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映画『愚行録』全員悪人! ネタバレ少し

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『愚行録』(2017)日本 120分

仕掛けられた3度の衝撃! …だそうです。衝撃だったかどうかはおいといて、胸糞悪くなるほど出てくる奴らが全員クズ。ということで、北野武監督作品『アウトレイジ』のコピーを借りて、全員悪人というお話を。ネタバレはちょっとだけ…。

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最新作『アウトレイジ 最終章』が2017年10月7日に公開決定したそうです。新キャストにはピエール瀧、大森南朋ら。いやいや、楽しみ。てことでシリーズ2作の見どころ紹介です。全員悪人!

解説:ポーランド国立映画大学で学び、本作で長編監督デビューを飾る石川慶が、貫井徳郎の直木賞候補作を映画化したミステリー。1年前に起きた一家惨殺事件の真相を追う週刊誌記者が、理想の家族とされた被害者一家の評判とはかけ離れた実像を目の当たりにする。出演者には「怒り」の妻夫木聡、「駆込み女と駆出し男」の満島ひかり、「十字架」の小出恵介ら実力派の俳優たちが顔を揃えている。

あらすじ:閑静な住宅街で起こった一家惨殺事件。被害者の田向浩樹(小出恵介)は、大手デベロッパーに勤めるエリートサラリーマン。一方、妻の友季恵(松本若菜)は、物腰が柔らかい上品な美人として近所から慕われていた。娘とよく買い物に出かけるなど、誰もが羨む仲睦まじい“理想の家族”として知られていた田向夫妻。ところが事件発生時、浩樹は1階で、友季恵と娘は2階の寝室で刺殺された姿で発見され、世間を騒然とさせた。未解決のまま1年が経過し、風化していく事件。週刊誌記者の田中(妻夫木聡)は、改めて事件の真相を探ろうと、関係者の証言を追い始める。しかし、そこから浮かび上がってきたのは、田向夫妻の外見からは想像もできない噂の数々だった……。

監督:石川慶
原作:貫井徳郎:(『愚行録』(創元推理文庫刊))
出演:妻夫木聡/満島ひかり/小出恵介/臼田あさ美/市川由衣/濱田マリ/橘美紗子/平田満

微妙にネタバレあり!

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全員クズ!

妻夫木扮する週刊誌記者が、1年前に起きた、ある一家惨殺事件の被害者夫婦の周辺人物から証言を集めていく。それによって浮かび上がる被害者夫婦の実像とは…。

これはすごいですな。みんな普通に生きている人たちなのに、全員に嫌なところがある。全員クズです。被害者夫婦も彼らと一緒に学生時代を過ごしたやつも、会社の同僚も、全員糞。満島ひかりのセリフで「日本は格差社会ではなく階級社会」てな言があった。まぁ確かに、そういうのって色濃くあるよね。

この作品では女子大生らの日常描写でその階級的な駆け引きというかやりとりが浮き彫りにされている。でもあれって、高校生とか大学生ぐらいの男の社会でもあることだ。今考えるとすごくくだらなく思えるけど、当の本人たちにとっては、誰と友達づきあいするかって結構重要なんだよな。

ああいう世界って本当にあるの?

大学の内部と外部って話が出てくる。これは付属高校あがりの人が内部で、外部は一般入試の人ということらしい。俺の通ってた大学も規模だけは大きかったから、一般入試で入った身としては、かなり驚いた、マジで。あれは確かにけっこう辛い。

この作品に出てくる大学は某2校をモデルとしてることが何となくわかるけど、なんか金持ちのボンボンみたいなやつらが何人かいて、豪勢な遊びをしているシーンがある。本当にああいう世界ってあるんだろうか。自分の周辺にそういう人間がまったくいない状態で学生時代を過ごしたから、あんまりリアリティを感じなかった。でも、あるんだろうなぁ。

ということで、前半部分はすごく嫌な気持ちになるんだけど、そこがなかなか良いのである。俺はどっちかというと、彼らと自分を比較して、あそこまでクズじゃなかったなと思って他人事的に見て腹を立てていた。そもそも、学内での人との交流がすげぇ少なかったから(笑)。

俺たち全員悪人!

俺は犯罪組織を描いた映画やアウトローが出てくる映画が好きなんだけど、そういう作品に出てくる悪事を働くやつらと、この作品で描かれている人間たち。悪人という意味ではどっちも変わりはないんじゃないかと思った。

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むしろ、後者のほうが日常を普通に生きて、人生を幸福に生きている部分で性質が悪いとも言える。人の心を傷つけたり弄んだり道具につかったりしているのに、罪に問われることはない。もちろん、警察にマークされることもない。

そして、彼ら彼女らのような人間はいくらでも、その辺で当たり前に、善人面して生きているのだ。もちろん俺自身も、そのように見られてもおかしくはない。そういうことを考えさせられたところが、俺にとってはこの作品の評価点である。つまり、俺たち全員悪人! ってことだ。

いろいろ無理がある気もする作品

ところが後半に進むにつれて、おやおやな展開だった。妻夫木と満島の兄妹はなかなか気の毒な過去があるものの、2人の話と惨殺事件をリンクさせていくのは、ちょっと無理がないだろうか。それぞれ別の話として描いたほうが、物語に多層性が出たんじゃなかろうかと思う。

ちなみに、妻夫木の冒頭のバスのくだりは笑えた。小物すぎるだろ、あれ。

 

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