ヘッドハンター(2012)
―2012年公開 諾=独 100分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:ヘッドハンターでありながら、美術品泥棒という裏の顔を持つ男が迎えた人生最悪の危機を描くノルウェー発のサスペンス・スリラー。監督は、「Varg Veum - Falne engler」のモーテン・ティルダム。出演は、「Jonny Vang」のアクセル・へニー、「モルグ」のニコライ・コスター・ワルドー。(KINENOTE)
あらすじ:ロジャー・ブラウン(アクセル・へニー)は身長こそ低いが、ノルウェー国内で最も成功したヘッドハンターである。さらに、アートギャラリーのオーナーである最高級の美女ダイアナと結婚し、誰もが羨む家に暮らすという、成功した人生を送っている。しかしロジャーには、美術品を盗んでその生活を維持しているという裏の顔があった。ロジャーの新たなヘッドハントの契約相手は、軍隊の元エリートで、電子機器で成功したクラス・グレブ(ニコライ・コスター・ワルドー)である。クラスはとても高価な絵画を所有していることから、ロジャーにとって最高のヘッドハンティングの契約相手だった。いつも経済的な不安を抱え、自分とは不釣り合いな妻ダイアナとは金でのみつながっていて、いつ捨てられるかと恐れていたロジャーは、美術品を盗む最後の仕事のターゲットとしてクラスを選ぶ。しかし、クラスの家に忍び込んだロジャーを待ち構えていたのは、人生最大の危機だった……。(KINENOTE)
監督:モーテン・ティルダム
出演:アクセル・ヘニー/ニコライ・コスター・ワルドー/ユリエ・R・オルゴー
ネタバレ感想
ヘッドハンターの仕事をしてて、けっこうやり手のロジャー。しかも裏の顔は絵画の強盗をしてる。なのでけっこう裕福。その金の使い道は、美人な奥さんに逃げられないためらしい。なので、金で釣っているのだ。
冒頭から強盗の極意を述べたり、金で女を買うーー的な発言が目立つうえ、自分は不倫してるし、その女が人と会わせたい(自分の親に会わせたい?)と言うと、結婚ちらつかせてるんだろうと勝手に想像して、即座にふってしまうという、倫理観の薄い人間なんだなぁと思いつつ感情移入せずに鑑賞してた。
ところが、こいつがやり手っぽいのは冒頭くらいで、クラスという大手GPSの企業の社員で元軍人というエリート野郎を仕事でヘッドハンティングしつつそいつの所有する絵画を盗んでやろうとたくらんだら、奥さんをクラスに寝取られるし、絵画は盗めたはいいものの、トラブル続きで窮地に陥ってしまい、果たしてどうなってしまうのかーーというのが超適当なあらすじ。
最終的には綺麗に物語をたたんで見せて、ロジャーは一応のハッピーエンドを迎えるわけだが、その過程はなかなかヘビィで、友人と打ち合いになったり、汲み取り式便所の肥溜めに潜む羽目になったり、ピットブルに肩をかまれたり、警察に捕まったり、護送中に襲ってきたトラックに衝突されてパトカーごと崖に転落したり、カミソリでつるっぱげにしたらカミソリ負けしまくったり、不倫相手に背中を包丁でさされたり、ともかくまぁ痛いわグロイわの災難続き。
どうやって話をまとめんだ、これと思っていたら、実はクラスが最初からロジャーを嵌めてヘッドハント先の企業の技術を盗もうと画策しており、その手ごまに使われていたことが判明する。しかし、浮気疑惑のあった奥さんは実は自分を心底愛してることを知り、彼女の助けを得て、クラスを見事、射殺することに成功するのである。
うまくまとまった! きれいにおわった! とは思うし感心はするけども、トリック使って自分の罪を友人になすりつけるのってどうなんだろうかね。死んでいるとはいえ。しかも、ドサクサだし正当防衛とはいえ、こいつ2人も殺してるからね。その辺をスルーしちまってハッピーさを醸し出すエンドはいかがなもんか、。そんな殺人犯を美人の奥さんが許しちゃうってのもご都合主義な感じがしなくもない。愛し合う力は偉大ってことかね。
まぁでもサクッと観るには悪くはないです。
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