気が独特で音楽が耳に残る。3人組の恐ろしさも良い

ネットフリックスで配信されたので鑑賞。あらすじでタイムループの話だと知り、その手の作品が好きなので観てみた。

見終えてみると、なんか意味わかりそうで、よくわからんところも多い話だったなぁという印象。でも、そんなに悪くはない。

まず、作品の雰囲気が異色だよね。夫婦はおとぎ話っぽいループ世界に迷い込んで、そこの住人であるヘンテコな3人組と猛犬に襲われるわけだが、この3人がコミカルな感じもあるものの、『悪魔のいけにえ』に出てくるソーヤー一家のように不条理かつ不気味な存在。

夫婦は残虐に殺されるわけではない。むしろエリンはオシッコをしている最中に襲われるので、常にズボンを下した状態で殺されちゃうし、旦那のトビアスは常にパンツ一丁で寝ているときに襲われるので、ループに入ってからはずっと、その姿でジタバタしてるのだ(笑)。

だがしかし、3人組の存在が意味不明で恐ろしく、話しているセリフはわかるものの、夫婦とは全く異なる価値観で生きていることを感じさせ、こいつらに捕えられたら死ぬしかないという絶望感を醸し出しているのだ。

劇中にところどころ繰り返して流れる音楽は童謡のような曲調で、耳に残りやすい。その、なんとも牧歌的な雰囲気な曲が、今作の不穏な感じとは大きなギャップになっており、そこもまた印象的だ。

タイムループなのか、それとも悪夢?

てなことで、ループに巻き込まれた夫婦はこの殺人鬼の魔の手から逃れられるのかってのが、話の大筋なんだけども、上述したように一見すると意味不明な話とも言える。

そもそも、この夫婦が巻き込まれているのはループ世界なのだろうか。そうではなく、ループ世界で殺され続けているという悪夢を見ているだけとも考えられなくもない。

ただ、悪夢を見ているんだとしたら、それはトビアスのものなのか、エリンのものなのか、どっちかわからんので、俺は二人が共通のループ世界に迷い込んでいるのだと解釈した。

ただ、そう解釈すると、今度は劇中で一度だけトビアスが出てこないループ世界が出てくるシーンが意味不明。エリンが目覚めるとトビアスはテントの中にも、どこにもいない。

そしてなぜか、周囲には雪が積もっているのだ。そんで、ループ世界の始まりを意味してそうな白猫と遭遇したエリンは、白猫に導かれるまま、山小屋に連れていかれ、そこで謎の影絵芝居を鑑賞することになる。

影絵芝居な何なのか?

この影絵芝居はこのシーンの前に一回登場してくる。そっちのほうでは、3匹のウサギが出てきて、そのうち一匹は子ウサギ。つまり、トビアスとエリンとマヤという家族を表しているのはすぐわかる。

んで、謎の鳥がマヤを空に連れ出したこといよって、マヤは墜落死。打ちひしがれた夫婦はマヤを土に埋めて弔うのであった。

んで、2回目の影絵芝居はその先が描かれる。マヤを連れ出した鳥を夫婦が捕え、鳥かごに入れて外に出られなくする。しかしある日、雷によってその鳥かごは焼かれ、鳥は死んでしまう。ところが、鳥は復活し、また大空へ羽ばたいていくのだ。

意味不明。鳥は何を意味しているのか?

夫婦仲がよろしくない二人

トビアスとエリンは、マヤを亡くしてから3年間、夫婦仲がうまく行っていないことが、繰り返し描写される。

何に対しても無気力な感じでトビアス任せの割には文句ばっか言ってるエリンもエリンだが、トビアスのほうも自分勝手な行動が多く、そもそもエリンのためのバカンスだったのに、彼女の希望を採用せずに、キャンプ場でもないところでテント泊したことから、ループに巻き込まれちゃう。

ループに巻き込まれてからのトビアスの行動もまぁ酷いもので、彼女が襲われてるのを遠めに見つつ自分を守るためにジタバタしてる感じ。とはいえ何度かループしてるうちに彼女を助けるルートも少しずつ開拓し始めて、尿意をもよおしてる彼女に対して車の中でオシッコさせるという必死さ(笑)。

そんなシーンが続く中で、物語は終わりに近づいていく。パンツ一丁で車を走らせるトビアス。助手席でおもらししたまま座り続けるエリン(笑)。

すると突如、車が突然現れた白い犬をはねてしまい、車は道路を外れて水たまりにダイブ。目を覚ました夫婦は見つめ合い、抱き合って涙を流すのであったーーおしまい。

二人は絆を取り戻したと思われる

やっぱり意味不明。でも、おそらくループは終わって、二人は絆を取り戻したんだろうなぁというのが俺の感想。車ではねてしまった白い犬は、3人組のうちの大男が常に抱えてた死体の犬ではないかと思われる。

この物語で冒頭以降、常に死に続けているのはマヤなので、あの白い犬はマヤだったのかもしれないねぇ。と、考えると二人はマヤの死を受け入れることができずにいたのかもしれない。

だが、なぜか犬をはねたことで、そのことを受け入れた二人は、前向きな気持ちになれたということではなかろうか…。たぶん…。

鳥は何を意味してるか。あと、タイトルは?

とは言え、あの鳥は何を意味してたんだろう。あと、タイトルのココディココダって何? タイトルで即座に連想したのは、コモディイイダだったなぁ(笑)。その次はコモディティ。

もちろんそんなわけないので、ネタバレせずに本作に言及してるサイトを検索してみた。そしたらありました。映画評論・情報サイトBANGER!!!ってのがあって(こんなサイトあるんだね)、下記が杉山すぴ豊っていうライターさんが書いていた内容。

本作のタイトルの意味なんですが、原題は『Koko-di Koko-da』。ただし「Cocococodi, Cocoda」とつづくる“コケコッコー(ニワトリの鳴き声)”の意味で、これが歌詞に伝われているフランス民謡(日本では「夜が明けた」として紹介)が、この映画のテーマ曲になっています。(映画評論・情報サイトBANGER!!! 杉山すぴ豊)

だって。なるほど。タイトルは鳥の鳴き声の意味なんだね。つまり、夜明けのニワトリの鳴き声だったってことだ。そういえば、夫婦が襲われる時間は明け方だったのも、これに関連あるんだろうね。

これを知ったうえで推測するなら、影絵芝居の鳥ってのは、希望の象徴で、その希望がマヤを連れて行ったらマヤが死んじまうのは何とも皮肉だが、夫婦はその希望を自分たちで捕まえて、かごの中に閉じ込めちゃう。

しかし、雷という災厄を経て、その希望はまた復活し、解放されて空へ飛び立っていくのだ。では夫婦が経験する災厄とは何かっていうと、それは3人組に襲われることであり、それを経て希望が空へ解放されていくわけだから、ラストはやっぱり、二人はマヤの死を受け入れて、希望を持って生きることを誓い合ったってことなんではなかろうか。

ラスト、マヤが回し続けるオルゴール

そう考えるとしっくりくるように感じたが、ラストのラスト、マヤが両親にプレゼントされた3人組の絵が描かれたネジ式のオルゴールを回し続けているのは何だったんだろうか。

彼女がネジを回し続けている限り、両親がループ世界の中に閉じ込められ続けるのだろうと考えると、あのラストも次の悪夢の始まりと解釈することもできる。

結局、よくわかりまへんな(笑)。まぁでも、タイムループ系の作品の中では、なかなかヘンテコな作風なので印象に残る内容だったなぁ。

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