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映画 ジョジョ・ラビット ヒトラーユーゲントの少年の成長コメディ

ジョジョラビット
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ジョジョ・ラビット

―2020年公開 米 109分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「マイティ・ソー バトルロイヤル」のタイカ・ワイティティが監督・脚本・出演を兼任したコメディ。第二次世界大戦下のドイツ。心優しい10歳の少年ジョジョは、立派な兵士になるため、空想上の友だち“アドルフ”の助けを借りて、日々奮闘するが……。出演は新人のローマン・グリフィン・デイビス、「ピッチ・パーフェクト ラストステージ」のレベル・ウィルソン、「スリー・ビルボード」のサム・ロックウェル、「アベンジャーズ/エンドゲーム」のスカーレット・ヨハンソン。(KINENOTE)

あらすじ:第二次世界大戦下のドイツ。心優しい10歳の少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は、青少年集団ヒトラーユーゲントで立派な兵士になるため、日々奮闘していた。そんなジョジョを助ける友だちが、空想上のアドルフ・ヒトラーこと“アドルフ”(タイカ・ワイティティ)だった。しかし、訓練でウサギを殺すことができなかったジョジョは、教官のクレツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)から“ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられ、仲間たちからもからかわれる羽目に。そんなある日、ジョジョは母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)と2人で暮らす家の片隅に、小さな部屋が隠されていることに気づく。そこでこっそり匿われていたのは、ユダヤ人の少女だった。ジョジョの頼りになるのは、ちょっぴり皮肉屋で口うるさいアドルフだけ。臆病なジョジョの生活は一体どうなるのか……!?(KINENOTE)

監督・脚本:タイカ・ワイティティ
出演:ローマン・グリフィン・デイビス/タイカ・ワイティティ/スカーレット・ヨハンソン/サム・ロックウェル

ネタバレ感想

第二次世界大戦末期のドイツのお話。ヒトラーユーゲントに所属するジョジョがイマジナリーフレンドのヒトラーに励まされながら、立派なナチス党員になろうと頑張る。でも彼は臆病者なのでユーゲントでの成績もよくない。しかも親父がいないために想像で作り出した親父がイマジナリーフレンドのヒトラーなのである。

ところが彼の母親は犯ナチスの立場で、自分の亡き娘、つまりジョジョの姉にあたる人に似ていたユダヤ人少女を家にかくまっているのである。その少女の存在を知ったジョジョはジタバタしながらも少女と交流を進め、自分自身もナチスの呪縛から解き放たれていくというのが超適当すぎるあらすじ。

後半くらいで、ジョジョの母親が吊るしあげられて晒しものになっているシーンからこの物語は面白くなってくる。ジョジョの母親は全体主義国家の絶望的ディストピア状況の中で、希望を持って暮らしているのだが、彼女が亡き者になって以降、ジョジョはユダヤ人少女との関わりを通じて少しずつ成長というか、ナチス的な考えを改めるようになっていく。

それにしても、子どもを洗脳するのは簡単なんだなと思わされるし、恐ろしいことだ。ジョジョの場合はユーゲントに所属することでナチス的考えにそまっていくわけだが、育った環境によって子どもたちがキリングマシーンになっていくのは現実的今でも起こっていて、貧民窟の少年たちを描いた『シティオブゴッド』などはその分かりやすい例だ。あとは『ブラッドダイアモンド』にもそのようなシーンがある。

ジョジョの場合は、母親が反ナチの人なので、本当はユーゲントには入れたくなかったんだろうが、入れなかった時点で何らかの粛清があるから仕方なく所属させていたんだと思われる。よくわからんのが、その母親とナチスのキャプテンの関係だ。キャプテンは母親が反ナチだったのを知ることになってたんだろうが、惚れていたんだろうか。ジョジョを助ける行動をとる際に母親を称賛していたのが、どのような心境だったのか、その辺は描かれていない。

まぁともかく、話自体はコメディチックな内容で、楽しめる作品でありました。この作品を鑑賞中、手塚治虫の名作漫画『アドルフに告ぐ』を思い出した。あの作品では、ドイツ人と日本人のハーフの男が、ヒトラーユーゲントに入ったことで、次第にナチス的な考えに染まっていく過程が描かれていましたな。面白いので、おススメ。

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